国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

紀勢本線を走った夜行列車のお話 第4話

2018-12-10 23:39:09 | 国鉄思いで夜話

紀勢本線を走った、夜行列車第4回として、昭和36年から昭和39年までを取り上げてみたいと思います。

昭和34年に全通した紀勢本線は、関西の奥座敷として注目され、昼間の「準急きのくに」が、東和歌山の次は紀伊田辺までノンストップで走るほどの韋駄天で、現在の特急よりも停車駅が少ない列車として走っていました。

さて、肝心の夜行列車に目を向けてみますと、東京からの南紀観光列車と言う列車が走っています。
実は、この列車は昭和36年3月から運転開始された列車で、東京駅~伊勢神宮・白浜・京都を経由して、東京駅に帰ってくる周遊列車でした。【注:伊勢神宮・白浜・京都を経由のルートが設定されるのは、昭和36年10月改正から、3月の設定では、伊勢市方面への乗り入れは行われていません、白浜まで直通するダイヤとなっていました、】
なお、この列車には、特急つばめ・はとに使われたスハ44形客車を回転クロスシートに改造して投入することになりました。

少しだけ本題から外れますが、時間を追いかけてみましょう。

下り 東京駅10番線ホーム 19:33発、途中名古屋には2:55着、3:05発、串本、10:54、ここで一度下車して、観光客は串本を観光するようで、ここで列車は約3時間停車しています。
再び、13:24に串本を出発して、白浜に14:51に到着します。ここで乗客は下車して白浜で宿泊、翌日10:34に白浜を出発した列車は、そのまま京都まで向かいます。
和歌山駅~和歌山線、関西線、奈良線経由で京都に向かいます。
京都で約2時間ほど停車して東京を目指すのですが、この列車は前の日に京都に到着した観光客を乗せて運ぶようにする運用でした。

国鉄線から引用した、観光団体専用列車の記事
なお、このダイヤはその後修正されて、二見浦に入るようになったり多少の時刻修正はありますが、昭和40年頃まで見ることが出来ます。

さて、それでは本題に戻って、天王寺発の夜行列車を見てみますと、
普通列車912列車」名古屋行き 22:40 天王寺発 なんば発 22:07発で東和歌山駅で、併結して23:41に新宮方面に走って行きます。

23:00天王寺発は、気動車準急南紀3号として5:30に新宮に到着します。
ただ、この準急ですが、20分前に出発する各駅停車と4分しか時間が縮まりません。
なんとも理解に苦しむ準急です。苦笑

まぁ、朝早く着きすぎても困りますから、ゆっくり走ったんでしょうね。
実は、南紀という列車名、昭和39年までの時刻表を手元にある時刻表で追いかけてみたのですが、時刻が殆ど変わっていませんでした。苦笑

昭和38年10月号
むしろ、東京発の南紀観光団体列車の方が変遷が大きいのですが、本題から外れますのでそれはまた別の機会に致しましょう。

昭和39年10月号時刻表から

続く

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