双極性障害と歩む

主婦として、母として、の毎日を、つづっています。

赤いリボン。

2022-06-21 08:44:24 | 双極性障害とともに。

昨日の朝刊。

「加山雄三さん コンサート引退」の

記事が

大きく載っていた。


すぐに、亡き父を思い出した。


だって、父は

私が幼い頃から、

よくよく

「お父さんは、

加山雄三と、

長嶋茂雄と、

同い年。」

と言っていた。


歳をとった父。

「お父さんと

加山雄三、

長嶋茂雄、

誰が一番薄い?」と、

よく尋ねてきた。

髪の毛のことである。

ニヤッと笑いながらの父やった。


病床の父の最期は辛かった。


が、私が思い出す父は、

大きな声で喋って、笑っている。


孫の娘とお絵描きをする父。

(こんなこと、

娘の私とはしなかった。(笑))

2人だけの時間にしようと、

母も私たちも、

いつも、そっと

席を外していた。


還暦を迎えた父。

私は30歳。


夫とお祝いを選びに行った。

古寺散策に出かける父にと

ジャケットを選んだ。

「還暦のお祝いです。」と

店員さんに伝えると、

それは丁寧に包装して下さった。

うん、そうか。

還暦って、

そんなに大事なお祝いなんや、

なんて、

呑気な私がいた。


店員さんが

「のし紙とリボン、

どちらにしましょうか?」と

尋ねて下さった。

どちらもいいなぁ。

「せっかくだから、

両方でお願いします。」と答えた私。(笑)


父は、

ジャケットを気に入ってくれた。


何より、

お祝いをしてもらったことを

喜んでくれた。


「赤いちゃんちゃんこは、ないのね。」

と伝えると、

「ハハハ!これがいい〜。」と、

包装してもらっていた

赤いリボンを頭に巻いて、

やんちゃな笑顔で

ピースサインをした。

これが記念撮影となった。

いつものダイニングで。


その笑顔の父の姿は、

しっかりと目に焼き付いている。


そのジャケット。

父が亡き後、

夫が着てくれている。

私がお願いしたのではなくね。

軽くて着やすいと言って、

着てくれている。


お父さん、

嬉しいね。

お母さん、

嬉しいよね。


父のジャケットを久しぶりに出した。

久しぶりに

うっすら涙が出た。

そして、ニヤッと笑った。


そう、

私は「お父さん似」


夫。

来年3月で還暦を迎える。

赤いリボンの父と同い年になるのね。

娘は20歳。

一緒に

お祝いを選ぶことが出来たら嬉しいな。


「のし紙とリボン

どちらにされますか?」と

尋ねてもらったなら、

娘は、なんて答えるやろう。







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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (らずべりー)
2022-06-21 09:19:06
さくらんぼさん、おはようございます。

お父様、明るくて陽気なお父様だったのですね。
還暦に素敵なプレゼントを贈られましたね。

それを今、ご主人が着てられる。
嬉しいですね。
ご主人の還暦にも素敵なプレゼントを選んでくださいね。
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Unknown (puusan)
2022-06-21 09:50:35
おはようございます、さくらんぼさん。

朗らかなお父様でしたね。
プレゼント、喜んでくださり良かったですね。

還暦を迎える。つつがなく迎える。
これって当たり前の事ではないですね。
ご主人も、少し遅れて我が家の夫も迎えます。
笑顔で祝ってあげたいですね。
おめでたい事ですもの。

折に触れて、お父様の事を思い出されるさくらんぼさん。
良い娘さんです。
供養されてます。^_^
返信する
らずべりーさんへ (さくらんぼ)
2022-06-21 10:21:20
おはようございます。いつもありがとうございます。

昨日のお疲れは大丈夫ですか?

そうです。楽しい父でした。が、以前お話をしましたが、数カ月入院をしたりとメンタル面での弱さもありました。いつも母が寄り添っていました。
が、やはり、思い出すのは笑顔の父です。

夫の還暦。私たちは授かるのが年齢的には遅く、まだ娘は20歳なんですよね。どんなお祝いになるのでしょう?
本当に月日が経つのは早いです。

良い一日をお過ごし下さい。
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puusanへ (さくらんぼ)
2022-06-21 10:37:47
おはようございます。いつもありがとう。

「つつがなく」素敵な言葉です。
puusanもらずべりーさんも、たくさんの言葉を教えて下さっています。

平均寿命は60歳にととかずの世の中も、さほど昔ではありません。本当に健康で迎えることが出来ることは、お祝いなのですね。

puusanのご主人も、ですよね。

お互いに良いお祝いを出来ればと思います。

らずべりーさんにも書かせてもらいました。
陽気な反面、メンタルで病むことも少なくない父でした。そんな父を見て育ったことから、私の病を思い、娘のことを案じています。
でも、思い出すのは、孫の娘を母と笑顔で見守ってくれている父の姿です。

そうですね。父母、祖父母のことは、よく思い出します。

お母様とpuusanがお茶をなさっている姿も大好きな私です。

良い一日をお過ごし下さい。
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