いつも彼女はコピーされた紙を数枚、あるいは、教科書をまるごとコピーして1冊の本にしたものをノートと一緒に持ち歩いているだけだから・・・
彼女が言うには、教科書はないので、先生の教科書を学生はみんなコピーするのだという。ボリビアで独自に出版される本が極端に少なく、外国からの本は数が限られているからそうするのだという。教科書そのものが限られたものしか売られていないのだ。
一方、街にはCDから音楽を録音したカセットテープやCDが店に並べられ、また映画のDVDからコピーしたDVDが路上で積み上げられるようにして売られている。海賊版なのでメチャクチャに安い。ワタシも南米フォルクローレの音楽CDを買ってみた。まあ、聞ける。友達が買った映画のDVDは一番肝心のラストシーンが時間切れで入ってなかった・・・なんてのもあるけど、まあ、そんなこともあるさ、という所が南米のアバウトさ。
ちなみにワタシもその後、CDやDVDを買って楽しんでいるし、習っているスペイン語は教科書丸ごとコピーで1冊の本にしたもの(下の写真)を使っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/64/756f94f3fe110be6d643317d6b3f6bf8.jpg)
こうしてみると、著作権なんてはっきり言って、ない。著作権を侵しているという考えをボリビア人が持っているのかどうかわからないけど・・・
ただ、コピーのおかげで学生は勉強ができるわけで、著作権とか知的財産権以前の世界がここにある。ちなみに私たちが本と呼ぶ出版物の教科書を、彼女が持っているのを見たことがない。
きっと著作権所有者も途上国のここまで追いかけて著作権料を払えとは言わないだろう、今は。
しかし、そのうち、豊かでない人(国?)も当然払うべき、という日が来るかもしれない。