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18 なぜアメリカは、対日戦争を仕掛けたのか 「 2ハ 山本五十六の無責任発言 」

 第2章
 米政府が秘匿した真珠湾の真実 一部引用編集簡略版
本章は以下の内容を投稿予定です。
2イ 開戦を前にした昭和天皇の懊悩
2ロ 悲痛の極み、宮中御前会議
2ハ 山本五十六の無責任発言
2ニ アメリカに腰抜けだった連絡会議の結論
2ホ 日本艦隊の攻撃を待ちのぞむアメリカ
2ヘ 開戦強要の最後の一手
2 ト その時、ルーズベルト(FDR)は何をしていたか
2チ なぜ新鋭艦が真珠湾にいなかったのか
2リ 万策尽きての開戦決定
2ヌ 暗号解読で、事前にすべてを承知していたアメリカ政府
2ル ハワイにだけは情報を伝えなかった謎
2ヲ アメリカの参戦決定と、チャーチルの感激
2ヨ ルーズベルト(FDR)は、いかにして四選を果たしたか
2タ 終戦の方策を考える余裕すらなかった日本
2レ アメリカで追及された真珠湾奇襲の真相
2ソ 終戦一年半前に作られた日本占領統治計画
2ツ 日本国憲法にこめたアメリカの狙い

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2ハ 山本五十六の無責任発言

  山本五十六連合艦隊司令長官は、9月6日、7日の御前会議の15日後の9月22日に、近衛首相から「日米戦での海軍の見通しはどうか」と、たずねられた。
  山本は、「ぜひやれといわれれば、一年か、一年半は多分に暴れて御覧にいれます。その先のことは、まったく保証できません」と、答えた。
  この時、山本大将は対米戦争自体に反対することが、まったくなかった。国の安危を双肩に担っていた連合艦隊司令長官として、無責任なことだった。

  連合艦隊は開戦してから、わずか六カ月に満たない1942(昭和17)年6月はじめに、ミッドウェー作戦を行なって、とうてい日本の国力によって、挽回することができない致命的な敗北を喫した。
  山本が、「一年か、一年半は多分に暴れて御覧にいれます」と語った、安易な見通しが、半年で崩れた。

  山本五十六連合艦隊司令長官は開戦してから、一年四か月後の1943(昭和18)年4月18日に、戦死した。戦死後に元帥の称号が贈られ、国葬が催された。

  昭和天皇は山本の国葬が決定された時に、不興を示され、侍従武官の山縣有光陸軍大佐に、「山本元帥を国葬にしなければならないのかね」と言われて、疑問を呈された。

  政府は前年11月に、野村吉三郎海軍大将を駐米大使に起用していたが、この人選も、的外れだった。
  野村はルーズベルト(FDR)がウッドロー・ウィルソン政権で海軍時間を務めた時に、日本大使館付海軍武官として、1915(大将4)年から三年八ヵ月にわたってワシントンに勤務していた。

  そのあいだに、ルーズベルト(FDR)の知遇を得て、親しい関係にあると信じられており、そのための人選だった。野村は少佐として赴任して、対米中に中佐に進級した。
  だが、ルーズベルト(FDR)大統領は、野村に対して個人的な親しみを、まったくいだいていなかった。これは、日本側の一方的な思い込みでしかなかった。もともとルーズベルト(FDR)は日本に対しても、好意をいだいていなかった。

  そのうえ、野村は英語が苦手だった。野村本人も、英語が不得意だと自認して、相手に意思が通じるまで、同じことを何回か繰り返さなければならないと、述懐している。
  それにもかかわらず、野村はワシントンに着任すると、2月21日にハル国務長官と通訳を連れずに、二人きりで差しで会談した。
  ハルは後に回想録のなかで、この時、野村の英語が「たどたどしく(マージナル)」、何を言っているのか、よくわからなかったと、述べている。
  それでも近衛首相は、まだ、ルーズベルト(FDR)大統領との首脳会談に希望を託していた。

  10月10日に、豊田貞次郎外相がグルー大使を外務省に招いて、野村大使が再三にわたってハル国務長官に対して、日米首脳会談へ向けてアメリカ側の方針を明らかにするように求めてきたのにもかかわらず、要領を得ないでいるが、「時間の要素の関係から、会談の実現を促進することが必要だ」と、訴えた。

  グルー大使はその日の日記に、豊田が「近衛・ルーズベルト(FDR)会談の結果、ある種の取り極めに到達すれば、日本の世論を統制することは比較的容易だ」と語って、「時間の関係から、首脳会談を一日も早く行いたい」と、同じ言葉を繰り返して懇請したと、記している。

参考:加瀬英明著「なぜアメリカは、対日戦争を仕掛けたのか」
 加藤英明氏は「ブリタニカ国際大百科事典」初代編集長
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