arata-tokyo-jp's blog(Henry Nagata)

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「初めの一歩」・・・その1

2007年02月08日 11時45分07秒 | エッセイ
私が今 一番大切にしている言葉は、「初めの一歩」という言葉です。
とにかく仕事でも遊びでも、大きな事でも小さな事でも、何でもいいから新しい事に挑戦してみようという考えです。
まあ、挑戦と言うと大げさになりますから、「ちょっと試しにやってみよう」というのが正直なところではありますが・・・
この「ちょっと試しに・・・」という軽い感じが大切なところでもあります。

現在の位置に立ち止まっているのと、新しい方向へ一歩を踏み出すのとでは、たった一歩の違いではありますが大変な違いになると思います。
ゼロと1の違いですが、ゼロはいつまで経ってもゼロのままですが、1は2に進むだけでなく、10にも100にも進めるかもしれません。



この「新しい事をする」・・・という言葉には、色々な意味があると思います。

一つ。
時代の最先端のことをするという事。
これは科学や医学の最先端ということや、芸術では前衛的な作品などで、多少の不愉快さを感じるものもあります。

二つ。
最先端ではないが、まだ誰もやっていないことをする事。
これはギネスブックに載るような、一見ユーモラスなものもあります。

三つ。
新しい美意識を表現する事。
これは前衛とまでは行きませんが、心地良い美しさがあるタイプのものです。

四つ。
古い物を現代の人の感覚に合うように作り変える事。
これは論語の中の言葉で「温故知新」、「ふるきを温めてあたらしきを知る」のようなものです。

五つ。
世の中に既にあるものを組み合わせて作ってみる事。
これはジャズとサンバが結び付いてボサノバが生まれたようなものです。

六つ。
自分にとって新しいことをするという事。
これは他の人が既にやっている事であっても、自分がまだやっていないことをするという意味です。
そのほかにもまだまだあるかも知れませんが、今思い付くのはこのくらいです。



まあ、私が実際に出来る事といったら、自分にとって新しいことをする事くらいでしょうけれども、この「新しい事をする」ということには、どんな意味や効果があるのでしょうか。
現時点で新しい事をすることによって、最終的にどんな結果が起きるかは、全く分からないわけです。
良い結果が出れば良いのですが・・・
一見自分自身が本来のやるべき事から離れて行ってしまうのではないかと、不安になることもあります。

しかし、確実に分かっている事が二つあります。
それは・・・
先ず、新しい人との出会いが必ずある事です。
これは新しい共感者が出現する事で、場合によっては人生が変わってしまう可能性もあります。

次に、自分にとって今までにない、予想もしなかったような新しいアイデアが出る事です。
これは新しい事をすれば、当然それに伴って必ず新しい問題点が出てきて、それを新しい発想で解決しようとするからではないかと思います。
こういう時には一種の興奮状態で、そこには快感が伴います。
内容によっては自己発見や人生観が変わることもあります。
この二つのことは、経験的に分かっている事ですが、これは新しいことをする事の大きな長所です。



不安に感じるのは最終的な結果の事ですが・・・
一つだけ私の例を挙げて終わりにしたいと思います。

私にとって去年の7月7日が、無料サービスの簡単ホームページを始めてから 丁度2周年の日でしたので、その記念に新しいサイト作りを始めました。
それが「視覚障害者のかたたちも楽しめる バリアフリーサイトを目指して・・・」というコンセプトのサイトなのですが、
これは、私のちょっとしたアイデアで気楽に始めた遊びだったのですが、ある程度出来上がった頃に、実際に視覚障害者のかたたちの意見を聞いてみますと、私が全くの勘違いをしている事が分かってきたのです。

視覚障害者のかたで、インターネットを楽しんでいるかたたちというのは意外と多く、また全盲のかたは、音声読み上げソフトを使っていることも知りました。
これはネット上の文章は男性の声で、リンクは女性の声で読み上げるそうです。
こういうソフトは キーボードだけを使用しマウスは使いません。
これらの事は、私にとっては全く予想外の事でした。

私のサイトが、「実際は視覚障害者のかたたちが楽しめるサイトではない」・・・という事になりますとさあ大変です。
偽善者扱いされてしまうかも知れません。
それで、大急ぎで修正を始めました。
最初は単なる遊びだった筈でしたが、その後は仕事以上に真剣になって制作していたかも知れません。
その結果、今までの私のサイト以上に新しいアイデアが出て、音楽を100曲以上も試聴出来るようになりましたし、音声のみの「聴くエッセイ集」なども出来ました。
とにかく、あまり他の人がやっていないようなサイトになったのでは ないかと思います。
バリアフリーサイトとしては まだ完成はしていませんが・・・



ある時、何故自分がこのようにバリアフリーや視覚障害などにこだわったのだろうかと考えていた時に、「ふと」思い出したことがありました。
それは、私が十代の頃に初めて影響を受けたミュージシャンが、盲目の天才ギタリスト&歌手としてデビューした、長谷川きよしさんだったのです。
最初に出した2枚のLPレコードを録音したテープは、今でも大切にして繰り返し聴いています。
これは単に過去を懐かしんで聴いているのとは全く違います。
30年以上経った今でも、身震いをするような感動的で色あせない歌が何曲もあるのです。

この事を思い出した時に、視覚障害に関する事というのは、自分自身の道から外れていないのではないかと思ったのです。
なにか運命的なものを感じました。
30年を隔てたこの共通点が 単なる偶然なのかどうかは、今後少しずつ分かって来るのではないかと思います。
それが不安でもあり、また楽しみでもあります。
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