人に見られる自分、自分がそうであると思っている自分、本当はもう少し弱くつまらない自分、そして、人にこういう風だと見られるために演技している自分。
若いころから、ずっと自分という概念に引きずり回されてきました。
特に、人から見られる自分と、自分がそうであると思っている自分との落差に傷つき、苦しんできました。
なぜ人は私を理解しないのか、理解しなくても、そのままの私を見たらいいのに、と思ってきました。
そうしてだんだん年を重ね、人との間に溝があることに気が付いてきました。それはとても深いもので、人と自分との間を飛び越えることなどできないのだと分かってきました。
その溝に気が付いてから、私は、人に見られる自分は存在しないと思っていたのは違うのではないかと思い始めました。
見られる自分もそこにいるのです。そして、自分が思っている自分もちゃんといるのです。いろいろな自分がいろいろなことをやり、人との間を少しでも縮めようと思いながら、生きていくのだなと思っています。
私を、私の存在以上に見てくださる方々を大切に思い、その間柄をつないでいきたいと思います。
最近、人とのお付き合いで何度か嬉しいことがあり、そんなことを思っています。