Black Oasis制作モルタル小屋

RPGツクールによるフリゲ制作者・フリゲ実況者ナルミが綴る諸々の記。

見桜デン!&デンとメメのおばけ退治! あとがき……

2020年03月28日 | ゲーム制作







これらの作品に関しては、もうネタバレも何もあったものじゃないので注意書きは割愛(ぇ)。



とりあかさんが主宰した、フリゲ展春には”見桜デン!”そしてフリゲ展theFinal夏には”デンとメメのおばけ退治!”を出展しました。
どちらも、イベント参戦用に作ったイメージが僕のなかでは濃く、
ストーリー部分はかなり適当に作った記憶があります(笑:”おばけ退治!”に至っては、ストーリーはほぼ皆無だという)。



そんな両作品ではありますが、一応共通のテーマとして、「退化」というのを設けて制作に取り掛かっております。


”見桜”のほうはコメディー系のRPGですが、獣人の島と言う設定から話し言葉が原始人のようにカタコトで、
さらにゲーム内容も回復アイテムや戦闘の特殊技能は最小限数まで削り、
無駄な肉どころか必要な肉までそぎ落として骨だけにしてしまい、ギリギリRPGの体裁を保っていられたような作品でした


方や”おばけ退治!”は、まだファミコンが発売される前後のころ、PC版で出回っていた”ゲーム黎明期”のゲームのような作風を目指し、
最低限の動きやルールでゲームとして成立させられるように考えを巡らせながら制作しました。
ちなみに制作そのものは、RPGツクールVXAceと言う便利なツールを用いましたゆえ、そこまで苦労はしなかったですが、
黎明期の、制作ツールも環境も限られていた当時ではゲーム1本作り上げるのも相当大変だったんだろうなー、と言うことは
想像に難くないです。



近年のフリーゲーム、インディーゲームにありがちだった(全てとは言いませんが)、要素をゴテゴテくっつけがちな傾向に対する
僕なりの”アンチテーゼ”をこの2作で示してみた、と言う塩梅です。
要素は”足し算”するだけで無く、”引き算”をすることも意外と大事だし、
”見桜”、”おばけ退治!"のように要素を引き算しまくり最小限にしたって、ゲームは作れるんだぜ……と。



そんな僕も、のちにPMやクロネコで思いっきり自分の好きな要素を入れましたけどもね(苦笑:無論、今作ってるRID.にも……)。


では、本日はこれにて失礼いたします☆彡

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クロネコノリボン あとがき……

2020年03月20日 | ゲーム制作
※この記事は、拙作クロネコノリボンの制作後記のようなものです。
 ネタバレになりそうな部分も含みますので、未クリアor未プレイの方はスルーを推奨します。


































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2018年、とりあかさんが主宰するアルピジドン!企画へ提出するため、
制作中だったSF作品の作業を中断し、ほぼ1年を費やして完成させたものでした。
前回記事にしたPMに較べると短い期間で完成出来た故、作風や世界観もまとまったものになったのかなぁ……と。



クロネコにも、裏のテーマと言うものを設けて制作に取り掛かりました。
テーマは「恨み」。

……こう書くと、なんだか不穏な話のように受け取られるかもしれませんね(笑)。
出来るだけ話が重い感じにならないよう、コミカルな部分を多めにして脚色はしてあります。


主人公の魔女アネットは、話に出てくる魔女協会の元司祭と最終的に対決をすることになります。
アネットは元司祭とは過去に確執があり、
またヒラの立場に降格してしまった元司祭もアネットや現司祭を妬んでいて、
元司祭は現司祭とアネットに報復し、立場の転覆を図ろうと企てます。

なお、アネットが過去に元司祭にいびられる場面、
そして、失意したアネットが魔女狩り・魔女裁判を逃れた魔女や魔術師たちが暮らす世界“ウィザーディア”を離れ、人間の世界に舞い戻る場面がありますが、
それらは、過去に私が実際に経験したことを基にしています。


人間の世界で稼ぎを得られるようになり、魔女協会へ多くの上納金を納められるようになったアネットと、
彼女のことを以前から可愛がっていて、魔女や魔術師たちから多くの人望を集める現司祭に対し妬みや憎しみを抱いた元司祭は
かつての部下を率い、昔魔王の部下が棲まっていた迷宮を復活させ、その中で報復する計画を立てます。
しかし失態を演じた部下は容赦なく叱責し切り捨て続け、最終的に元司祭一人になってしまいます。

元司祭は孤立してゆく状況の中で、アネットと現司祭への憎しみが増幅し続け、
アネットが仲間を率いて、元司祭をいさめに現れた際は、元司祭はもはやアネットたちの忠告にまるで耳を貸そうとせず、
迷宮内の魔力を吸収し過ぎて魔物に変貌してしまいます。
もはや憎悪の権化と化し、人としての意識・姿もおぼろな元司祭と戦う羽目になるのですが、勝利した先には……と言う内容でした。
まぁ、元司祭にとっては、ある意味幸せな結末だったのかもしれませんね:笑)



誰しも恨みや妬みの一つ二つは抱くものですし、負の感情に陥ることもありますが、
そのことにあまり囚われ過ぎると思考や判断まで狂って、人は離れて行くし大事なものまで見えなくなってしまいますよ……と言う、
私なりに今までの経験や目撃・観測を踏まえた“教訓”を込めて、作り上げた次第です。
(余談と言うか補足ですが、元司祭が憎しみに駆られるあまり孤立し、忠告も無視し魔物化してしまう様に関しては、
 上述のアネットが人間世界に舞い戻る場面とはまた別件で、私が目撃や経験したことを基にしてます)


まぁ、教訓だなんて大仰なことが言えるほど私は偉くも賢くもないのですが(苦笑)、
制作と言うのは、自分の中に沸き起こったものを吐き出す作業である故そう言う側面を持つのも致し方ないのかな、とも。


そんなわけで当作クロネコは全体的に明るく軽い作風でありつつ、所々に重さや意味合いめいたものを込めることが出来たと思います。
演出面とかスキルカードやアイテム生成の要素導入など、自分なりに挑戦してみた所も多かったですし、
それを一つのゲーム・RPGとして落とし込み、完成出来たのが大きかったですし、本当に嬉しかったですね。



では、本日はこれにて。
末文失礼いたします。
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Precious Melody あとがき……

2020年03月10日 | ゲーム制作
※この記事は、拙作Precious Melodyの制作後記のようなものです。
 ネタバレになりそうな部分も含みますので、未クリアor未プレイの方はスルーを推奨します。


































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私の代表作の一つである「Precious Melody」の公開から、結構な月日が経ちました。
結構多くの方々にダウンロードされ、作品にも触れていただいているようです。

作風、ゲーム性(ゲームのルール)、物語等々、人それぞれで受け取り方も違うようですし、
特にあの終わり方に関しては、だいぶ好みの分かれるものになったようです。
ただ、エンディングは制作当初からすでに決まっていたもので途中で変えようが無く、
また、賛否が分かれることもある程度は覚悟したうえで完成させ、公開に踏み切ったものでした。

本作PMは「プレイしていただき、好きになる方が本当に好きになってくれればそれでいい」と言うスタンスで
私自身構えていて、実際ほぼそう言う結果になっていたのはなかなか面白くもあり、また嬉しい次第です。

本作にはプラム・リコットの姉弟が酒場をめぐって音楽を奏で生計を立てるという、「旅」をメインのテーマにして居ましたが、
実はもう一つ、「人生」と言う裏のテーマを設けて制作したものでした。
姉弟が色々な国や町・村をめぐり旅や冒険を続けてゆくうち、もう一つの旅……「ある人物」の生涯を追うことになります。
序盤を過ぎたあたりで姉弟が旅に出た理由が明かされ、その後徐々にその人物の残した足跡の断片を拾ってゆき、
行き着いたその果てに……と言う内容でした。


順風満帆に行く人生などほとんどなく、誰しも多かれ少なかれ紆余曲折や艱難辛苦を味わうこの世界で、
どう言う人生が、そしてどう言う幕引きが幸せで、立派と称されるのか……?
私自身が……決して完璧でなくいくつかの欠点や挫折を抱えていようとも……憧れるような人物像を通し、考えてみたのです。
そして私なりのひとつの「答え」が、あの締めくくりだったわけです。

この「答え」とて、完全な正解などではありませんし、人それぞれで考え方・感じ方も大きく異なるでしょうが、
ひとつの「答え」を通じ「あなたはどうですか?」と言う、問いかけでもあったのです。
無論、問いかけに応じる・応じないも触れた方の自由なのですが……。


今回記した裏のテーマは、テストプレイに協力してくださった方のうち一人にはメール(DM)を通じて話しましたが、
実はこうしてブログなどの場に明かすのは初めてになります。
むしろ、今までは明かすつもりもなく「このまま墓場まで持ってゆこう」と考えたこともありました。

ただ、最近某所で制作後記やあとがきの記事をちらちらお見掛けし、
「それならいっそ明かしてしまうか」と触発され、今回のブログの記事に致した所存です。
ほかの作品にも、掲げてたテーマだとか裏話がちょこちょこ存在しますので、
それらはまた、ブログ更新のネタ代わりに機と暇を見て書き記すことにします。


では、本日はこれにて。
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