結論だけ、書く。
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
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失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
あたしは失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗したあたしは失敗
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忙しい人のための三行まとめ
■ WF-1000Xの上部カバーを少しでもヒートガンに当てると変形してしまう(設定温度300度以下、風量小を約10秒間)
■ 内部の作りは修理前提を想定してない、基板をドライバ等でてこの原理で持ち上げると変形してしまう
■ バッテリーが死ぬ場合は電圧が0vになることもあって、復活させようとしても失敗してしまう
知っている人もいるかもしれないが俺は完全ワイヤレスイヤホンの反対派です。
2019年で仕方なく東京への通勤に強いられた時は完全ワイヤレスイヤホンの利便性に釣られそうになったが、
結局音質と携帯性の妥協点を取ってBluetoothレシーバーのAT-HA55BTを選んだ。
数は多くないがWF-1000XとWF-1000XM3等もソニーショールームとかで試聴してきた。
結論で言うと当時では完全ワイヤレスイヤホンは「ピュアオーディオレベル」でドライバを駆動できる力はなかった。
勿論これは2019年頃の話、現在はLDACをサポートするWF-1000XM4も出て来て少しは期待できるかもしれない。
ともかく、あれ以来は完全ワイヤレスイヤホンをスルーした感じで今に至る。
さらにコロナの蔓延で家に引きこもるようになり、現在ではフリーランスとして完全リモートワークで働いている。
完全リモートワークだから完全ワイヤレスイヤホンも要らないですねハハハ。
と言いたいところ、電子ガジェットマニアとしてはやはりオモチャが欲しくなる。
音質は確かに及ばないけれども、その利便性を身をもって体験した方が良いと思った。
その時、メルカリのとあるページが目に入った。
これは安い!そして無意識の間にポチってしまった
「故障品とは言え充電できないのはただの接触不良かもしれない、最悪の場合は電池交換でもすれば何とかなるはず」
というあまい考えをした私は、知らぬ間に地獄一丁目に入ろうとしていた。
正直WF-1000XM3よりもこっちのデザインはソニーらしさを感じで好き
品物が到着してワクワクして充電を試みるのも左側は赤点滅、説明書によると確かに充電エラーの状態である。
先ずは接点復活剤を綿棒につけ、充電ケースとイヤホン側の端子を掃除してみたが効果なし。
考えてみれば赤点滅の時点でイヤホン内部のマイコンが動作して充電できないと判断して点灯させたから接続不良という可能性はそもそもなかった。
やはり訳ありか...と嘆きつつ
早速「WF-1000X電池交換」で検索してみたが、破壊分解という記事が一個見つかりました。あとFCCIDの申請資料の所にも内部写真が見られます。
内部の構造を事前に把握できて役に立ったと思った、結局僕も破壊してしまったけど(´;ω;`)
ちなみに使われるバッテリーはCP1254というボタン型のリチウムイオン電池でした、容量は60mAH。
Data Sheet CoinPower® CP 1254 A3
WF-1000X ヘッドホン「S社製」分解してみた
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つまり、WF-1000Xはそもそも修理することを想定してない作りになっていて、だから検索してもバッテリー交換の記事(日本語、英語、中国語)が殆ど出てこなかった。
Redditでは結構手際よくバッテリー交換してくれた職人さんに出会ったユーザーも居たが、
結局新品CP1254を苦労して交換しても起動と利用はできるものの依然充電されない状況が続いて緩やかな死を待つ状態になるらしい。
実際同じ症状のWF-1000Xはメルカリにも見かけた(ペアリング可一分以内バッテリー切れ、かつ充電されない赤点滅)
恐らくですが、WF-1000Xのマイコンはある程度バッテリーの異常を検知できると、保護モードに入り(しかもROM内保存)その後一切充電しなくなる仕組みになると予想している。
じゃないと普通充電回路はシンプルで余程の原因じゃないとまず壊れないと思う。
とりあえず分解しない方向で修理してみることに
そうだ、冷凍庫に入れよう!
残念ながら、5回くらい試して、6~12時間程冷凍庫に入れてみたが様々なパターンでも復活できなかった
ネタばれになりますが、解体してバッテリーの電圧を測ったところ見事に完全放電され0vですのでいくら冷凍庫にいれても無駄ですよね、はい。
L側のイヤホンを固定してヒートガンで温める(風量設定:小 、温度:最大300度)
一応温度も把握するつもり...
万策尽きるフラグが立ったので、意を決して分解することにした。
上部カバーは外し難そうだから、外観を損なわない為に1500WのヒートガンをLowモードに設定して温度を300度以下に設定した
そして回りを10秒くらい加熱したところで悲劇が起きた
カバー+操作ボタンが溶けた!?
スマホ修理より慎重にヒートガンを当てたがここまで熱に弱いのは想像もしなかった。
そしてマイナスドライバでカバーを外してみたがそもそも左右で小さな両面テープで固定していることが分かって、ヒートガンはそもそも要らなかった。
ここまでなら、外観は滅茶苦茶なんだけど一応また修理できる...と思った時期は僕にもありました。
WF-1000Xの基板が見えた
基板の右下にマイナスドライバーを入れて開けようとしたが基板が折れた(幸い、回路が入ってない)
いよいよ基板が見え、基板の構造は事前に把握できたので、マイナスドライバをてこの原理で持ちあげて下のバッテリーを取り出すことにした。
そして、基板の端折れた!?
折れたのは辛うじて基板の端の部分で、少なくとも赤点滅はまたしてくれることでマイコンは生きていると信じたい
正直ここまでくると元に戻せる自信が完全になくなった。これまで10台以上のスマホと長年電子工作をしてきた俺の心は完全に凹んだ。
どうぜ元に戻れないなら破壊してまたバッテリーを取り出して意地でも復活させよう。
そして別の方向から無理やりに基板を外した。
基板の下に薄い灰色のバッテリーのカバーがあって、こちらは難なく外した。
同じくマイナスドライバでバッテリーの隙間に入れて掘り出す感じで外した、ここもそんなに難しくなかった。
バッテリーを取り出せたところでテスターで電圧を測ってみると見事な0Vでした。
電圧が0Vまで下がるのは長い間で放置されると思われる、しかし右側のイヤホンは正常だったので、
恐らくですが、何年前からL側のバッテリーが劣化→充電不可→そのまま放置という流れになるだろう。
CP1254のデータシートを見た所保護回路基板が内蔵なれてないようなので、外部から無理やりに充電することもできるだろう。
テスターを充てながら撮影するのが難しいから、テスターのHOLDで機能で結果(0V)を表示させた
単三電池ボックスで充電を試す(保護回路もクソもない力技)
充電電圧は3.98V(普通のリチウムイオン電池の充電電圧は4.1V~4.2Vだから一応セーフ)
最初はCP1254の電圧は0Vから1.2~1.5Vくらいまで上がった
三つのエネループを直列接続した電池ボックスでプラスをプラス、マイナスをマイナスに接続して充電してみった。
最初は1.2V~1.5Vまで電圧は上がったが、ホルダーもなくリード線直なので一瞬手が滑ってプラスマイナスがショートして光った。
そしてバッテリーセルも死んだ、このあといくら充電してもバッテリーが熱くなるだけでずっと0Vのままでした。
これ以上は危ないと判断して、このCP1254を廃棄バッテリー用の金属ケースに入れて供養することにした。
基板を持ちあげてバッテリーを外すと、位置的にマイクのケーブルも一緒に外れてしまう
バッテリーの接点(奥はプラス、基板側はマイナス)
イヤホンの基盤は完全には死んでないだろうけど、専用バッテリーを失った時点でもう修理が完全に失敗した。
サイズ的に他のミニリチウムイオンバッテリー入れるのはほぼ不可能、仮に入れるとしてもあの狭いスペースで半田付けるのも職人技の域になる。
カバーが変形して中身も半壊したイヤホンの為に新品のCP1254を買うのもあれなので、そのまま廃棄基板の山に突っ込んだ。
そして懲りなくまたメルカリでWF-1000Xを買ってしまった。
大丈夫、今回は動作品だからもうこんな真似はしない、多分...
音質などについては動作品の方が到着してまたレビューさせて頂きます