ポエブクロウ

自由詩_Azukizawa

240707_〈転倒〉

2024-07-08 01:57:04 | 

 

年寄にとって転倒ほど怖いものはない。と、思い気をつけていた。
それでもたまに尻もちを着いたりする。
しかしあの日は別だった。
台風1号が来る前にかなり強力な低気圧が来た。

店に出かける前はそんなに降ってなかったが途中から急に雨風が激しくなり、
傘をとられそうなかんじになった。
店の前で足がもつれ、おもわず傘を投げ出し転倒してしまった。
店の人があわてて出てき、大丈夫ですかと抱き起こしてくれた。
店に入り「どうもすみませんでした」といった。それから何もなかった
ように買い物をし店を出るとき「電話ありますか」と私は言った。
「ありません」と予期しない返事に私はとまどった。昔の感覚では
店にはかならず電話が置いてあるものだったからだ。
「救急車呼びましょうか」と言われたのであわてて断った。
また帰りが大変だった。
足がだるくて前に進むのがようやっとだった。激しい雨はやみそうに
なかった。
途中座ったこともなかった高級アパートの玄関に 腰掛しばらく休んだ。

それでもやっとこさ我が家にたどり着くことができた。
それがいつのことだったのか忘れたので気象庁の過去の天気図を調べてみた。
これだった。

992ヘクトパスカルの低気圧が75キロのスピードで通り過ぎている。

そのあとから台風1号が20キロのスピードで……

この天気図ではっきりした。面白いもんだ。

 

 

 

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