時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

月探査衛星「かぐや」の映像

2009年02月07日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)

以前NHKで放送されたらしい番組が収録されたDVDを、先日見た。

日本が打ち上げた、月探査衛星「かぐや」から送られてきた、月面の映像だ。

この番組、ずっと気になっていた。

見たかった。

やっと、見れた。

思えば・・・月面の新たな映像を見るなんて、アポロ以来だ。

素晴らしい!これは本当に素晴らしい。

日の出、日の入り・・なんて言葉があるが、ここでは月から見る「地球の出」「地球の入り」が見れた。

なんか・・神々しさを感じた。

我々が住んでる地球は・・・表面は汚れてきてるし、人間によって乱開発してきてるし、環境破壊も際限がない。
住んでる地球人は、エゴのかたまりだ。

なのに、宇宙から見る地球の美しさや神々しさは、どうだ。

別の星であるかのようだ。

地球が愛おしく感じられてくる。我々地球人は、宇宙人でもある。

こんなにきれいな星なんだもの、皆で大事にしなきゃいけないよね。

宇宙人のはしくれとして。

世界遺産が人類共有の財産ならば、地球は宇宙人共有の宇宙遺産なのではないか。

そうも思えてきた。


テレビなどでは、暗くて悲惨な報道ばかりが繰りかえされている。

例えば環境破壊問題など。

そういうのばかり報道するよりも、こうした「かぐや」からの映像がもっと話題になってしかるべきだと思う。

環境破壊の悲惨な現場を見るのも問題提起になるのかもしれないけど、こうした「かぐや」からの映像を見ても、十分に「地球の環境破壊」の問題提起になると思う。
無言のアピールになると思う。


こういう映像を見せられたら、人間のエゴによる破壊がいかに道に外れたことなのか・・を実感すると思う。

妙な説教臭いコメントや、青い正義感をふりかざすより、もっと。



また、漆黒の闇に浮かぶ月面は、神秘的。

はっきり言って、デコボコでクレーターだらけ。

だが、日の当たる場所と当たらない場所のコントラストが鮮やかで、人口では絶対に作り出せない空間・存在がそこにはある。

イマジネーションを刺激してやまない、その姿。

誰もいない。何も無い。どこまでも続く凸凹の大地。

無言で孤独。

そんな月にとっては、地球は孤独を癒してくれる存在なのかもしれない。

だが、地球にとっても、月はかけがえのない存在。

もしも、夜に空を見上げて、そこに月というものの存在がなかったら・・を想像してみてほしい。

夜空はひどく味気ないものであるだろう。

我々人類は、おそらく太古の時代から、この月を愛してきているはず。

月だって、もしも感情があったなら、地球を愛してくれてると思う。

共に見守りあってきてるのだから。気が遠くなるほど長い間。

友であるかもしれないし、親子であるかもしれない。

血縁であるかもしれないし、他の何かかもしれない。

ただ、共にかけがえのない存在同士であるのは間違いない。




手前味噌だが、私の自作曲に「月のうさぎ」という曲がある。

これ ↓
http://homepage2.nifty.com/oborokage/tuki-no-usagi.html

この歌では、未来において、月も地球のように開発されて環境破壊されてしまうのだろうか・・みたいな思いもこめてある。

今の月面の神秘的な様を見てると、あらためて「月のうさぎ」という歌で書いた思いを感じてしまった。


なんでも、「かぐや」には、月の裏側を探査するために、更なる小さな衛星が搭載されていたそうな。
「かぐや」が月の裏側を通過してる時に、「かぐや」からの通信をキャッチして地球に送るための補助衛星だそうな。
それは2基あるという。

で、その2基の名前がいい。

「おきな」と「おうな」という名が付けられている。

つまり、「おきな」と「おうな」が「かぐや」を見守って(助けて)いる・・・というわけだ。

なんとも夢のある、いい話ではないか。

「かぐや」、そして「おきな」と「おうな」。

なにやら、この名前には、開発スタッフたちの、日本人ならではの思い入れや、優しさ、暖かさ、ロマン、センス、願いが込められていて、切々と訴えかけてくるものがある。



かつて、かぐや姫は月から地球にやってきた。で、おきなとおうなに世話になり、愛されもした。

今は、「かぐや」は、「おきな」と「おうな」を引き連れ、かつ見守られながら、月をまわっている。


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