パラシュートコードを手にいざ崩落している斜面へ取り付く。
一足ごとに崩れていく足元、一気に下にもっていかれそうな恐怖との戦い。
パラパラと谷へ落ちていく砂や石が恐怖を誘います。
正直言って私は高い所が得意では無い、寧ろ苦手だ。
相反する趣味ではあるが、今はそんなことより此処をクリアしたい気持ちでいっぱいだった。
足がすくむのを耐え、パラシュートコードを頼りに少しずつ進んでいく。
あと少しで安全地帯というところでパラシュートコードの長さがたりない。
ここからは命綱無しとなり、その時の恐怖は半端無かった。
崩れる足場、掴むものが無い山肌、そしてテント泊装備の重い荷物。
パフォーマンスはガタ落ちな状況だが、
慎重に、時には思い切りよく進み何とかここをクリアした。
友人も慎重に歩み、共に無事クリア。
二人とも怪我もなく下山できて本当に良かった。
もし落ちていたらと思うと、今でもゾッとするものが有ります。