国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
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国鉄改革のあゆみ 85

2010-08-13 07:43:54 | 国鉄改革関連
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公企労レポートを引き続きアップさせていただきます、今回は、動労中央執行委員長である、松崎明氏の抱負です。

雇用をパーフェクト守るのが最大任務

自分の前途に不安をもちながらも立ち上がった組合員の雇用を守ることが動労の責任だ。

松崎明 氏

動力車中央執行委員長
昭和11年2月2日生まれ

【新しい年に向けまして、委員長の抱負と取り組む課題についてお聞かせ下さい】

今年は、国鉄改革法案に基づいて分割民営化が行われるということで従来の新しい年とは異なった趣があると思います。経営形態も公共企業体から民営になるのですからそれなりの覚悟をして新年を迎える必要があると思います。ある意味での待ちの姿勢といいますか、待ちの姿勢は甘えの構造でもありますから、この際、全組合員と経営側も変わらないと新年の意味がないと思います。国会で法案はとおりましたが我々としては、この道しかないという意識の転換をしてかからないと、何とかなるだろうという甘えに通じてしまいますから、内から出た意思としてこの改革を成し遂げる年という気持ちに全員がならないといけないし、私もその意味でさっぱりとした気分で新しい年を迎えたいと思います。
 労働組合の基本的な任務というのは雇用を守るということです。雇用を守れないで労働条件は存在しないのです。労働条件だけを観念的に論ずる自称左派のみなさんがいますが、それは間違いです。やはり柱をしっかり立てて、その上で屋根ということになるでしょう。動労としてはここに主点を置いて数年間努力してきたところです。その手段としては、3本柱と言われるように、派遣制度への積極的な協力と一時帰休とかであり公共企業体としては初めてで画期的なことであります。
それだけに組合員就中、家族の悩みは大変なものでありました。特に国労の諸君からは「派遣に行くのは片道キップだ」」とか、「三本柱を認めるのは首切りを認めることだ」等さんざん妨害されてきましたが。その中で自分の前途に不安を持ちながらも立ち上がってくれた組合員家族の皆さんには何としても雇用をパーフェクトに守ることで労働組合として基本的な任務を全うするのが私の責任であり、動労の責任だと思います。これに向けて何年も取り組み、あらゆる非難と中傷を受けながらやり抜いてきたところですから私は自信を持って皆さん方の雇用問題についいては大丈夫であるということが言えます。もしそれがダメとなりますと新しい事業体が成り立たないということです。つまり改革への意思をふみにじって新事業体の成立はありえないことですから本当に頑張ってくれた皆さんの苦労は間違いなく新しい年に花開くとはっきり申し上げれます。生き残り戦術だとか、偽装だとかいろいろ言いますが何もしないのはどうしようもありません。この国鉄改革の最先端に立ったのは動労であり、一万数千名の人が派遣や一時帰休に応じたんですから、この人たちには十分報いていきたいと考えております。

【健康法、家庭サービス等聞かせて下さい】

健康について心がけていることは三つあります。
一つは、砂糖の量を減らすようにしていること。二つはお風呂の後に冷水をあびること、三つはビタミン剤を飲むことです。この他にスキー、登山、野球、ゴルフ等をやるように心掛けています。家庭サービスはほとんど無理な状況です。このような仕事をしていますと、私は戦地で頑張りますから銃後を守ってもらいたいと思ってますが、時間があれば山に行きたいと思ってます。
 時折、俳句会をやりますので、みんなで山に行き月を見ながら酒を飲み、一晩中句会でもやってみたいのと、日本の山野を心ゆくまで歩き都会から暫く離れたいと思っております。前に進まないということは必ず後退しているということです。
つまり堕落しているということですから常に変革心を持ち続けたいし、自然を見つめながら自然に近い自分でありたいと思います。

以上

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