バンブーひとりごと

そのときどき思ったこと、見たことひとりごと

帚木蓬生著 水神

2009-10-26 22:10:13 | マイ・ルーム

     帚木蓬生著 水神 上・下 新潮社

単行本は原則買わないことにしているのだが新聞で本書が紹介されて心に響くものがあってつい購入した(読むのが遅いので図書館、というわけにはいかない)
筑後川が目の前を流れているというのに土手のこちら側には一滴の水も流れない、したがって農作物の出来も悪い貧しい村の五庄屋が堰を築くべく立ち上がりやがて藩も動かし、反対する村々も協力し堰を築く江戸期の物語である。春の農作業が始るまでに、と1月から3月にかけての突貫工事である。詳しくはお読みいただくほかはない。

2005年5月に九寨溝を訪れた後、2300年前に築かれた都江堰に回った。こちらは
度重なる洪水に李氷が分水する堰の建設に着手し、完成を見ずして亡くなった後は息子が跡を継ぎ完成させた。
当時は8年の歳月をかけたようだがたびたび改修し現在は世界遺産、大勢の観光客で賑っている。四川大地震では相当被害があったよう心を痛めたが修復されているらしい。

水神に、竹で籠を編み石を詰めて沈めた、とあるが都江堰にはやはり籠に石を詰めたものが使われた、と展示されていた。