ボリビア カミナンド記

コピー天国転じて???

今日はスペイン語の授業の日。先生は50代半ばの女性。

彼女に聞いてみた。私たちが使っている教科書は、教科書丸ごとコピーだけど、あなたの授業は全部そうなのか、と。

もちろん全部。それ以外に使うものはない、と。
なぜなのか?答えは簡単。ボリビアにはお金がないから。教科書を出版する会社はない。

自分はコレヒオ(中学高校)で480人の生徒を受け持って教えているけどみんな教科書はコピーだ、と。(ボリビアでは生活のため複数の職業を持つことは普通なのだ。彼女は午前に語学学校の先生、午後にコレヒオの先生をしている)

コレヒオの教科書はスペイン語だけでなく全教科コピー教科書だ、と。

元の教科書はペルー、コロンビア、メキシコ、ベネゼラ、スペインなどで出版されてボリビアに入ってきたもの。自国ボリビアの人が著した自国に合った教科書はないのだ。それを彼女はとても嘆いた。

そしてこの語学学校で使っている教科書を見せてくれた。(下の写真)


これ、紙の両面にコピーして最後にらせん状のプラスチックで1冊の本にまとめたもの。

私の横で一緒に授業を受けていた女性が、自分の夫は医者だけど、医学部(サンタクルスの大学)のときはほとんど全部コピー教科書だったと。

大学もコレヒオと同様ほとんどコピー教科書だそうだ。

コピー天国、なんと皮肉な言葉だろう・・・
コピー天国、裏を返せば貧しさの象徴・・・

南米でも最貧国のひとつボリビアの困難さを実感する1日であった。
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