3「各国の対応」
これらのトランス脂肪酸の影響を考慮して、WHO・FAO食事・栄養及び慢性疾病予防に関する合同専門協議会(2003年)(文献10)やアメリカの食品医薬品庁(FDA)(2004年)(文献11)では、食事中のトランス脂肪酸摂取量を総摂取エネルギーの1%以下にするよう勧告しています。
デンマークでは2004年から加工食品に使われる油脂中のトランス脂肪酸含有量を2%以下に規制、オランダでも油脂中のトランス脂肪酸が規制されています。
また、カナダでは2003年よりトランス脂肪酸の表示が義務付けられました。
アメリカでは2006年1月からトランス脂肪酸の表示が義務付けられます(文献12)。
デンマークやオランダ以外のヨーロッパ諸国でも表示や規制が検討されています。
日本では、厚生労働省の公衆衛生審議会が1999年に出した「弟6次日本人の栄養所要量」で、トランス脂肪酸の摂取量増加が動脈硬化の危険性増加につながることが指摘されていますが、規制や表示制度は予定されていません。
文献
10)http://www.who.int/dietphyscalactivity/publications/trs916/download/en/index.html
11)http://www.fda.gov/ohrms/dockets/ac/04/minutes/4035m1_FinalSummaryMintes.pdf
12)http://www.cfsan.fda.gov/^lrd/fr03711a.html