ビエントアーツギャラリーで開催中の嘉春佳さんの個展に行ってきました。
会期終了間際。ギリギリセーフです。
2019年の中之条ビエンナーレで、古着の展示をされていた嘉さん。
教室いっぱいの畳まれた古着はすごいインパクトでした。
今回の作品はその古着を切ってつなげていったそうで。
古着と古着がつながり合っている様子から、人々の記憶のつながりを感じました。
一人一人が日々を重ねていった証である古着。
それらが結ばれて、大きな波になっていく。
何だか壮大なストーリーのように感じました。
こちらの作品は、布をひたすら三つ編みにしてあるそう。
新型コロナウィルスの影響でどこへも行けない日々が続いたとき、だたひたすら同じことを繰り返す、生活していくという中で着想を得たのだとか。
繰り返しの中でのうねり。
同じことを繰り返しているようでも、その中には大きな波のうねりがあって・・・。
服を畳む。日々を重ねる。生活していく。
いろいろなことを考えさせられる作品でした。
《追記》
そういえば、この作品を観て思い出したことがあって。
コロナの影響で思うように仕事ができない日々の中で、今まで「生活をする」という視点が抜けていたなと思ったんです。
私の中で、毎日とは「仕事をする」か「休む」の二択で、日々の生活を重ねていくという視点はなかった。
脇目も振らずに仕事をしていないと、何かに取り残されてしまいそうで。
コロナの影響で家にいる時間が増えたことで、丁寧に生活することの大切さにふっと気付いたんですよね。
何かに追われるように仕事だけをしていていいのかなと。
今はまた忙しく仕事をしていますが、この視点は忘れないようにしたいと思っています。