石ころ

告白(2021.08.29)

 

 梅雨明けのヒグラシゼミに始まって、夏休みにはミンミンゼミ、そろそろ学校が始まる頃にはツクツクボウシが鳴きだす。
壁にとまったツクツクボウシが盛んに鳴いていたと思ったら、翌日にはコロンと地面に転がっていたりする。

あっけないけれど潔い命の「もう、やるべきことはぜ~んぶすませたよ~。さいなら!」って感じが羨ましい。コロンと天寿を全うがかっこいいと・・。

 

 主人を看取ってひとり残された後の悲しみを癒やしたのは、夫が細い息の下で
「もうええ、もうええ、ありがとう。ありがとう。」
繰り返し、繰り返し言ってくれた言葉だった。感謝を遺すことがどれほど大切な事かを教わった。

 

生き死にのことは自分ではどうにもならないことなので、果たしてそのように死ねるのかは分からないけれど、クリスチャンなので遺された者に嘆きはないだろう。
しばしの分かれに過ぎないのだから・・。

 

 やがて天の御国で永遠を共にすることが出来るのだから・・。
しかもその時は、私もキリストに似た者と完成されていて、失敗だらけで迷惑をかけることはもう無いだろう・・安心してくれ。

 

 息子よ。
実は買って貰ったコードレスの掃除機を壊してしまった。綺麗にしようと解体して元に戻せなくなったのだ。
「もうええ。もうええ。」はもう少し先になりそうだけれど・・万端よろしく。


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コメント一覧

ムベ
デ某さんコメントありがとうございます。

「万端よろしく」は修理依頼でして・・
諦めるつもりはありません。
あれこれと壊しては、いつも修理してもらっています。
昔は自分で元に戻すくらいのことは出来たのですが・・
歳ですね・・。試行錯誤の根気が続かないのです。

パソコン関係はすべてを依存し、最近はスマホも、
古くなった家のトラブルも、増えることがあっても
この依存症はなおりません。

「使いすぎて壊れてしまった」
この言葉に、息子さんからのプレゼントの喜びが籠っています。
記憶しています。紫陽花にあるしっとりとした雰囲気を・・。

そうですね・・
夫を送って、時々の甘い思い出と独身の心細さと、自由も少々謳歌して、
夫ではなく子どもに「ありがとう」を遺して・・、
それくらいが良いかと。

「影を焼かれて」
ふふふ・・そんなに素直になられても、一切責任は負えません。
自分の失敗さえどうすることもできないのに・・。
00003193
ご子息から贈られたコードレスの掃除機…
大切にしようとされ過ぎたのでしょうか、悔しいことですね。

私が前に使っていたデジカメは
私の誕生日のお祝いに息子から贈られたものでした。
10年ほど使いましたが 使い過ぎて(笑) 壊れてしまいました。
今のテジカメは二年前の初夏に買いました。
胆嚢に異常が見つかり、腎がんの転移が疑われた時でした。
何度目かの検査で「転移なし」となり
ホッとして胆嚢全摘の手術をすることになりました。
その時 診察についてきた妻と京都の寺町通を歩きながら…
路傍に見かけた紫陽花を撮ったのがこのカメラの初撮りでした。
 ※ 2019.7.12 拙ブログ「雨降る京都にて」に記しました。
   ムベさんからもコメントを頂いたブログ記でした。

私が妻より先に逝くときが来れば
「もうえぇ もうえぇ おおきにありがとう」と言おうかなぁ。
妻が先に逝くとしたら? と?
あり得ませんが「まだまだや まだまだやで 逝くな!」かなぁ。

なお拙ブログの「蝉」の短歌の最後のフレーズ…
「天を仰いで」から「影を焼かれて」に戻しました。
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