伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」

昨日も半そででは　寒いくらいでしたね。

さて　伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」を読みました。
かつて かの堺雅人主演で　映画化になったので　見た方も多いかもしれません。

	ゴールデンスランバー
	伊坂幸太郎
	新潮社

これは　ある日突然　首相暗殺犯にしたてあげられる男の物語である。
革新派の若手首相が　演説に仙台を訪れた時　爆破により死亡する。
全く関係のない男が　その罪をきることになる。

男を犯人にするためにあらかじめ用意された様々な罠。

男はかつて宅配便のドライバーだった。
その当時　偶然　ストーカー被害に遭っていたアイドルを助けることになる。
そして　無骨だが人のいい正義の男として　マスコミにヒーローに祭り上げられる。

ところが　一転　同じマスコミを上手く操作した国家権力によって
友人さえも爆破させる 冷酷なテロリストにされてしまう。

冤罪を自分では証明できない状況に追い詰められた男は・・・・



男の名は 青柳雅春。

じわじわと　男が追い詰められ　犯人に仕立て上げられる過程が　リアルで怖い。

青柳を信じてくれるのは　事件に巻き込まれて殺されそうになるが青柳に助けられた後輩とその恋人。
そして　すでに別の家庭を築いている元恋人とその友人。

その他の人間はすべて敵という世界。

終わり方は　ハッピーエンドと言えなくもないが
それまで犠牲になった人たちや青柳のことを思うと　単純に救われない。
ただ　青柳の恋人がいい味出している。

ぜひご一読を！

いがぐりおは　無実の罪着せられたことある？
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