先日、知人が訪ねて来たのでバラトン湖北岸で最も美しいと評判の教会を案内すること
にした。 教会には人によっては、いろいろ美しさの基準が異なると思うが、ここ
フェルショゥ・ウルシュ (Felsőörs) の教会はアルパード時代のロマネスク建築様式が堪能
出来ることと共に教会を取り巻く景観も重要なファクターであろう。
<スケッチ>
画面の黒い犬はプリ(puli) と呼ばれているハンガリー原産の牧畜犬で、目まで
隠れてしまうほどのモフモフ犬。
Aug. 05 2020
教会は13世紀前半に、この地の領主ウルシ (Örsi) によって、聖マリア・マグドルナ
を祀るためにロマネスク様式で建てられた。
オスマントルコ軍の襲撃で焼き払われた(内陣と天井、側廊が破壊)後は 1736年まで
廃墟になっていた。
1736年にヴェスプレーム (Veszprém) の司教 Marton Padani Biro によって再建され、
祭壇や説教台はバロック様式になったが、建物はオリジナルのロマネスク様式の改築。
歯形形状の棚の上にヘラクレス結びを施した3連の窓があるが、この歯形形状、
ヘラクルス結び、細長いスリット窓がロマネスク様式の特徴である。
このヘラクルス結びは、前々回紹介したパンノンハルマ修道院にも使われており、
当時では魔よけの役割があると云われていた。
入口門は典型的なロマネスク様式で、左右に円柱を配して、その上部に石彫と
足元には守護神であるライオン像が飾られている。
● 内陣
主祭壇と説教台 副祭壇
主祭壇の天井はクロス・ヴォールト構造と云われるロマネスク様式。
教会は3層内陣構造となっており、この地域の教会は1内陣(祭壇)がほとんど
であるので、当時としては大きな、権威ある教会であったと推定される。
もう一つの北側側廊にはフレスコ画が飾ってあったが残念ながら素性は不明。
● 教会背部(祭壇側外観)
<ロケーション>
● お薦めフォトスポットよりの景観
<教会付近で見つけた夏の野草スケッチ>
● ムクゲ(ハイビスカス)
● アザミ
これにて「バラトンそぞろ歩き(30)Felsőörs の教会」は、お終いです。
本ブログへのご訪問、有難うございました。
ドイツで一つ一つに番号がふられた瓦礫を見た事が有ります。
気が遠くなる様な作業になる事が伺えました。
ムクゲとアザミがとってもステキ!
其処に咲いている様です。
ワンちゃんも・・・もちろん雰囲気にぴったりです!
破壊されたのか風雨のせいなのか目鼻がはっきりしない石像はどんな歴史を見てきたのか、どこか心惹かれます。
近くに素晴らしい場所があるなんて・・・ウラヤマシイ!
いつも暖かいコメントありがとうございます。
今回の教会に残された石像はどれも長い歴史を感じさせられるほど風雨に晒されて来たようですね。 この間にはいろんな歴史があったのでしょうね。 まだこういった古刹が多く残っており興味深い所です。 絵と共に歴史をもっと知りたいのですが、言葉の問題もあるし、また敗者には歴史は消滅し勝ちなので難しいですね。
いきなり目に入ってきた素敵な教会(*^^*)
色が素敵ですね。
教会にしては珍しい色あいではないですか?
それを一段と素敵にスケッチされていて~(*^^*)
傍らにはわんちゃんたちがいて可愛いですね。
リュックを背負っているのかしら(^^)/楽しいスケッチになりましたね。
教会の中も素晴らしくて見とれます。
本当にハンガリーの建造物は素敵ですね。
教会付近で見つけた夏の野草スケッチ~💛
素敵でした(^_-)-☆
うっとりです(*^^*)
こちらはすっかり秋色です。 先週までの姦しい子供たちの叫声もすっかり湖畔から消えてしまい、今年も終わったなあという気持ちになります。 夏が取り得の避暑地ですからね。
あと7枚描くと今年100枚になり、さあ、これからどんどん描けるぞ、と思いたいところですがちょっと休もうかなぁなんて気もしています。 読みたい本もいっぱい溜まってしまったし。 またブログアップしたらご訪問下さい。 ありがとうございます。