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ソニーダイナミック型イヤホンMDR-XB90EX長期レビュー

2012年12月07日 | ヘッドホン、音響関連
ソニーダイナミック型イヤホンMDR-XB90EX長期レビュー


箱の表

箱の裏

MDR-XB90EX

ボディは金属製じゃないですが、作りこみはかなり良い部類に入る

MDR-EX1000(右)と並んでみた

MDR-XB90EX

プラグ(左はXB90EX,右はEX1000)

一言で言うと
これは中々素晴らしい製品であり
まさにソニーの逆襲である

自分はソニーのフラッグシップイヤホン、MDR-EX1000を長く所有していたが
流石に乱暴で扱えない代物であり、毎回聞き終わったら大人しくケースに収納する
外で使うと、毎回毎回やると「何のためのイヤホンだろう」と疑う自分がいた
でもそのまま収納ケースにいれずに使うと、キズ付いたり塗装が剥がれたり
ネットではかなり...経験済みの勇者が既に居たので却下

つまり、そこそこな音質で手頃な値段のイヤホンが必要である
ここでソニーMDR-XB90EXの出番です


以下MDR-EX90SLの話です、MDR-XB90EXと関係ないwww

初めてMDR-XB90EXを見た時、まさに自分が見間違えたのかを疑った
なぜなら90とEXというキーワードは、ソニーファンにとって非常に意味がある言葉であった
そう、かつてソニーイヤホンの最高峰MDR-EX90SLがあった
本当は今になってEX90SLの音響性能は良いとは言えない
音場もの広さも並の程度だし、解像度もそれほど高くないし
当時売りであった音のクリアさと高音抜けの良さも今の中堅イヤホンにしてはいまいち
それでも当時は掛替えのない名機でした
本物の上位機と言えばMDR-EX600に当たると思うが
なぜが値段的に、感情的に、ネーミング的にMDR-XB90EXの方がEX90SLの名残りを感じる



XB90EXをウォークマンNW-Z1070に繋ぎ、聞き慣れた曲を再生すると
この低域のインパクトは凄まじいすぎる
いわゆる低音強調イヤホンである、やはりこれこそXBシリーズの音
しかしXB90EXが強いのは低音だけじゃない
中域、高域も低域に上位機のMDR-EX600に負けなく艶やかで美しい音を出してくれた
普通の低音ホンなら、低域が盛りすぎて中域が沈まされるような感じが殆どですが(例えばDENON C710等)
しかしXB90EXはそうではなかった
XB90EXはソニー上位機しか搭載されない16mmドライバを使ったおかげで
音場が広く、中域が艶やかで高域はちゃんと伸びている
例えば低音ホンとして有名のDENON C710なら、中域高域はそれなりに悪くなかったが
ドライバのサイズが小さいせいで音のスケールはかなり制限されている、音のテンションが高く自然な音色とは言い難い
その一方、XB90EXは上位機のEX600と同じ程度で、より自然な音色で長く聞いても疲れない
やっぱ音場、音響性能ともXB90EXはC710よりも優秀だと感じた

低域
ソニーの低音ホンがよく強調するのは、単なる低域の量ではなく低音のインパクト感だと思う
まさにソニー自分の売り文句と同じように-スケール感のある低音、勢いがすばらしかった
これは多分次低域を絶妙な加減で増幅した結果、自分の予測ではXB90EXは30~60Hzの辺りがかなりアレンジされていると思う
こういう表現手法はヘッドホン、イヤホンだけではなく、ウォークマンのClear Bass+も同じ手法でやってると思う
これは決して素人が普通のイコライザを弄って真似できるものではない、ある種のDSPアルゴリズムと感じる
こうしたソニーらしい低音がメリットがある、これは中域のあまり影響を与えないこと
DENON、JVCらの低音だったら低域の量が全面に増え、中域はどうしても影響される、音のバランスもかなり歪まれる
ソニーの低音はまるで必要な時だけ出すような、不思議なバランスで調整されている
XB90EXでは、低音が盛れてない曲だとまるでバランスの良いイヤホンのように聞こえる)(EX600らしい聴感かな)

中域
中域は素晴らしい、EX1000にも負けないように艶やかな音、特に女性ボーカルでは深みのある味わいを感じる
中域は少し共鳴するように聞こえるが、これこそがソニーらしい音、厚みのある中域を表現してくれる

高域
さすがにEX1000のような抜けの良さ、クリアさはないが、イヤホンとしてはかなり良好なレベル
少なくともEX600とは同等、これだけで実勢7000未満の売価としてはかなりお得と言えるだろう
高音の解像度、広がりとも良好なレベル

音場
XB90EXは16mmドライバとEX600/EX1000と大体同じ構造のハウシングを使った為
音場はイヤホンにしては凄く広い、まるでヘッドホンを聞いているように錯覚する
立体的な音場ではないが、左右の広がりが良く密閉感もそれほど感じない、音の漏れも全然ない

MDR-XB90EXの真価を発揮するには
自分は色々なDAP(デジタルオーディオプレイヤー)を持っていたが
これらの中にもっともMDR-XB90EXの性能を発揮出来たのはS-Master MX搭載のNW-Z1070でした
特に高域の抜けと解像度の面では相性がよく、まるで3万円台の高級イヤホンのような音がする
一方、自分が手持ちのスマホXperia GXはNW-Z1070ほどではないが、XB90EXを挿すと並以上の表現をしてくれた

まとめ

MDR-XB90EXは7000円台の価額として、ありえない程の音響性能とCPを持っている
リケーブルできないことと低音が強調されることはマケティングの格付けで仕方ないですが
EX1000/EX600の所有者なら、調音が一味違った低音ホンとして購入することも勧める
初めて高額イヤホンを購入する人に対しても、XB90EXは本気で薦める一品であり
これをきっかけで良い音の世界を味わおう
それでは

SONY MDR-XB90EX
音場の広さ:★★★★
低域:★★★★★
中域:★★★☆
高域:★★★★
分解能:★★★☆
音の艶やかさ、音楽性:★★★★
定位感:★★★★
音の傾向:均-低
総得点:9.3

DENON C710
音場の広さ:★★☆
低域:★★★★★
中域:★★★
高域:★★★
分解能:★★★
音の艶やかさ、音楽性:★★★
定位感:★★★
音の傾向:低
総得点:8.8


SONY 密閉型インナーイヤーレシーバー XB90EX ブラック MDR-XB90EX/B


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