右半身麻痺を患ってから、もうじき二年になります。
あの時突然身体がまともに動かなくなり、
仕事、同僚、そして自由の多くを一瞬にして失い、大きな絶望と喪失感を味わって以降、
それでも生きながらえて、二年が経ちました。
今現在もどうにかこうにかやっております。
腕の骨を折ったことのある方なら、片手での生活の不便さがいくらお分かりかと思います。
しかし、右手と右足が全く使えない状況で暮らすことがどれだけ不便かが
果たしてどれだけの方が想像出来、ご理解いただけることでしょうか?
まず、食事です。
片手……しかも左手しか使えないので、箸やスプーンを左手で持ってごはんを食べます。
両手が使えないので、茶碗を持って生卵や納豆を搔きまわすなんて芸当は当然出来ません。
また、テーブルやこたつの上に乗せた茶碗や皿から食べ物をすくう際、
食器がうまく固定されていない状態だと滑ることがあり、
最悪の場合は食器が倒れて中の食べ物を丸ごとこぼすこともあります。
それと、瓶やペットボトルのふたを開けることも片手では無理です。
予めふたを緩めてあるものは開けることは出来ますが、
しっかり締まっている場合は他の人に緩めてもらうか、
少々下品ですが、歯でふたを噛んで緩めるほかはありません。
また、字を書くのも左手でやらなくてはなりません。
僕は幸か不幸か幼少の頃は左利きで、親に右利きに矯正されたことがあったせいか
病院に入院していた時に訓練したおかげでどうにか字は書けるようになりました。
ただ、書く紙がバインダーか何かで固定されていない状態だと、やっぱり滑ることがあって
上手く字が書けないこともあります。
また、右手が使えていた頃は時折色鉛筆を取り出して、フリゲのファンアートなんかを描いていた時期もありましたが
今はその作業に大変労力が必要になって、辞めてしまいました。
パソコンもまた、左手一本の片手タイピングで文字入力をしております。
もともとタイピングが上手では無かったですが、片手になってさらに文字を打つのに時間がかかるようになりました。
また、僕は週に二回ほどYouTubeでフリゲのプレイ配信をやっているのですが、
プレイ出来るゲームのジャンルは現状RPGとノベルと簡単なテーブルゲーム(ソリティア、麻雀等)です。
一度に多くの動作を要求され、両手を使うことがほぼ必須のアクションゲームやシューティングゲームは
今はプレイ出来てません。
加えて、僕は右脚も麻痺してちゃんと動かせられない状態です。
右脚に専用の装具をはめて、杖を突きながらでないと歩くこともままなりません。
右脚が満足に動かせられない状態ですゆえ、階段の昇り降りはまず不可能です。
小さい段差なら問題無く移動出来ますが、大きな段差になると丈夫な手すりを頼りにしない限り完全に無理です。
坂道でも緩やかなのはまだいいのですが、角度が少し急になるとそれだけで進むのにヒーヒー言っている状態です。
さらに、バランスを崩して転ぼうものなら、右半身麻痺した身体では
そこから自力で立ち上がるのも大変なのです。
そんな、一般的な目から見ておそらく異質且つ不自由な生活を
治る見込みも無い状態で僕は二年間どうにかこうにか過ごしてきました。
2~3か月、もしくは半年ほどで治る怪我ならともかく、僕の病状は治ることも無いのですから
仕事に就くことも出来ない状態です。
働いていないのではなくて、働けないのですよ。
必要な生活費は、現状役所に届け出た障害年金と、
母親が以前から貰っている遺族年金で賄っている状況です。
こういう身の上なので、平日の昼間からパソコンに向かい
上述の片手タイピングでツイッターにつぶやき投稿したり、ほかの方の気になるつぶやきに返事を書いたりして居たのですが、
そうしたら麻痺を患う以前は多少の親交があったはずの方や、新しくフォローしていただいた方の内の何名かから
罵倒されたり、一方的に縁を切られたりしました。
その方々とは、もう永遠にヨリを戻すなんてことは無いでしょう。いや、あり得ません。
etc,etc……
不便な身体を引きずった状態で、僕は今日もこうして生きながらえ
こうしてパソコンに向かって文章を考えたり、ゲームを作ったりしています。
身体が弱ったり硬くなって動かなくなると困るので、晴れている日には午前と午後に少し散歩に出かけ、
自主的に右の手足の関節を1~2時間に一度動かしてリハビリしています。
つい先日から、散歩の距離を伸ばして体力づくりをしてみてます。
こんな状態のままで僕があと何年生きられるのか、正直分かりません。
多分今までの不摂生がたたって右半身を患った身ですゆえ、
平均寿命までは生きられないと思います。
世間一般から見れば無駄でダメでどうしようもない、
徒花にも満たない人生であり生き様なのかも知れませんが、
それでも現実・ネットのどちらでもいいから
何処かで何かを残して生き切ったと言えるような
そんな道をこれからも歩めたらなぁ……と思う今日この頃です。
まぁそう思う事自体が、僕の高望みかも分かりませんが……
これは十何年も前に撮った、自宅近所に咲いた彼岸花です。
あと何回、こんな景色を見られるんだろうなぁ……?
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