Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

口元だって口ほどにものをいう

2004-12-11 | beaute... bi zenpan
平日の昼間の電車。
たまたま、沿線の近くの高校の下校時間に当たったようで、女子高生がたくさんのってきました。
高校生を間近に見るのって、久しぶり。
が、なんだか彼女たちの話し方とか、その口元が、とっても気になったのでした。
だらんと開けて、だらだらと話す様子。

そういえば、しばらく前から、自分のことを「うち」っていう女子高生たち(関西のひとじゃないんですよ)にも違和感を感じてます。でもあの頃って、閉ざされた社会だから、話し方もモノも、何かが流行ったりすると、みんなにそれが染まりやすいんですよね。
不思議な言葉遣いと、落ち着きのない喋り方とだらしない口元、仲間同士はよく似ています。

スゴイ例は、3人連れの、だらしなくシャツの胸元を開けて制服なのにネックレスをつけ化粧をした(制服にそれって、本当に似合わない)女の子たちが、ガムをくちゃくちゃ口を開けて噛みながら、だらだらと混んだ車両を、「ったくなんでこんな混んでんだよ、みんな(→私たちのこと?)降りろよ~」と口にしながら闊歩する様子。。
うわお
びっくりして見送ってしまいましたー。

いくつかの制服が混じる電車の中、たまに化粧っ気のないすべすべした肌の、襟元がきちんとした高校生の女の子たちを見ると、ものすごくほっとすると同時に、彼女たちが輝いて見えます。その年齢にしか出せない美しさを守っていてくれることが、すごく頼もしく感じられます。
制服を着る以上、それに合うおしゃれというものがあります。
どんな服を着るときも、それは基本というもの。
制服は、きちんときてこそ一番さまになって見えるように作られていることが多いのだから、安っぽいアレンジで、妙な抵抗を試みるのは、粋とはいえない気がする。
(もっともこんなことを考えるのは、自分の行った高校には制服がなかったからかもしれません・・・)

と、話がそれましたが、、
綺麗な人は、年齢を問わず、世代を問わず、口元の表情がきれいだと思います。
件の高校生たちを見ていても、身だしなみがきちんとした清潔感漂う子は、だらだら妙な喋り方をしないし、すっと結んだ唇が凛々しいのです。
それだけで、キレイ度もまた倍増。

作家の宮本輝さんのお父様だったか、「人はまず口元を見ろ」と子どもに教育した話をふと思い出しました。
口の形は、ふだんの筋肉の動きが作るので、緊張感がなかったり、不平不満を口にしていたりすると、テキメンにそれが現れてしまう。
「目は口ほどにものをいう」
とはよく言いますが、目が真摯な表情を浮かべていても、口元がだらしなかったら、意地悪く歪んだ表情をたたえていたら、印象は変わってくるというもの。
また、ひとのからだはつながっているので、姿勢がだらんとしていると、口元もだらんとしてきます。

自分のありようが、心ならずもすべて出てしまうところ、それが口元かもしれません。

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