りんごちゃん 速達で~す!

亡き愛犬「りんご」の生まれ変わり?
エンジンルームから救出された三毛猫
「あずき」の成長記録です♪

「りんご物語」・・・第7章・【手術】

2011年08月27日 | りんご物語
遅れていた治療を取り戻すため、共働きの私達は時間の調整をしながら週2~3回通院しました。

その頃から、りんごはあんなに大好きだった車に乗る事を嫌がります   

以前のように、「車=楽しい事」を思い出してもらえるよう治療の後は必ず芝生公園に連れて行きました。

2009年・2月21日・・・いよいよ手術の日です。 

前の晩から絶食・絶水!食いしん坊のりんごには本当に気の毒で・・・・ ごめんな、りんちゃん。我慢してや~

病院に行く前、芝生公園に寄る事を決めた私達です。見送るばあちゃんは「これでもう会えないかも」とずっと泣いています。

病院のスタッフさんにりんごを預けると、りんごは不安そうな顔で何度も私達の方を振り返り奥の部屋へと消えて行きました。

何をするでもなく、何を話すでもなく・・・長い、長い一日でした。

夕方の6時ころに電話が鳴りました。病院からです 

「りんごちゃん、大丈夫ですよ!大きいお目目、ぱっちり開けてます!」   

怖がりなりんごなので、家に連れて帰ってもいいと言われました。(病院では相当な問題児だったようです) 

スタッフさんに抱かれたりんごは、お腹に包帯を巻き青いエリザベスカラーを付けてきょとん!とした顔をしていました。

事前に主人はりんごの様子を見て、口の中の「できもの」も取ってもらうようにお願いしていたので、まず顔を見ました。

りんごの口元はスッキリと、可愛い顔に変身しています。

その夜、りんごは痛みと恐怖にぶるぶる震え私は一晩中、そんなりんごを見守り続けました。

翌朝、りんごはふらつく体ながらもご飯を完食します(まさか?完食とは!と先生もびっくりでした) だって~食いしん坊のりんごやもん!

慣れないエリカラ生活は抜糸の日まで1カ月続きましたが、最初は壁に当たって上手く歩けなかったりんごです。

自分なりに学習したのか、後半は「エリカラの神様!」と呼ばれるくらいになっていましたよ~

そして、病理検査の結果が分かる日が来ます。 

口の「できもの」は良性でしたが、お腹の方は深刻な状況でした。


【肥満細胞腫】初めて聞く病名でした・・【stage2】良性とも悪性とも今の段階では不明だって。

「できものを発見した時点で手術をしていたら、りんごちゃんは18歳まで頑張れる子でした。」

先生に言われなくてもわかってる!急に自分自身に腹が立ってきました。

病気に気付いてやれなくて、ごめん・・・早期手術の決断が出来なくて、ごめん・・・

ごめんなさい・ごめんなさい・・・
  


                    つ・づ・く



お裾わけが貰えず拗ねるりんご。


お気に入りの「カメさんぶんぶん」と「カッパぶんぶん」(ぶんぶんっておもちゃの事です~)


私には今、とても気がかりな事があります。
「りんご物語」は、もしかしたら闘病中のわんこをお持ちの方に不愉快な思いをさせているんじゃないか?
愛犬を亡くされた方には、当時の辛い事を思い出させているんじゃないか?
それを考えると心が痛いのです・・・ 

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「りんご物語」・・・第6章・【災難】

2011年08月26日 | りんご物語
2008年・12月の寒い朝の事です・・・ 

その日、ばあちゃんと散歩に行ったりんごですがいつもより遅い帰宅が気になっていました。

戻ったばあちゃんは真っ青な顔をしています。そして震える声で「りんご・・・犬に咬まれた・・・」と言いました。

ばあちゃん達の50m程先に犬を連れたおじいさんがいて、その犬がりんごに威嚇を始めたそうです。

驚いたおじいさんは思わず手からリードを離してしまい、自由になった犬はりんごめがけて襲いかかりました。

りんごを抱き上げようとしたばあちゃんも、その場で転んでしまいました・・・・

傷を確認する為にそ~っと毛をかきわけた瞬間!

ギャン!ギャン!ギャーン!今まで聞いた事のない激しい鳴き声をあげました

痛がるりんごをなんとか車に乗せて大急ぎで病院に向かいます。   

左のお尻から太ももにかけて7センチ程の傷があり、傷が深い為か出血はほとんどありませんでした。

皮膚の細胞が死んでしまっているので、その場所に毛は生えてこないだろうと言われます。
(先生の言う通り、結局その部分は毛も生えてこず、円形脱毛庄みたいでした)

その夜、りんごはずっと同じ態勢で痛みと恐怖にぶるぶると震え朝を迎えました。  

薬も効いてきたのか少し朝ご飯は食べたのですが、昨日の朝からおしっこをしていない事に気がつきました。

先生から傷に負担のかからない抱っこの仕方を教わった私は、りんごのからだを横向きにしてそ~っと抱きかかえました。

りんごは外でしか排泄の出来ない子だったので家の横の原っぱに連れて行き、静かに下に下ろしました。

「ワンツー・ワンツー・」排泄の掛け声をかけるとゆっくり、ゆっくり腰を落としたりんごは大量のおしっことウンチもしました。

「えらいぞ~! りんご、えらい!えらい!」私がそう言うと「ウンチして褒められるのはりんごだけだ!」と笑う主人です。

りんごの点滴治療は続いていました。ケガはいつか治るけど、今回の事故はりんごの手術を遅らせる事となってしまいました。


車に乗るのが大好きです。(お父さん譲り?)


お耳掃除ですか~!迷惑そうなりんごです。

この日以来、りんごの散歩は私がリードを持ち、ばあちゃんは監視係となります。
りんごはとても嬉しそうで、2人と1匹の散歩は亡くなる前日まで続きました。
ばあちゃんは今回の事で自分を責めていましたが、もし私がその場にいても同じだったと思います。
幸いばあちゃんにケガはなく、もしかしたらりんごは、ばあちゃんを守ったのかもしれません 
 

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「りんご物語」・・・第5章・【発病】

2011年08月25日 | りんご物語
2008年・11月のある日、りんごの下腹部(右足の付け根の内側です)に小さな「できもの」を見つけました。

最初は「虫さされかな~?」程度にしか考えていませんでしたが、心配なので翌日病院に行きました。

「詳しい事は切除して、病理検査をしないと見た目だけじゃ何とも言えません。」と言われました。

【手術】イコール【麻酔】・・・・12年前の事を思い出し 「しばらく様子を見ます!」即答した私です。

私が先生にそう答えたのは今回で2回目です。

実はりんごが6歳くらいの頃、左の犬歯の横にイボが出来て、その時も全く今回と同じ会話をしていたのです。

「手術をしてハッキリさせた方がいいに決まってるよ!」 

「こんなに元気なのに、また麻酔で前みたいになったらどうするんだ?」 

心の中で2人の私が戦っていました・・・・それはお父さんもばあちゃんも同じです。

「できもの」が梅干し程の大きさになり、そこが痒いのか寝る事すら忘れて舐め続けるりんごでした。

ついには、お腹の梅干しがつぶれりんごのお腹には血が滲んでいました・・・・ 

もう限界です!手術を決意しました。(遅過ぎました、悔やまれます)

手術前の血液検査で、暗い顔と暗い声の先生から信じられない話を聞かされます。

「りんごちゃんですが、重い腎臓病にかかっています。ヒトで言うなら人工透析あるいは腎臓移植レベルです。

今の数値では手術をしても無事に帰してあげる事は約束出来ません。まずは腎臓の治療を優先とします。」


さらにレントゲン検査で先天性の心臓肥大である事もわかりました。12年前の危篤はこれが原因だったのでしょうか?

その後どうやって家まで帰ったか・・・私にはまるで記憶が無いのです。

その日から私は「りんごノート」を作りました。おおげさなものではありません。 

○月○日・・・ご飯・完食  散歩・元気に30分  ウンチ・かりんとう2本分  点滴150CC この程度です。

週に2~3回の点滴(150CC)と朝・晩の投薬そんな日が亡くなる日まで続きます・・・・


                     つ・づ・く


2008年10月 12歳(発病前のりんご)


今日からの記事は「りんごノート」を横に置いて書く事になります。私にとって辛い作業になるかもしれません
でも、りんごと私達が経験した事を当時の気持ちを思い出しながら、素直に、そして心をこめて書いていきます。
長くなってゴメンナサイ・・・もう少しだけお付き合いお願いします


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「りんご物語」・・・第4章・【平穏】

2011年08月24日 | りんご物語
避妊手術をきっかけに、りんごは今までの車庫から家の中へと生活の場を変えました。

食べる事・お散歩・遊ぶ事が大好きで家の中では物を噛んだり壊したりする事もなかったです。

顔付きはシェルティー、毛色はシェパード、体型は柴犬サイズ(尻尾は巻かなかったけど)もう、立派な成犬です 

一緒に遊んで貰える先輩わんこも出来て、今では「犬・立ち入り禁止」となった校庭で毎朝数匹のわんこ達と走り回ってました

遠い地に嫁いで間もない私は、りんごを通じて多くの「わん友さん」が出来た事が嬉しかったです。

おかげさまでご近所さんにも可愛がってもらい、朝のラジオ体操を日課としているばあちゃんと一緒に毎朝参加してました

ばあちゃんのお仲間もりんごが来ないと寂しそうで、まさに「癒しのりんごちゃん」でしたよ。

当時、ボランティアで福祉委員をしていたばあちゃんは、必ずりんごを連れて担当のお宅を訪問していました。

「○○さんの長話が始まると、グッドタイミングで帰る~って鳴くから。」と義母は笑ってましたが 

犬連れのボランティアはその後9年間続きました(本当に長い間お疲れ様でした)

家の中では「番犬魂」が凄くて、ピンポン~の音には大きな声で吠えました

でも、お客さんが家に入るとず~っと傍にいる・・と言うよりも「井戸端会議の好きな犬」だったかも?(笑)

私には、りんごが成犬になってからの約10年間りんごとどんな生活をしていたのか、ほとんど記憶がないんです・・・

それがずっと不思議で・・・先日、主人にそう話すと(主人も同じように思っっていたようです)

「それは、りんごが当たり前のようにそこに居たからじゃないのかなあ~?

居るのが当然で居ないと困るっていうか・・・空気みたいに必要不可欠なもんよ


平穏な日々がこのままずっと、ずっと続くと信じていた私達です。

月日が流れりんごの口の周りに白い毛が目立ってきたある日、りんごの下腹部に小さな「できもの」を見つけました

2008年・11月・・・りんごが12回目の誕生日を迎えた後です・・・・


                          つ・づ・く


ボール遊びが大好きです。


大好きな芝生公園

出不精な夫婦はりんごのおかげでそれまで知らなかった素敵な場所をたくさん発見しました。
芝生の広がる静かな公園がお気に入りで、何度行ったかは数えきれません


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「りんご物語」・・・第3章・【危篤】

2011年08月23日 | りんご物語
1997年2月某日・・・・

りんごの避妊手術の日が来ました。出勤前に私が病院まで連れて行きました。

絶食・絶水と言われてましたから、食いしん坊のりんごは少しご機嫌斜めの様子 

でも、大好きな車に乗ったとたん、嬉しそうに外を眺めてます(ごめん!行き先は病院なんだ・・・) 


犬の場合は一晩の入院が必要だそうです(当時、あるいはその病院のシステムかは不明ですが)

先生から「この子はとても怖がりなので、猫ちゃんと同じ,日帰りにしましょうか」と言われました。

でも・・・りんごはその日家には戻って来ませんでした。

時間がきても麻酔から目が覚めず、生死の境をさまよっていたのです。危篤でした・・・・

せっかく産まれてきたのに!これから幸せな日を送るはずなのに! 

朝はあんなに元気だったのに。手術なんか受けさせなきゃよかったと家族はみな自分を責めていました。 

どれくらい時間が経ったのか・・・

「目を覚ましました~もう大丈夫ですよ!」

まだ朦朧としているりんごは、お腹にさらしで作った洋服みたいな包帯を巻かれてぼんやりしています。

「りんご~」と名前を呼ぶと、アーモンド型の目をゆっくり開け私の顔をじ~っと見ています。  

「りんごちゃん、良かったなあ~お母さんが来てくれたよ」

お・か・あ・さ・ん

先生が何気なく言ったその言葉は私が「りんごの飼い主」から「りんごのお母さん」に変わった瞬間でもあります。



0歳児のりんご。まだ手術を受ける前です

ヒトは犬の子供を産む事はありません。でもその日を境に私達家族は
「りんごのお父さん・お母さん・ばあちゃん」になりました 



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