arata-tokyo-jp's blog(Henry Nagata)

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みどりのおばさん・・・年収 800万円!

2006年12月13日 23時40分15秒 | エッセイ
私の父親は生前、よく古い雑誌や新聞を見る事が何故か好きでした。
私はそれを見ると、「新聞は新しいものを読まなければ意味がないじゃないか~」と、よく批判したものです。
しかし、私も最近は父親に似てきたのか、今日は数ヶ月前の雑誌を何となく眺めていました。
そうしたらこんな記事が目に留まりました。

「何が民間準拠だ! 見よ、この格差!」
「東京都○○区、みどりのおばさんの平均年収 800万円!」
「実労2時間半で、時給換算にすると1万円、月給 67万円」
「都バス運転手の退職金 2,500万円」

う~ん・・・?
これにはちょっと驚きまして、直ぐにネットで検索してみましたが、もう大分以前から話題になっている事らしく、色々と出て来ました。

みどりのおばさんだけでなく、学校給食のおばさん、学校用務員のおじさん、市営バスの運転手、ゴミ収集車・・・など、
年収は約800万~1000万円くらいのようです。

小学校の通学路などで子供を安全に誘導する「みどりのおばさん」というのは、元々は夫を亡くした女性の失業対策事業としてスタートしたらしく、当時は日雇いだったそうですが、非常勤職員を経て、1965年から正規職員に格上げされたようです。



私はいくつかのサイトを見た後で、だんだん腹が立ってきて、実家の母親に電話をかけて聞いてみました。
「私の父親は公務員だったけど、こんなに給料を取っていたの?」
答えは当然「ノー」です。
そんな筈がある訳ありません。
貧しかったのですから・・・

私の家はかなり貧しかったのですが、父親は皇宮警察に定年まで33年間勤続しました。
一般の警察は地方公務員ですが、皇宮警察は「国家公務員」です。
しかし、退職金にしても少ないもので、母親も嘆いていました。

国家公務員である皇宮警察官と、用務員のおじさんとを比較した時に、どちらが大事だというのでしょうか?
いくらなんでも酷すぎるのではないでしょうか?
おっとりした性格の父親の事が、なんだか可哀想になってきました。
母親が父親の事を、よくこう言っていました。
「あの人は、ついていない人だった」・・・と。
父親が退職した後から、公務員の給与が良くなってきたのだそうです。



追加ですが・・・
みどりのおばさんや用務員のおじさんたちと警察官とを比較すると、誤解が生じる恐れもありますので、サラリーマンとの比較の方が分かりやすいかも知れません。

今から10年以上前に、ある大企業のIC工場でアルバイトをしていた時の事ですが、その時私は「夜勤で残業3時間」というのを経験しました。
それで給料は27万でした。
夜勤手当と残業手当が大きい訳です。
といっても、たった1ヶ月間だけですが・・・

この職場には4年間ほどいましたが、交通費も出ない職場でしたので、自分の体力の限界に挑戦したら、幾ら位稼げるかな?
と、試しに残業時間も増やして頑張ってみたのです。
でもその結果は、かなり疲れてしまい、次の月は休みを多く取る事となって、結局は自分の体力の無さを痛感しただけになってしまいました。

その時に班長さんに聞いたのです。
「正社員の若い人たち(20代前半の人たち)は、幾らくらい給料をもらっているの?」
そうしたら、
「夜勤をしないで、昼間だけ働いて、残業もしなければ 11万くらいですよ」
という返事が返ってきました。
「ばかに安いな」・・・と感じました。

また課長さんの働きぶりはすごくて、朝から夜中の3時頃まで働いて、直ぐに6時には会社に来るのです。
眠る時間があるのかな? と心配したくらいです。
それでもサービス残業ですが、これも聞いてみました。
「課長さんの給料は幾らくらい?」
そうしたら、「あなたと同じくらいですよ」と言っていました。
どこまで本当かは分かりませんが、それが本当なら「課長さんは可哀想だな」と、つくづく思ったものです。



さて、先ほどの雑誌の記事は、こちらのサイトを参考にしていたようです。

★ 公務員て最高じゃん? ★

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