buriのフリーランスな日々 

東京武蔵野、赤松や桜、ドングリの木々に囲まれて育ち、原宿で青春をすごした後、中国と深く関わったburiのメモブログ

裁判所傍聴でわかったこと

2009年05月18日 | 授業
今日は学生と一緒に裁判所へ裁判の傍聴に行きました。
毎年の恒例授業です。

A大学の教育実習生たち10名も一緒でしたので、総勢が45名
午前中、裁判所のロビー集合で、かなり目立った団体でした。

学生たちは実習生たちと一緒に6つのグループに分かれ傍聴に散って行きました。
今日は韓国語と中国語を話す被告の裁判を見る予定です。

さて、私たちが見た裁判は住居侵入と窃盗の裁判。
被告は中国語を話す若い男性です。
多分、私たちの学生とはほぼ同年齢でしょうか、、、
刑務官2名に挟まれ着席しました

法廷には21日から導入予定の裁判員の椅子、大型モニターが、、、。
以前とは違う光景です

公判では、その新品の大型モニターが使われました
防犯カメラに写った被告らしき人やその知人(?)が映し出され、
検察側から被告人への質問が行われました。

『手前に写っている人はあなたですか』との質問に
被告の答えは『印象がありません』でしたが、、、
中国人の通訳の答えは『違います』でした

印象がありません、と、違います

何だか変なQ&Aですが、、、
この訳について、あとで学生たちと話しましたが、
『誤訳だ』と言う人あり、『適訳ではない』と言う人あり
でも、記録には「違います」って書かれたんでしょうね。
私は明らかに『誤訳』だと思うのですが、、、

実は韓国語を使った法廷でも誤訳があったそうです。
これは韓国人の学生が12人も聞いていて、みんなで話し合った結果
『絶対誤訳』だという結論になったそうです。
通訳者は日本人だったそうです。

傍聴後、一人の学生が
「通訳も2人いた方がいいんじゃないですか」と言いました。
グッドアイデアです
法廷には中国語や韓国語がわかる人が通訳しかいません。
誰もその通訳が正しいかどうかわからないのです。

ただし、司法通訳の世界は人材不足、、現状では2人体制になるのは難しいかもしれませんし
実現まではかなりの時間がかかるかも。
でも人の人生を左右する裁判、万全であってほしいものです

今回の裁判傍聴は45名の学生や実習生それぞれが
自分の生き方や司法における通訳の重さに触れ、何か大切なものを感じ取ったのではないかと思いました
来週は今日のフィードバック。
ちょっと楽しみです。

裁判傍聴は今年で4回目。
失敗や改善を重ね、やっと特別授業らしい様相になってきました


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