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Audio-technica ヘッドフォンアンプAT-HA26Dレビュー

2012年01月07日 | ヘッドホン、音響関連
クリアな音を追求し
いったい何処までいくのだろうか


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AT-HA26D + ATH-AD2000

幾つか悩んだ結果、AT-HA26Dを手に入れた
これまで手元にあるのは、ATHのヘッドフォンとソニーデジタルアンプ系のDAPでした
噂では、ATHの高級ヘッドフォンは、ATHのヘッドフォンアンプじゃないと本来の力を引き出せない
そうかな?とずっと疑問を抱いたけど、しかしATHが自分のヘッドフォン特性を理解し
最高のヘッドフォンアンプを作るのは確かに可能です、いや、まさにそうやるべきです
この経緯もあって、こんどはATH社のアンプを着目して色々探してみた
最初に目に入ったのはUSBタイプのAT-HA70USBです
USBあって本当に便利ですが、その代わりに光デジタルが搭載されず
192KHz/24BitのDACを搭載したけど、USBレシーバの制限で96KHz/24Bitしか使えない
アンプ部は30mW/CHで従来ヘッドフォンアンプの1/10程度になり。なんかUSB DAC+αになってしまうから却下
USBなり、同軸なりインタフェースは色々あって色々便利ですけど、でもオーディオはスペックの問題ではない。ある意味シンプルで最高
USB DACだったら、パソコンしか使えないから、逆に光デジタルの方は有利になっちゃう
光デジタルの場合、近年のマザーボードは大体光デジタル出力を内蔵していた。そこからDAC側につなげば大丈夫
もう一つは、3~4万円台のUSB DACは大体96KHz/24Bitになっちゃう。192KHzまで作るのは難しくないと思われるが。なんか192KHzだとTHXのライセンスが必要らしいでコストが大幅増えるという情報があった
前にはスペックの話ではないと言ってたが、周波数はできるだけ高く対応するものがいいと僕が思う
ATH社公式スペックによると
例えばAT-HA26Dの場合、D/Aコンバーター部は 70kHz(-3dB、192kHz時)まで出力可能、アンプ部は100KHzまでから192KHzソースの場合70KHzまでヘッドフォンへ出力可能なわけです
しかし、同じDACチップAK4396を使ったAT-HA70USBは、40kHz(-3dB、96kHz時)しか出力できなかった
勿論ヘッドフォンの周波数にもよるですが、ソニーのMDR-SA5000だと110KHzだせる売りもあって、手元にあるATH-AD2000も一応45kHzとスペックに書いてあった
人間の耳では大体20kHzまで聞こえると言われてるが、かなり個体差があるようです
昔計った結果、確かに僕の限界は30kHzあたりになってるような印象が残っていた
192kHz(ソース)->70kHz(DAC)->100kHz(アンプ)->45kHz(ヘッドフォン)->30kHz(耳)という順にロスしますが、サンプリング定理によると、耳の限界を30kHzにすれば、サンプリングはその2倍の60KHz以上出せる方が論理的に耳が聞こえる帯域を完全にカバーできるという理屈になっている
こういう訳で、AT-HA26Dを買った

俺は音楽好きだが、オーディオオタではない
俺は信じるのは、公式のS/N表記だけ
光デジタルケーブルは、データロスしない限り音質と関係ないと信じた
最近USBケーブルによって音質が変わる云々、理屈ではノイズはUSBのVCC/GNDピンで伝わるとか。一応電子情報出身の俺は完全に否定できないが、単なるLPFを通せば濾過できるものだとおもう。光デジタルなら電気信号は走らないからそもそもこの問題も存在しないでしょう

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AT-HA26D + ATH-AD2000
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AT-HA26D + ATH-AD2000
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箱正面
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箱裏面
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AT-HA26D正面
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AT-HA26D正面
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AT-HA26D正面
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AT-HA26D正面
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AT-HA26D裏面、アナログ入出力、光デジタル入出力が内蔵される
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俺は1142台目かな?
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今回試聴用メインヘッドフォンのATH-AD2000

さて、音質テストしようか
今回比較した機材は
DN-USB DAC(3980円上海問屋で売ってたヤツ)+光デジタル接続+台湾メーカー(電光火石)のBattery iCute
Sony Walkman NW-Z1070(S-Master MX)
になります
ヘッドフォンは、ATH-AD2000、ATH-AD1000を使いました

結論から言うと、AT-HA26DとNW-Z1070は曲のジャンルによって互角している
当然のことだがDN-USB + HPAはあっさり敗れました
詳しく比べていないが、ウォークマンのNW-A857は確かにAT-HA26Dに及ばなかった
全体的には、AT-HA26Dは高音寄りで極めて高分解能且つクリアの音を出す(192kHz時)、S-Master MXのNW-Z1070は滑らかな高音とダイナミック感の音を出していて、バランス的には素晴らしかった
AT-HA26Dから出た高音は力強く、エージ分明でクリアな音、時にはまるで頭ごと共鳴してるような感覚があった
NW-Z1070はよりフラット、高音は力をそんなに感じないが繊細で分解能も高くより聞きやすい音でした
画像を例えすると、AT-HA26Dはもちょっとコントラストが高めた感じがした
音の粒云々俺はこの種の表現は苦手なんだが、AT-HA26Dはまるでデジタル変換時の電圧ステップ(1Bitごとの電圧差)も聞こえるくらいの高分解能でした、本当は聞こえないはずなんだけどねコンデンサもあって
この反面、AT-HA26Dはかなり聞き疲れます、小さい音と細部もはっきりされて曲を聴く度にかなり神経質になる。作業用BGMのはずなのに作業妨害用BGMになる感じ、とにかく曲は明るくなって目立ちます
この感覚は、まさに昔ソニーのオープンエアヘッドフォンMDR-F1からATH-AD1000に乗り換えた時と同じ感覚だったな
なるほど、これこそがオーテクの音なのだ

AT-HA26D + ATH-AD1000の感想
低音は控えめで、高音は力強く、引っ張った弦のような感覚
刺さりそうで刺さない、音域により脳内が共鳴しているような印象が残った
特に、KOKIAの「調和 oto ~with reflection~」を聞くと
とても特殊のような、心まで震わせた音を感じた
本当は僕、この一曲だけでAT-HA26Dを手に入れたかもしれない
音場の広さ:★★★★☆
低域:★★★★
中域:★★★★☆
高域:★★★★★
評価点数:9.8

AT-HA26D + ATH-AD2000の感想
AD2000はもともとオーテク特例のバランスのよういヘッドフォン
AT-HA26Dと組み合わせると、そのバランスを維持しながらもっと明るくなった感じがする
低域NW-Z1070を挿す時より控えめで、中域が明るく、高域は伸びっていて、音場は広くも狭くもならずそのままに保つ
正直、AD1000のような感動は来ないかもしれないね
多分まだコツを掴んでないかもしれない、もしかしたらAD2000の実力を引き出すにはAT-HA26Dじゃたりないかも?けど本当はこれ以上お金出したくない本音もあった
音場の広さ:★★★★
低域:★★★★★
中域:★★★★★
高域:★★★★☆
評価点数:9.8

結果、試聴用のAD1000とAD2000は互角していた
AT-HA26DとNW-Z1070との比較も、互角していた
唯一AT-HA26Dが勝ったのは、AD1000との組み合わせ
確かに、NW-Z1070+AD1000よりも優れた
AD2000だったらジャンルによってお互い勝負あって正直上下付けなかった
ある意味、NW-Z1070は2万円台の最新アンプと互角できる音を持ちながら、Android+64GBメモリを搭載した最強のDAPになるじゃないかと

とりあえず、後悔しなかった
2chのAV版では三流メーカーオーテク云々の嫌がらせコピペが流されたですが
決して事実ではないので、オーディオに愛と力を入れた素晴らしい会社と俺は思った

おまけ

AT-HA26Dはアナログ入力もあるのでNW-Z1070と繋いでみた
音量をMAXにしてOFC4Nのケーブルを用いてイヤホンジャックを挿した結果
音は劣化してしまったwww
クリアさが落ちてちょっとだけ篭るようになったwww
S-Masterの音は、決してアンプに通してはならないように作られているよね、多分

おまけ2

AT-HA26Dを手に入れたら最高音質にするためwindows設定とfoobar2000を少し弄ってしまたのでここで少し紹介する

まずWindowsのサウンド設定、S/PDIFが有効しているのを確認、僕の場合はデフォにしないままfoobar2000だけ使わせるように設定する
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次はS/PDIFの詳細設定、僕の場合は192kHzだけやるから他のモードからチェックを外した。
foobar02.jpg

既定形式も192kHz/24Bitにする
foobar03.jpg

これからはfoobar2000の設定、まずWASAPI(要ダウンロード)という直出力用ライブラリを入れた、これは絶対お勧めするライブラリでかなりのメリットがある。興味ある人はWASAPIでググれ
ちなみに192kHzにするとなぜがbufferは680ms以下に設定しないとエラーが出る、とりあえず680msにした(デフォは1000ms)
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次はResamplerの設定、内蔵のPPHS Resamplerは96kHzしかサポートせず、ネットで色々参考した結果評判の良いSoX Resampler(要ダウンロード)にした、Resamplerの働きは44.1kHz/16Bitのソース音源をアルゴリズムで計算して192kHz/24Bitまで変換する。映像の処理を例えすると元々VGAサイズの画像をフルHDまで拡大し、さらに輪郭強調等のアルゴリズムを掛けたような感じかな?結果は確かにもっとクリアになった
foobar05.jpg



※追記:オシロスコープを使ってMonitor 02 US DragonのDAC出力と比較
出力設定:
44.1KHz/16bit Monitor 02 US DragonのDDC部を利用しライン出力と光デジタルを同時出力(スプリッタ機能)
AT-HA26Dはその光デジタル信号を受け、同時にライン出力する
CH1(黄色):Monitor 02 US Dragon ライン出力
CH1(緑色):AT-HA26D ライン出力
テスト用波形:SIN波、矩形波 1KHz 2KHz 5KHz 10KHz 16KHz 20KHz


明らかに44.1KHz/16bitでも両方もオーバーサンプリング機能が使われていたように見える
ただし10KHzから、AT-HA26Dの波形が美しい、Monitor 02 US Dragonは高域ノイズが残されたように見える
波形が凸凹になるのはオーバーサンプリングと高域ノイズの除去がうまくやってないように見える
LPFのCut Off Freq.もうまくセットされていないようにも見える

両機ではかなり波形のずれがあったですが
これはCH1のMonitor 02 US Dragonを基準に捕捉したため、ジッタと関係ない
事実上、DAC内部でオーバーサンプリングした結果、ジッタによる波形のズレは全然見当たらない

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1KHz_SIN
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1KHz_SQUARE
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2KHz_SIN
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2KHz_SQUARE
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5KHz_SIN
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5KHz_SQUARE
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10KHz_SIN 普通に聞こえる高域
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10KHz_SQUARE 普通に聞こえる高域
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16KHz_SIN 大人の聴力の限界に近づく
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16KHz_SQUARE 大人の聴力の限界に近づく
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20KHz_SIN 人耳の限界
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20KHz_SQUARE 人耳の限界

出力設定:
44.1KHz/16bit Monitor 02 US DragonのDDC部を利用しライン出力と光デジタルを同時出力(スプリッタ機能)
AT-HA26Dはその光デジタル信号を受け、同時にライン出力する
CH1(黄色):Monitor 02 US Dragon ライン出力
CH1(緑色):AT-HA26D ライン出力
テスト用波形:SIN波、矩形波 22.05KHz 44.1KHz 88.2KHz


ここでAT-HA26D(旭化成AK4396 DAC使用)の128xオーバーサンプリングの優秀さをはっきり見える、
サンプリングポイントが少なくでもうまくSIN波に還元できる
矩形波は仕方なく変形してしまったがMonitor 02 US Dragonより滑らかな波形が得られる
実際の聴感として何も言えないが、波形を見る限りAT-HA26DのDAC機能はMonitor 02 US Dragonよりずっと優秀だった

これで何か違うと言うと、まずAK4396を使ったAT-HA26Dはより滑らか、自然な音響感を得られるはず(10KHzの波形であれば)
その一方、Monitor 02 US Dragonはエッジがきつく、聴力が凄くいい人だったらその凸凹のステップも気付くかもしれない

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22050_SIN
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22050_SQUARE
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44100_SIN
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44100_SQUARE
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88200_SIN 176.4KHzでの出力上限

RMAA結果比較

こちらもAT-HA26Dの方は優秀、特にSNR/Dynamic rangeの辺はAT-HA26Dが良かった
THDという高域の歪みを表す数値も、AT-HA26Dの方は0.0017でMonitor 02 US Dragonより大幅改善される

MUSILAND Monitor 02 US Dragon:
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Frequency response
noise.png
Noise level
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB +0.02, -0.08 Excellent
Noise level, dB (A) -100.1 Excellent
Dynamic range, dB (A) 100.8 Excellent
THD, % 0.0028 Excellent
THD + Noise, dB (A) -87.4 Good
IMD + Noise, % 0.0040 Excellent
Stereo crosstalk, dB -97.2 Excellent
IMD at 10 kHz, % 0.0060 Excellent
General performance Very good

Musiland Monitor 02 US Dragon - RMAA(96KHz/24Bit)

Audio-technica AT-HA26D:
fr.png
Frequency response
noise.png
Noise level
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB +0.01, -0.16 Very good
Noise level, dB (A) -106.5 Excellent
Dynamic range, dB (A) 106.2 Excellent
THD, % 0.0017 Excellent
THD + Noise, dB (A) -91.5 Very good
IMD + Noise, % 0.0030 Excellent
Stereo crosstalk, dB -100.6 Excellent
IMD at 10 kHz, % 0.0056 Excellent
General performance Very good

Audio-technica AT-HA26D - RMAA(96KHz/24Bit)


audio-technica D/Aコンバーター(24bit/192kHz対応)内蔵ヘッドホンアンプ AT-HA26D


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1 コメント

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自分もほしいです^^; (chiaking)
2012-05-10 00:12:17
はじめまして。
AD2000と、AT-HA26D を
お持ちのあなたは十分、
オーディオマニアです。
私は、いくつものヘッドホンを
もってますが、興味を持って
4年かかって、AD1000に辿り着きました。
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