被災者癒やすシェアハウス
廿日市市吉和に福島市から避難した、東日本大震災の被災者支援ネットワーク「いのちひろ異(い)の会」の渡部美和代表(38)が、廿日市市佐伯地域で空き家を活用したシェアハウスを今月開いた。福島第1原発事故の被災者の保養などに役立ててもらう、市内で初の取り組み。早速、福島県内から3家族が訪れ、11日まで滞在する。
同会は広島県内の避難家族約10世帯でつくる。広島市安佐北区への一時避難を経て、昨年5月に家族3人で吉和に移住した渡部さんが、知人を介して木造2階建ての民家を借りた。
入り口には「シェアハウスとも」の看板。その名の通り、食器やシーツの確保、草刈りなどは市内外の有志の友情で実現した。
渡部代表は長男波志良(はしら)ちゃん(2)への健康被害を懸念し、事故発生2日後に福島市を離れ、実家の安佐北区に避難。「自分自身も交流を深める場が必要だった。被災者の保養ニーズは強い。安心して外遊びしてほしい」と望む。
福島県の1市2町から7日に訪れた3家族は、2~8歳の子ども6人と保護者3人。二本松市から長男(8)、長女(2)と訪れた主婦米長夏美さん(33)は「地元には今なお『除染中』の看板が至る所にあり、外遊びを時間制限する保育園もある。自宅の玄関に取り付けた線量計を常に気に掛ける日々」と現状を語る。
シェアハウスは今後、保養や移住先が決まるまでの短期滞在、避難家族の集いや勉強会の場としての活用を目指す。渡部代表は「福島に限らず、関東などからも声を掛けてほしい」と話している。利用予約のほか、交通費補助などの募金も受け付ける。渡部代表=電話0829(77)2745。
【写真説明】空き家を活用したシェアハウスで夕食を楽しむ、福島県からの家族連れたち
廿日市市吉和に福島市から避難した、東日本大震災の被災者支援ネットワーク「いのちひろ異(い)の会」の渡部美和代表(38)が、廿日市市佐伯地域で空き家を活用したシェアハウスを今月開いた。福島第1原発事故の被災者の保養などに役立ててもらう、市内で初の取り組み。早速、福島県内から3家族が訪れ、11日まで滞在する。
同会は広島県内の避難家族約10世帯でつくる。広島市安佐北区への一時避難を経て、昨年5月に家族3人で吉和に移住した渡部さんが、知人を介して木造2階建ての民家を借りた。
入り口には「シェアハウスとも」の看板。その名の通り、食器やシーツの確保、草刈りなどは市内外の有志の友情で実現した。
渡部代表は長男波志良(はしら)ちゃん(2)への健康被害を懸念し、事故発生2日後に福島市を離れ、実家の安佐北区に避難。「自分自身も交流を深める場が必要だった。被災者の保養ニーズは強い。安心して外遊びしてほしい」と望む。
福島県の1市2町から7日に訪れた3家族は、2~8歳の子ども6人と保護者3人。二本松市から長男(8)、長女(2)と訪れた主婦米長夏美さん(33)は「地元には今なお『除染中』の看板が至る所にあり、外遊びを時間制限する保育園もある。自宅の玄関に取り付けた線量計を常に気に掛ける日々」と現状を語る。
シェアハウスは今後、保養や移住先が決まるまでの短期滞在、避難家族の集いや勉強会の場としての活用を目指す。渡部代表は「福島に限らず、関東などからも声を掛けてほしい」と話している。利用予約のほか、交通費補助などの募金も受け付ける。渡部代表=電話0829(77)2745。
【写真説明】空き家を活用したシェアハウスで夕食を楽しむ、福島県からの家族連れたち