このミクロがラパスとサンタクルスでは公共交通機関として、庶民の足となっている。ボリビアで代表的な都市、人口80万人の首都ラパスと人口130万人の商業工業都市サンタクルスではこのミクロが市内を網の目のようにカバーして走っている。市内を走る鉄道はない。
ミクロはどこでも手を上げると止まって乗せてくれるし、どこでも降ろしてくれる。全線通じて1.5ボリビアーノス均一。約22円。エッ!そんなに安いのって! 1ボリビアーノスで丸いパンが3個買えるこの国の人にとって安くはない。
ミクロには路線に1番から120番くらいまで番号がついている。120も路線があっても、路線図の本を買わなければわからない。一般的には口コミで情報を集める。私も滞在3ヶ月でようやく○○スーパーへは18番から23番に乗り継いで行けばよい、などということがわかってきた。
このミクロ、車体には日本のスイミングスクール、温泉旅館、幼稚園などの名前が消されずに残っているものも少なくない。日本の車がこうして途上国で第2の人生を送っているのだ。内部はシートが破れクッションがなくなりかけているのは普通で、床は何度も張り替えられているし、自動ドアは開閉のたびに金属のぶつかる大きな音がする。何年使っているのか想像もつかない。たいていの運転手は常に急発進、急ブレーキ、所かまわず右に左にカーブを切る無謀運転で、乗客の安全に配慮しないのがサンタクルスの流儀のようだ。それでもミクロが好きなのはどこで乗ってもどこで降りてもいいという手軽さにある。
もうひとつ、無謀運転を助長しているのはバス会社の運営形態にある。運転手は会社に雇われているわけではない。1日に70ボリビアーノス(約1500円)を会社に払って、その日の路線を走る権利を得る。お客からの運賃は全部自分の稼ぎで、その中から会社への権利料を支払って残りが自分の収入になる仕組み。少しでも多くの客を乗せたい焦りがあるのだろう。そのほか、路線の要所要所にはタイムカード係りがいて厳しくチェックしているので前のバスを追い越すことはできないし、お客...
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