角田先生ご自身の診療経験に基づき、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸の恐ろしさ、アレルギー疾患の起こしやすさは、ω(オメガ)-6系不飽和脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取とω(オメガ)-3系不飽和脂肪酸(α-リノレン酸)の摂取不足が関係していること、そしてよりよい摂取方法などを分かりやすく説明されています。
私どもの取り扱っています書籍「医者も知らない亜麻仁油パワー」に書かれています内容とも基本的に合致していますし、なによりも日本の医療現場でのご経験に基づく内容はより親密さを感じるものとなっています。
なお、お子さんのアトピーでお悩みの親御さん方にはホームページは角田先生のホームページ「アレルギーっ子の生活HP」のアドレスを記しておきますので、ご覧いただきまして参考になさってください。
アドレスは、 http://homepage2.nifty.com/smark/ です。
1「序章」
調理に使用する油脂は、大きく分けて動物性脂肪の飽和脂肪酸(獣肉油脂、牛乳、卵に含まれる)・一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸(野菜、芋類、海草、魚に含まれる)に分けられます。
多価不飽和脂肪酸には必須脂肪酸のω(オメガ)-6系不飽和脂肪酸(リノール酸)とω(オメガ)-3系不飽和脂肪酸(α-リノレン酸)が含まれますが、アレルギー疾患の起こしやすさは、ω(オメガ)-6系不飽和脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取とω(オメガ)-3系不飽和脂肪酸(α-リノレン酸)の摂取不足が関係しています。
当アレルギー外来(注:かくたこども&アレルギークリニック 小児科・アレルギー科)におけるアレルギー症例の経験から、植物性油脂含有加工品、特に、マーガリンやショートニングを含む食品を食べるとアレルギーがひどくなる傾向があり、たとえ牛乳成分が入っていない牛乳アレルギー用と称するマーガリンでも使用は避け、マーガリンやショートニングが含まれる加工食品はなるべく避けるように指導してきました。
お菓子を作るときもマーガリンやショートニングは使用せず、自然の状態の液状の植物性油脂を使用することを薦めてきました。
マーガリンは植物性油脂に人工的に水素を添加して液状の油脂を固化させた硬化油脂です。
マーガリン以外でも人工的に植物性油脂を加工した製品は使わないことを薦めてきました。
これらの油脂中には、油脂加工で生じた自然には存在しない油脂であるトランス脂肪酸が生成されています。