これまでに、オメガ-3やオメガ-6の必須脂肪酸は細胞膜の構成要素なので、これが不足したりこれらのバランスが崩れたりすると体の機能が全て狂ってしまうことがわかって来ました。
昔から、皮膚症状、頭痛、疲れやすさ、頭の働きの変調などなどが知られていましたが、その仕組みが分ってきたのはプロスタグラディンというホルモンの研究に1982年というまだ25年ほど前の年にノーベル賞が与えられてからということです。
プロスタグラディンというホルモンは
1)体内のいろいろな場所で体の機能を適正に動作するようにコントロールするという重要な能力を持っている。
2)オメガ-3やオメガ-6を原料として人間の体内で作られている。
上の1)、2)を知れば、その原料(オメガ-3やオメガ-6)の重要性がお分かりいただけると思います。
プロスタグラディンが関係する体内での機能はいろいろと分ってきていますが、一例を挙げますと、食物を消化する消化器官が消化器官自身を消化してしまわないのはプロスタグラディンがそれを防いでいるからといったことがあります。
最近では消化器の潰瘍の原因は、先にも書きました消化器の壁を保護するプロスタグラディンの不足と考える研究者が多く、その原因がこのプロスタグラディンの原料になっているオメガ-3の不足にあるという学者もいるということは、オメガ-3の必要性、重要性を示すよい一例かと思います。
その他のプロスタグラディンが関係する機能は、
・痛みを起こしたり、逆に痛みを止める
・眼球、関節、血管の中の血圧を変える
・出産、流産、生理のトラブルなどに関係
・細胞中のカルシウムやイオンの出し入れをコントロール
・皮膚からの水分の放出をコントロール
・細胞分裂の促進
この他にも沢山ありますが、省略します。
プロスタグラディンには多くの種類があり、ある種のプロスタグラディンだけが過剰に作られてもバランスが崩れて、身体中でいろいろな問題が生じてくることになるということです。
現代人においては、食生活の内容を分析してみるとき、オメガ-6が原料になっているプロスタグラディンは足りていても、オメガ-3が原料のプロスタグラディンは決定的に不足しているということは明白であります。
オメガ-3由来のプロスタグラディンの不足が原因で多くの現代病が発生している。
だから、その原料であり不足している必須不飽和脂肪酸オメガ-3を補わなくてはならない。
オメガ-3を補うには、内容的に亜麻仁油が断トツの一番で、価格の面からも一番手ごろ。
と言うことになるわけです。