阿武山(あぶさん)と栗本軒貞国の狂歌とサンフレ昔話

コロナ禍は去りぬいやまだ言ひ合ふを
ホッホッ笑ふアオバズクかも

by小林じゃ

短歌 その6 (2013年)

2014-04-24 18:47:28 | 短歌(まとめ)

 

 

       故郷山 

  阿武山はふるさとの山 かんちゃんのループシュートが稜線を這う

 

        不可捨恋 

  いらんもん捨てられんのよと嘆く君にまた誘ってねとまた言われてる

 

       倉敷駅前ふるいち 

  梅干でココロの隙間埋めておいて ぶっかけうどん飲み込むとするか

 

      出雲市駅前居酒屋 

  一夜干かみしめながら二点目のトワのゴールを思い出してる

   八雲立つ出雲は蕎麦ともうひとつ さるぼう貝のきつね寿司かも

   はつなつの出雲の国の白イカの白星肴に飲めば楽しも

 

      名文不浮

  末文の言葉探して目をつぶれば空梅雨なのにゲコゲコとなく

 

      チュウブYAJINスタジアムに初めて幕を出して応援す

  コバタクのグランデヴィオラ広島がYAJINのごとくヒビキわたれり

   矢のようなヨシトのミドル突き抜けてジュニアユースの夢の幕明け

 

       不逢恋

  あきらめは悪い方だが五回目のまた誘ってねに砂糖つぎたす

 

      君怒去 

  完全で無欠な憎悪じゃなかったと去りゆく背中思い出してる

 

      待恋 

  草の上にねころびじっと君待てばムクドリ騒ぐEスタの空

 

      ヒビキのリプライ

  作られた言葉あふれるTLを「はい!」の三文字が切り裂いてゆく

 

      入場待機列 

  女性サポの「覚えてますか」の低い声もタバコの匂いもごめんわからん

 

      サンガタウンにて田森君に会ひし時 

  倍速の広島弁を君に贈る サインふたつと写真とる間に

 

       京野菜料理の店にて

  お通しの菜の名わからず問いければ答えは壬生菜わずかに辛き

 

       伴SCキャプテンGKリクト君

  PKをバチッと止めて首ふって長髪なおしているリクト君

 

       突然電話 

  困った時だけでごめんと言う君の半年ぶりの声に聞き入る

 

 


ランダムにサンフレ昔話 その12 メンバー外練習

2014-04-24 12:42:15 | サンフレ昔話

 極端な例ではあるが、プロのBチームを考えるという観点から2009年6月13日のメンバー外練習をふりかえってみたい。写真左側の久保竜彦の右が茶島雄介、中央丸谷拓也の左が中山雄登(現熊本)。

 この日はクラブユース選手権U-18の中国予選を応援するため、タイコの人と2人で吉田へ。ついでだからサテライト練習も見ることにして午前中から出かけた。天然芝のピッチではリハビリ組の佐藤昭大とくわしんが並んで歩き、そして楽山がタオルを労働者風に頭に巻いた独特のスタイルで走る。ユースの森保兄弟もこの時そろってケガしていて仲良くではないが一緒に走ってた。

 この日のサテ練にはユースの選手も混じっていた。クラブユース予選は最近立ち上げたばかりのクラブが相手のためかゴリさんは2年生中心で臨む方針で、出ない選手がプロの練習に来たようだった。プロ選手の方はフィールドばかり6人しかいなくてGKの練習生が1人来ていた。フィールドだけだと練習メニューが限られて来るので、広島市内の大学生GKを借りてくることは時々あった。この日の練習生が借りてきただけなのかプロ候補だったのか、それはわからない。プロのメンバーは、

久保、丸谷、篠原、清水、西河、岡本、練習生(GK)。

ユースの方は、

茶島、中山、大森(GK)、浅田、玉田、宮本、砂川、宗近。

3年生6人と2年生2人という構成。

アップのあとのミニゲームはユースの方が1人多いから1本目は茶島がフリーマンで始まった。立ち上がりからユース2年の砂川の動きが目立っていて、プロの選手はついていけない。5分もしないうちに森保コーチが試合を止めて何か言ってる。そのあともユースの方は茶島が持った時に砂川、浅田、玉田が動き回ってパスコースはたくさんあるのに対して、プロの方は動きが悪くて茶島もパスの出しどころがない。久保は普段から弱いものいじめはいかんと言っていて高校生相手だとモチベーションが上がらないのはわかるが、他の若手はもうちょっとやってほしいと思った。前半はユースが3-1でリード、ハーフタイムに森保コーチの2度目の説教があった。

 後半は茶島がユース側に戻ってユースが1人多い。森保さんとしても前半でユースがリードするとは思わなかったからこういう予定だったのだろう。流れはますますユースに傾いてスコアはトータルで7-2だった。プロの2点は一人気を吐いた丸谷だった。もちろん、技術、フィジカルともプロの選手が上なのは言うまでもない。問題は、少人数のメンバー外練習っていうのは監督も見ていないしモチベーションが上がらなくてユースに負けるような練習になってしまっているということだ。ダウンのあとプロの選手を集めて森保コーチの3度目の説教、前2回より声が大きくなっていてネットの外の我々のところまで聞こえてくる。

「繰り返し言ってるけど、無駄な時間はない」

 この年のメンバー外練習を数えたら70日、ACLがあった翌2010年は80日あった。これを無駄にするのはいかにももったいない。ベンチに入れない人がいる以上メンバー外練習はなくならない。そしてモチベーションが下がってしまうのは昔から見られる傾向だ。選手本人の問題と言うかもしれない。しかし、クラブとしても何かアイデアが必要ではないだろうか。今は森保監督の下、新人もたくさんとってBチームの遠征も積極的に行われている。あるいは既に新しい変化が生まれているのかもしれないけれど。

 あれから5年、あの日はゲストだった茶島が今はベンチ入りをかけてチャレンジする立場にある。今のサンフレはボランチもシャドウも入り込むのは中々難しい。もう一人の大卒ルーキー皆川もそうだが、正直、難しい時に入ってきたなあと思う。もっとも、クラブも即戦力として採ったのではないだろうから、焦る必要はない。それに、昨夜ACLグループステージ突破が決まったことで過密日程はまだまだ続く。どこかでチャンスが巡ってくる可能性はある。あるいは、今が頑張りどころかもしれんよ。