イエスは彼らに答えて言われた。「まことに、まことに、あなたがたに言います。子は、父がしておられることを見て行う以外には、自分から何も行うことはできません。すべて父がなさることを、子も同様に行うのです。（19）
「すべてのものはこの方によって造られ」（1：3）とあり、すべてはイエスによって造られた。今も、父なる神から発したことを一つになって、この地に行なわれている。
人を愛する御父のみこころを行うために、イエスは栄光の御座を離れて、死ぬべき命の弱さを纏って人となり、罪に滅びゆく人類を惜しんで救い出し、ご自身を信じる者と、創造主なる神の御許で永遠を共にするためである。
イエスは、「父がしておられることを見て行う以外には、何も行うことができません」とある。「何もしません」ではなく「何も出来ません」とあり、御子でさえも御父に従順して、みこころに叶うわざをなさる。
まして人がみことばに従順することなく「善」を行えるわけがない。キリストを否定する所にある「良い計画」のすべては、その場限りの思い付きであり、永遠に残るわざは初めから終わりまで、キリストにより頼むことによって完成するものである。
それは、父が子を愛し、ご自分がすることをすべて、子にお示しになるからです。また、これよりも大きなわざを子にお示しになるので、あなたがたは驚くことになります。（20）
「これはわたしの愛する子」と言われた神は、背いて罪を犯したアダムの子孫に、御子をたまわりその命を罪の代価とする十字架を通して、永遠に変わることのない一方的な愛を証された。
「彼は自分のたましいの激しい苦しみのあとを見て、満足する。」（イザヤ53：11）
イエスの満足は愛から出たことを現し、滅びゆく者を永遠のいのちに取り戻した喜びゆえである。その愛は造り主故の愛である。
父なる神が愛するイエスにご自分のわざを示し、それをイエスが行うなら、そのわざは神のわざである。その奇跡は天地創造の父なる神と、御子イエスの深い関係をによって成された救いのわざである。
父なる神と御子イエスの愛は聖霊が証ししておられる。しかし、肉の成すがままにキリストを否み、御わざを無視する者に神の怒りが留まる。
キリストを証する聖霊の働きを軽んじるなら、何者であっても贖いによるいのちを失って永遠のさばきに処せられる。
御父、御子、聖霊の三位一体の神を否定することは最も重い罪である。
父が死人をよみがえらせ、いのちを与えられるように、子もまた、与えたいと思う者にいのちを与えます。（21）
やがて神がすべての死者にいのちを与えて、死者が墓よりよみがえる時が来る。すべての人は、造り主なる神の御前に引き出され、キリストのあがないを受けた者は永遠のいのちをたまわって神と共に住むようになり、キリストを拒否して罪をあがなわれていない者は、自分の罪によって燃え尽きることのない炎に落とされる。
いのちの書に記されていない者はみな、火の池に投げ込まれた。（黙20：15）
命のある間にキリストの憐みを受けて、いのちの書に名を書かれている者は、キリストが来てくださる携挙には、死を経ることなく天に引き上げられる恵みに与るのだ。
それゆえ、彼らは「主よ。来てください！」と心で叫びつつ、何一つしっくり行かないこの世に耐え、共に救われるいのちを求めてイエス・キリストを知らせ続けるのである。
三位一体の神のみこころのままに与えられる永遠のいのち。それは人の何かにはよらないが、キリストの御わざに応答する時に成就する約束だからである。
また、父はだれをもさばかず、すべてのさばきを子に委ねられました。
それは、すべての人が、父を敬うのと同じように、子を敬うようになるためです。子を敬わない者は、子を遣わされた父も敬いません。（22～23）
このことによってキリスト抜きの信仰は、いのちの無い偽物であることがわかる。イエス・キリスト抜きに父なる神を敬うことは無く、キリスト抜きに人が神を知ることもないからである。
キリストを否定する心は神に逆らう重罪であり、死後の神の裁きは永遠は消えることの無いゲヘナの炎である。この世の苦しみは死んで終わりであるが、死後の苦しみには終わりがない。
御霊と花嫁が言う。「来てください。」これを聞く者も「来てください」と言いなさい。渇く者は来なさい。いのちの水が欲しい者は、ただで受けなさい。（黙22：17）
