国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

国鉄改革のあゆみ 86

2010-08-14 07:21:02 | 国鉄改革関連
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今回日本鉄道労働組合委員長 杉山茂氏の抱負です。同姓同名でプロ野球選手もいますがこちらとは全く別人です。

一企業一組合の確立に向け全力を尽くす

磐石の経営基盤を作るため欠かせないのは労使関係です、新しいものを作らねばならない。

杉山茂氏 
日本鉄道労働組合委員長
昭和五年一月三一日生まれ

【分割・民営化後新生民間会社が発足する新年に当り、取り組みと抱負を伺いたい】

改革法案の成立後、新しい事業体に向かって二つの課題が要求されていると思いますし、その課題はどうしても遂行しなければならないものと思っております。一つは、新しい鉄道経営の基盤をしっかり作ること。二度と破綻をきたすことがあってはならないと思っております。これだけ日本の交通産業が発達しており各々私鉄の仲間と同じになりますから、非常に競争は激しいと思いますが、その点何としても磐石な分割民営化後の経営形態をキチンと作り上げたいということです。二つには、磐石な経営基盤をつくるということについて欠く事のできないものは労使関係でありますから、新たなものを作っていかなければならないと考えております。もちろん従来から国鉄の労使関係の信頼というものをまず作って、そして企業経営の基盤にしていきたいと思っておりますが、具体的には一企業一組合という方向を確立することが必要であると思っているところです。
 国鉄の企業内において、無数の新しい組合ができたことは事実であります。労働組合は歴史的には集合離散がくりかえされている訳ですが、これは企業の経営にとっては非常に不幸なことであります。このことから一企業一組合に向かって私ども全施労が先鞭をつけなければいけないだろうと思い、現在日本鉄道労働組合の結成に向かって進んでいたというところですが、すでに昨年、新国鉄労働組合と自動車協議会、そして全施労の三つの組織の統一を図ることが成功いたしまして、日本鉄道労働組合を結成いたしましております。皿のこれを幅広くして、工事労働組合とか車両労働組合とか工務労働組合、そして大きくは鉄道労働組合あるいは汽車労働組合こういうところと早く一企業一組合に向かって一つの組合を作るということが課題で、その方向を進めている実態にあります。

【日頃激務の中、健康法、あるいは休暇の時の家庭サービス法などをお聞かせ下さい】

健康法は自分で作らなければいけないと思っておりますが、どうしても食事が変則的になりますので極力定期的に取るようにしております。それと私自身野菜を主体としておりますがもっぱら食事に気をつけています。あとは歩くということに気をつけており、これが今の仕事の中では最大限にできることだろうと思っております。できればゴルフ等の運動をやりたいと思っていますが、いまの状態ではとても暇が無いといったところです。

家庭サービスは、誠に申し訳ないと思っていますが、家族には負担のかけっぱなしです。
色々やりたいのですが仲々できませんので、土曜の午後や日曜日には極力家に居ることにしており、また、時には買い物にいくとか散歩に出るとかこんなところが今の私にできる最大限のものだと思っております。

【人生の夢といいますかやってみたいことは】

たくさんありますが、いま、私に課せられたことは国鉄114年の歴史の中で180度の転換をする訳ですから万全な体制を作り、健全な経営、組合員が安心して働ける職場、新しく日常の生活ができるようなものを作ることだと思っており、これが夢であります。これに一定の方向がつけば私自身も家庭に帰り、社会のために役立つことをやっていきたいと思っております。

【好きな言葉、信条をお聞かせください】

私はハデなことは好きでありません。今の社会特に国鉄の職員に対しても、「誠実に生きたい」と思っております。好きな言葉は「誠実・誠意」であり、信条は正しく素直に、です。


以上

今回で、公企労レポート新年の抱負は終わりです。
来週の月曜日以降は通常運転です。

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