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ONKYO SL-D501 サブウーファー長期レビュー(ONKYOレビュー3)

2020年10月14日 | ヘッドホン、音響関連







■ ONKYO SL-D501 サブウーファー長期レビュー

今回は、サブウーファーのONKYO SL-D501を導入した話

■ 三行まとめ


● ONKYO D-212EXは低域不足でアンプにONKYO A-7VLを導入しても改善されない
● ソフトウェアのイコライザーは限界があって利用場面は限られる
● サブウーファーのONKYO SL-D501を導入したら劇的に改善されたが、A-7VLとの組み合わせは技が必要


前回、ONKYOのデジタルアンプA-7VLの購入経緯を紹介した
元々はA-7VLの駆動パワーによってD-212EXの低域不足を補うつもりでしたが
改善されるのは主に低域の「質」的な所であって量はあまり変わらなかった
A-5VLみたいにイコライザーがあればツマミ一つで調整できるが残念ながらA-7VLにはなかった
この時なぜA-5VLでなかくA-7VLを選んだ自分が憎い(三年後、サブシステム用でA-5VLも買ったけどね)

ではサブウーファーを買うまでにどうしたかというと
パソコンで使う分、Foobar2000で高品質なVSTイコライザープラグインを導入すれば良質な低域調整も出来てきたが
しかしEQ調整はPCMのみでDSDには使えない(PCM→DSDアップサンプリングならOK、DSDのdsfファイルはNG)
映像の再生ではMPC-HC x64のイコライザープラグインを使っていた、品質は分からないがとりあえず使った

しかし、メインシステムにPS4もPS3もTVチューナーも繋いでいるので
パソコンだけがイコライザが効くのはややこしい
この時点でサブウーファーの購入を決めた

ONKYOのサブウーファーだと、SL-D501とSL-D251がある
ウーファーの大きさと反響スペースの違いで、低域の最低周波数が違う
ここでケチしてもしょうがないと思ったので素直にSL-D501にした


■ 早速、問題発生

SL-D501の接続方法として、ライン入力とスピーカー入力があるあ
スピーカー入力はアンプの再増幅結果(波形+パワー)を含むから好ましくない
普通はDACかプリメインアンプのサブウーファー用のモノラル出力を使う
だが、A-7VLにそれがない
じゃ、仕方なくスピーカー入力を使うか?
だが、A-7VLのスピーカー出力は一組しかない
マジクソ、まるでA-5VLの劣化版じゃないかよ(A-5VLは二組のSP出力があってEQもある)
一応、SL-D501のスピーカー入力はそのまま出力にバイパスこともできるが
折角のピュアアンプだから、D-212EXに入力させるものは劣化させたくない

詰んだ

因みに新しく発売したONKYO R-N855はこのニーズを気づいてちゃんとサブウーファー出力端子がある
本題に戻ると、最初に思いついた解決方法はDACのサブウーファー出力を使う
しかし、僕が持っているDACヘッドホンアンプ(FOSTEX HP-A8、TEAC UD-301)には搭載されてない
サブウーファー出力は今までAVアンプが搭載した方が多い(最初のKenwood VRS-7100もあった)
どうやらピュアオーディオシステムでは、サブウーファーの存在する邪道らしい(2.1chは廉価サラウンドシステムの代名詞みたいなもの)



悩んだ末、僕はもっと邪道な方法を選んでしまった
FOSTEX HP-A8は豊富な入出力インタフェースを持つ、アナログ入/出力の他デジタル入/出力も豊富
USB入力の場合、HP-A8の光デジタルとコアキシャルは同時に同じフォーマットで出力する
ここで、パソコンからHP-A8のUSBに繋いで、光デジタルとコアキシャルはそれぞれA-7VLとサブウーファーに接続すれば解決できる
サブウーファーSL-D501には光デジタル入力はないが、手持ちのポタアンならいくらでもある
新しく買おうとしても例えばこのようなもの


Fiio D03k Digital to Analog Audio Converter -192kHz/24bit Optical and Coaxial DAC

A-7VLのDAC部を利用しながら、HP-A8から同時にTOSLINKデータをサブウーファー用のDACに送信する
また、96KHzに縛られたくない時はHP-A8のDAC出力を使う



PC → USB → HP-A8 →アナログ出力 →A-7VL(LINE IN)
光デジタル出力 →A-7VL(光デジタル入力)
コアキシャル出力 →Fiio D03k → SL-D501


これ、HP-A8持てない人には達成できない力技ですね、はい(笑)
だからこれからONKYOのVLDigtalアンプを購入したい人には、是非R-N855を検討してください

これで一応サブウーファーの出力問題が解決
気付く人は気づくと思うが、これでDACの違いによる位相ズレが起きるじゃないかな?
はい、僕も気付きました
しかし色々サーベイした結果、どうやら過度な心配はいらないようです
例えば、スピーカードライバのサイズ、駆動スピードと内部のネットワーク回路によっても位相ズレが起きるし
スピーカーの置き場所による音伝達の所要時間もずれる
多少の位相は最初から想定したもの、DACの数十msの遅延は問題にならない(DACの違いによるズレは数msと想定)



ONKYO SL-D501 音質評価

やっと音質ですね、いままで僕のつまらない呟きに付き合ってごめんなさい

以下、ONKYO公式サイトから引用






再生周波数範囲 FILTER :25Hz~200Hz
DIRECT:25Hz~1.5kHz
高域カットフィルター50Hz~200Hz(可変)
実用最大出力100W(4Ω、JEITA)
使用スピー力ー20cmA-OMFモノコックコーン型


SL-D501はアンプを内蔵して、しかもA-7VLと同じくVLDigtalを使っていた
100W出力は相当高く、しかもサブウーファー性質のため結構な物量のコンデンサーを積んでいるに違いない
SL-D501の低域は25Hzからということで、D-212EXの周波数特性(37Hz~100kHz)よりも12Hz低くなる
個人的な経験と感覚では、20Hzと30Hz台の違いが結構大きく
ヘッドホンの話になりますが、20~30Hzの低域はしっかり音場を構築できるの要素にもある
別に低音パンチが好きじゃなくても音楽と演奏の中に低域成分は沢山含んでおり、忠実に再現できないと平たい音になってしまう
サブウーファーなので低域「だけ」の評価は難しいが、SL-D501は確実にD-212EXの音場感とインパクトさを補完できたと思う

特に、ゲームと映画を楽しむ時はまるで別の世界に変わったような違いが出て
なるほど、だからこそAVサラウンドの世界ではサブウーファーは必須のは納得できる



低域の質についてもSL-D501は申し分ない
同じくA-OMFとVLDigitalを組み合わせた最高にクリアな音の組合せで
低域はクリアでは形容しにくいが、ダイナミックで分離度の高く、高解像度な低域に聞こえる
その上に低域は最低限まで沈み、心臓まで届きそうなインパクトさで映画館のなんちゃって低域はまるでおもちゃに聞こえる
これこそは、質の良い低音ですね

例えばD-112EXT + CR-N765の組み合わせで低域の量も豊富ですが
低域はほわっと中身は虚しく量だけで誤魔化す、沈みもインパクトもエッジの鋭さもたりない
D-412EXはじゃっかん改善されるが、N-OMFの傾向のせいで粘りの強い低域になって分離度は足りない

他社のサブウーファーはあまり比較してなかったが
Yamahaの同価格のサブウーファーはかなり人気で、ダイナミックで「リズム」を感じられる低域を出している
色付け的にYamahaはもっと無機質でフラット(低域だけでフラットと言えるのか!?)
SL-D501はやはり少し艶やかな音に聞こえる
折角のONKYO ONLYシステムなので、サブウーファーもONKYOの方が相性が良いと思った



SL-D501にはフィルターは搭載されていて、オンにすると周波数は50Hzから200Hzまで制限できる
DIRECTモードにするとサブウーファーのドライバーは1.5KHzまで音を出せる
自分の経験ではD-212EXと組み合わせて利用する時ははフィルターは必要で
周波数制限は好みで60Hz~70Hzあたりに調整した方が良さそうです
70Hzを超えるとサブ低域はD-212EXのウーファーと干渉しあい籠る音声になりやすい
50Hzまで制限したらSL-D501の存在感を限界まで隠し、低域が出る場面だけ音の補完する
あとはSL-D501の音量調整
僕は大体HP-A8をコントロールアンプとして使うので
一度A-7VLとSL-D501の音量を調整したら触らないようにしてHP-A8の電子音量ヴォリュームで調整する
A-7VLの音量ツマミはゲイン連動式なのでちょっと惜しい気持ちもあるが、気になる人はやはりR-N855…(ry

SL-D501仕様

まとめ:システムの完成(仮)

最初はスピーカーのONKYO D-212EX
その次はプリメインアンプのONKYO A-7VL
最後はサブウーファーのONKYO SL-D501
色々あったが、システムの最後の1ピースを完成させた

このシステムは今まで4年間、僕の人生の大きな転換期に付き合ってくれた
産総研の研究の仕事から卒業し、都内のITベンチャーに転職
今年の前半は長期療養の末に退職し、これからは会社に帰属せずにフリーランスとしてやっていく

何をやろうとしても、常に傍に支えるのはその時の「音楽」であって
まるで、ソニーウォークマンのスローガンである言葉
「Every moment has its music」

その時の音と楽を聞いて、全ての思い出は目の前に出てくる
最新スペックの器材が欲しいために買うではなく、音楽が好きのため良い(似合う)器材を買う

以上は、僕のONKYOメインシステムのレビューでした


ONKYO サブウーファーシステム SL-D500(D)


ONKYO アンプ内蔵サブウーファー SL-D501(B)


FOSTEX ヘッドホンアンプ 32bit D/A変換器内蔵 ハイレゾ対応 HP-A8MK2


FOSTEX ヘッドホンアンプ 32bit D/A変換器内蔵 ハイレゾ対応 HP-A8


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