虹の彼方に ~ over the rainbow ~

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映画 『 エリ・エリ レマ サバクタニ 』

2008-10-08 01:22:52 | Japanese films / dramas


ご訪問してくださり、ありがとうございます


青山真治監督作品の映画 『  Eli, Eli, Lema Sabachthani ?  』
                  (エリ・エリ レマ サバクタニ) 

( ↑ 上の画像は、この映画の DVD のジャケットです )

(浅野忠信さん主演、宮崎あおいさん共演)を、

DVDをレンタルして、家で見ました。




私は、事情があって、最近は、ほとんど、映画館に

行けなくなってしまったので、家で見るしかないのですが、

この映画は、映画館で、見るべき作品だと思います。


映画館であれば、もっと、リアルに、この映画を、

「体験」することが、できたでしょう…。




この映画 『  Eli, Eli, Lema Sabachthani ?  』

(エリ・エリ レマ サバクタニ) とは、

『 神よ、なにゆえに我を見捨てたもうや 』 という意味です。




「 音、それは、未来への希望だ。 」




西暦2015年、世界中で、ウィルスが、蔓延していた。

世界中が、絶望感に、満ちていた。




「 Eli, Eli, Lema Sabachthani ? 」 
“神よ、なにゆえに我を見捨てたもうや”





発病を、抑制する、唯一の方法、それは、

二人の男が、演奏する「音」を、聴くこと。




「絶望感に、満ちた、私を、救えるのは、
二人のミュージシャンが、奏でる「音」。
私は、それを、探してた。」





この映画を、見て、私が思ったのは、「感覚」だけが、機能していて、

ただ、感じている、ということ。

絶望に満ちている、とは思えないくらいに、その映像が、美しいのです。




映画 『 Eli,Eli, Lema Sabachthani ? 』 (エリ・エリ レマ サバクタニ) オフィシャル・ウェブ・サイト




浅野忠信さん演じる、ミズイ、というミュージシャンは、

何が起ころうとも、感情的にならずに、常に、坦々としていて、

今、やるべきことを、ひたすら、こなしている。

まるで、「その時」が、訪れるのを、静かに、待っているようだ。

ミズイを演じる、浅野さんの、神がかった、その表情と、佇まいに、

「希望の光」を、見い出した。


宮崎あおいさん演じる、富豪の家長、ミヤギ、の孫娘、ハナは、

いつも、黒いドレスを、身に纏っている。白い服に、身を包んでいる、

ミズイとは、対照的で、登場人物の内面を、表しているかのようだ。

世界の終末に、自らをも、重ねている、ハナは、その不安から、

ゆがんだ表情を、絶えず浮かべていて、感情をあらわにしている。

しかし、ミズイと同じミュージシャンの、中原昌也さん演じる、

アスハラや、戸田昌宏さん演じる、探偵ナツハラの、表情の変わらなさと、

妙に、対照的だ。


筒井康隆さん演じる、富豪の家長、ミヤギは、その豪華な風貌が、

何もない草原に、存在しているには、すごく不自然な感じがするし、

世界の終末に、居合わせている人とは、とうてい思えなくて、

強烈な、存在感を、放っている。


岡田茉莉子さん演じる、ナビ、という女性も、世界の終末に、生きている

ようには、見えず、平然と、「日常の生活」を、当たり前のように、

明るく、逞しく、過ごしている姿が、奇妙な感じさえして、

不思議な存在だ。




この映画を、見て、思い出したこと、それは、

私が、学生の頃に、映画館で、リアルタイムで、見た、

当時、イタリアに、亡命していた、ソ連の映画監督、

巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督作品の映画『 サクリファイス 』。

癌に侵されていた監督の、遺作となってしまった、作品です。




この映画も、「世界の終末」、そして「残された希望」を、

描いた、すばらしい作品でした。




読んでくれて、ありがとうです

それでは、また。。。


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