闇雲に俺は真実を隠し、
短い手紙を書いている
切れ切れに。
他愛のない、昔の知り合いの女の子供の話などだしにして
そろそろ喋り出した頃の赤ん坊を持つ、
おんなの元に
小さな細切れの手紙を書いている
もう今は雲隠れする事も無く、
大胆に手を振って、
自分の生活について
ずいぶんと年季の入った母親のように口にする
俺が途方に暮れるのもしらず
葉子の喜びを頓狂な顔で俺は称えてはいるが
悲しみが目の色に表れてもいる
彼女は恐れ為す事も無く
愛と結晶の名において、もうじき二度目の産声を聞くだろう
本物の愛があるとすればきっとそれに辿り着いたろう
それを知るこの夜の為に
俺は生きてきた
一つの夢と違った、またもう一つの夢を叶えようと
生きてきた
つまりそれは願いと共に死んでいくと言う事だ
少しも受け入れ難い事ではない
ただ、祝うために、ほんの少しの塩辛いスコッチが欲しい
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