国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

国鉄労働組合史 144

2011-04-21 10:00:00 | 国鉄労働組合史

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第三章 分割・民営化攻撃の本格化と国労闘争

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第三節 5000万署名運動
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├○ 一 総評、国労5000万署名運動の決定 │
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 以上見てきたように、政府、自民党の分割・民営化攻撃が国鉄労使関係の改変ではなく、国労の解体とそれを突破口として闘う労働運動の消滅を意図するものである以上、闘いは国鉄内部での限定された反撃の域を超えて展開される必要があった。そこで、以下においては、総評第73回定期大会で5000万署名運動が提起され、これ以降、分割・民営化攻撃に反対する国民運動の中心をになっていった。
 5000万署名運動の発端となったのは、1985年7月に開催された総評第73回定期大会(7・15~18日)であった。
この大会総評は国鉄の分割・民営化を阻止する運動の柱として、国民の多数派形成を目標とする署名運動を行うことを提起したのである。そして、この総評大会の運動方針に呼応するかたちで、国労は7月29日から5日間、第48回定期大会(名古屋)を開催した。そして、この大会では2年後に国鉄の分割・民営化をめざす監理委員会の答申に真正面から対決する運動方針が決定されることとなった。すなわち、大会では、「分割・民営化」阻止の闘いはいかにして国民的多数派を結集するかにあるという立場から、総評が決定した有権者過半数の賛同を獲得するための5000万署名運動に全力をあげた取り組みを行なうことを再確認し、雇用を守るために重要段階ではストライキで闘うことを全会一致で決定した。この意味で、国労第48回大会は多数派結集のために国労内部の意思統一を固め、分割・民営化に反対する国民的運動を展開していくための総決起の場となった。
 そして、これ以降、8月4日には、総評国鉄再建闘争本部、国鉄再建闘争・東京共闘会議の共催で実施された中央集会(明治公園)でも、その闘争宣言において5000万署名運動への取り組みが集会参加者に呼びかけられていった。
 次いで、8月28日に開催された総評の単産・県評代表者会議では、国鉄再建闘争活動計画の柱として、5000万署名運動の具体的行動方針が提起された。それによれば、総評、地・県評の各組織が署名に賛同する個人や団体に呼びかけ、署名運動を推進する実行組織を中央、地方で組織する、署名の獲得目標は有権者の過半数とする、活動の期間は9月~12月とし、県単位で計画、集約するという内容を骨子とした行動方針であった。そして、この具体的行動方針を前提として、前日の8月27日、国労第三回中央委員会では、各地城での署名活動を国労組織が中心となって担うとともに、分割・民営化に反対する対当局交渉、国会での追及、地方自治体への働きかけ、国民諸階層への宣伝活動を強化するという意思統一を行った。

続く


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