油山寺
静岡県袋井市村松
山号を医王山といい、院号は薬王院と呼ばれる油山寺は奈良時代後期の729年~749年の天平年間あたりに行基が開山した寺で、眼病に苦しむ時の帝 孝兼天皇に、豊富に産出されるこの地の鉱泉を勧めたところ、眼病が癒えたことで、以来 眼病の霊場として知られる様になりました。
油山寺山門
1659年、(万治2年)に掛川城の大手門を移築したもので、全国的にも数少ない現存する江戸時代初期の城門は貴重なものです。
油山寺は、奈良時代の701年、大宝元年に遠州地方に立ち寄った行基菩薩により、天平年間の729年〜749年に開山となりました。
山内周辺は古来より湧水、鉱泉の豊富さから人々の往来もあり、湯(油)には眼病に効く効能もあると信じられていたことから、当時、眼病に苦しんでいた孝兼天皇に鉱泉の滝〜【通称〜るりの滝】の水を勧めたところ、用いた天皇の眼病が快復し、天皇の勅願寺となったことから、たちまち評判となりました。
るりの滝
三重塔
この三重塔は、鎌倉に武士の都を築き、平家を滅ぼし、奥州藤原氏を滅ぼし、事実上 武家の頂点に立った源頼朝が1190年、建久元年に上洛の途中に立ち寄り寄進したものです。
1572年(元亀3年)、甲斐武田氏と徳川氏との合戦で焼失し、再建には約40年を要し、江戸時代に再建されました。
頼朝は、この上洛の道中で、次兄 朝長の菩提も弔っています。
書院
遠州 横須賀城から移築された書院
1699年(元禄12年)築造
薬師本堂
秘仏薬師如来像を安置し、駿河今川氏の当主が代々保護してきました。