(Fri)
2014年03月11日/毎日jpより
東日本大震災3年:被災者アンケート
123人に聞く「一番困っていること、不安に思っていること、最も訴えたいこと」
※カッコ内は震災前の旧住所
◆一番困っていること、不安に思っていること
◇岩手県山田町、佐藤さん(65)
高台移転できるのはいつになるのか。この年齢でローンを返すのは難しい。
前の家のローンや漁具の購入で借金が2600万円に膨らんだ
◇宮城県東松島市、佐々木さん(37)
近くに復興住宅ができるが、入居者が地域に溶け込んでくれるか心配
◇同県登米市(同県南三陸町)、宮川さん(74)
自宅兼店舗のクリーニング店を津波で失った。
震災前は二つ食べていたミカンを一つで我慢するような生活。
震災から3年がたち、支援ばかりに頼るわけにはいかない
◇福島市(福島県浪江町)、浪さん(81)
お墓が壊滅状態。3年たってもお墓参りできない。
仮設住宅では死にたくないし、ついのすみかをどうするのかも不安
◇同県南相馬市、高田さん(77)
アルツハイマー症の妻と96歳の母を介護している。
自分が体調を崩すと生活が成り立たなくなってしまう
◆最も訴えたいこと
◇岩手県大船渡市、斎藤さん(70)
復興にお金をかけすぎている。高台移転して、津波が来たら逃げるということを徹底すべきで、
復興といえども無駄な出費は避けるべきだ。子ども、孫の世代に借金を背負わせてはいけない
◇同県一関市(同県大船渡市)、葉沢さん(57)
被災者は国の「公助」ばかりを当てにしないで、まず「自助」を。
そして、地域で知恵を出し合って「共助」して生きるべきだ
◇同県大船渡市、細川さん(62)
若い人が地域から流出している。特に漁業は深刻。
漁業権は地元住民でないと持てないので、若い世代の育成対策を講じてほしい
◇宮城県石巻市、佐藤さん(41)
訴訟で真実を知りたいという遺族に対し「まだやっている」と非難する声を聞くと、
現状がうまく伝わっていない気がする。遺族の思いはそれぞれあることを理解してほしい
◇同県東松島市、高橋さん(80)
私が生きている間に復興を成し遂げてほしいとは思わない。諦めている。
ただ、子どもたちの世代には、震災を乗り越えて悲劇が二度と起こらない街づくりを進めてもらいたい
◇福島県南相馬市、藤岡さん(44)
福島県の子どもの将来を考えてほしい。
高校3年生の娘が放射能の影響を心配しているので、学校に車で送り迎えしている。
自転車で出かけることもなくなった
◇同県二本松市(同県浪江町)、山崎さん(19)
浪江町からの避難者ということを意識されないように、
車のナンバーを「いわき」から「福島」に変更した。
浪江町出身者は肩身が狭い思いをしている。政府や東電は情報公開してほしい
◇同県南相馬市、中野さん(66)
原発の苦しみは原爆に相当すると言ってもいいのではないか。
孫は「結婚しない。子どもも産まない」という。本当に、本当に、苦しい
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お声が届きますように。
※3月10日に降った雪
庭の南天