ライブドア株の急落で、フジテレビは大きな含み損を抱えたようだ。昨年のニッポン放送買収劇のツケが早くも回ってきたようである。
しかし、フジ・サンケイグループ首脳陣の戦略ミスは1996年にニッポン放送を上場させたことだろう。同社は第三者割当増資をして東証二部に上場し、保有するフジテレビ株の価値を下回る時価総額で推移し続け、それはライブドア等にとって買収をしやすい状況を作り上げた。ラジオ局で最大とはいえ、小さな放送局に過ぎない同社の上場は本当に必要だったのであろうか?純粋に資金需要の問題だったのであろうか?もしその他に大株主の影響力排除など経済合理性に合わない不純な動機があったとすれば、フジ・サンケイグループ首脳陣も金融技術のトリックを使ったといえるのではないか?そして、今そのツケを支払わされているのではないだろうか?因果応報というべきか、人を呪わば穴二つというべきか。
今年のフジテレビの株主総会も注目される。
*「メディアの支配者」中川一徳著 (株)講談社
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