以前、AIについて書いた時に、囲碁における妙手とは必ずしも最善手とは限らなくて、見ている人の心を動かす手ではないか、だからAIが人間より先に行ってしまっても妙手に出会えるだろうと書いた。昨日の井山棋聖の106手目は、まさにその妙手の定義に合致する一手だったと思う。囲碁の棋譜にも著作権があって手順はいけないだろうからその場面だけ。いや、手順を示せたとしても私には解説できないのだけど。
幽玄の間の解説が右のウインドウに見えているが、解説のプロ棋士から見ても驚くべき一手だったようだ。もっとも現時点では、この手が最善手だったかどうかはわからない。しかし、最初に書いたように最善かどうかはこの際大したことではない。令和の妙手として囲碁史に残るのは間違いないだろう。
手の解説はできないので、ちょっと話を変えて、最近囲碁の懸賞がよく当たる。最初は去年12月、広島アルミ杯の優勝予想クイズで里菜先生の優勝を当ててカープカレンダーをもらった。
次は先月、棋聖戦第1局の封じ手予想クイズで井山先生の扇子
それからこれも先月、週刊碁の10大ニュースみたいなのに投票したら里菜先生のクリアファイル、里菜先生のファンなのでこれは嬉しかった。
続けて三つ、やはり倍率が低いのかもしれない。もっと囲碁の魅力を多くの人に知ってもらえたら良いのだけど、私が発信するのは中々難しい。そして国内の棋戦では井山先生は強すぎるから、どちらかと言えば相手を応援していることが多くて扇子をもらったのが何となく申し訳ない気持ちだったが、今回の妙手をネット観戦できたことで、この扇子を使える夏の日が待ち遠しくなった。「妙を得る」とはこのことだろうか。