あけましておめでとうございます。
まだまだコロナ過が収まりませんが、本年もオンラインなどを活用して言論カフェを継続していきます。
いつもの対面方式が復活する日を楽しみに。
今回はチャット形式の読書会です。どなたでも参加できます。書き込まなくても読んでいるだけでも大丈夫です。下記のFacebookグループから入れます。
【日時】2021年1月10日(日)19:00~
【課題図書】プラトン『パイドロス』(岩波文庫など)
真実そのものの把握なしには真実らしく語ることさえ本来的に不可能であることを立証し,「哲学」の立場から鋭く当時の弁論術を批判したのがこの対話編である。
本書はプラトンの代表作の一つであって,特に『ソクラテスの弁明』をはじめとする前期著作群を『テアイテトス』以降の著作に結びつけてゆく重要な役割を担っている。(岩波書店)
【方法】Facebook上の公開グループ内で行います
今のところFacebookの使用が前提になっています。ご関心のある方は「カフェロゴ・エクリチュール・オンライン読書会-プラトンを読む」グループ内をのぞいてみて下さい。
【カフェマスター】深瀬幸一
【エクリチュール読書会とは】
ここ、福島市もいよいよ「緊急警報」が発令されるなどコロナ禍が深刻さを増しています。
そのような中でどうしたら言論カフェができるだろうか。
個人的なことになりますが、ワタクシは他者とのやりとりに介在する対話独特の「息づかい」や「間」が感じられないオンライン読書会や飲み会におもしろみを感じません。画面上に固定化された参加者の「表情」にも違和感がある。少なくとも、それは対話のツールではあっても「場」ではありません。
しかし逆説的ですが、「パロール(音声)」を前提にするオンライン読書会が、その「場」における他者の「息づかい」や「表情」、「間」を排除せざるを得ないのならば、むしろそれらを前提としないからこそ可能になる言論カフェというものもあるのではないか。それが今回企画した「エクリチュール(書かれたもの)」によるオンライン対話です。
要はチャット形式の読書会なのですが、そこに期待するものは空間を共有した他者の身体性を抜きに、テキストを媒介とした自分の「読み」と他者の「読み」が織りなすエクリチュールによる「対話」の実現です。テキスト本文と他者の「読み」にじっと目を凝らして読みながら、そこに自分の「読み」を挿入する。
つけ加えれば、そこには「場」の現在性を共有するリアリティを条件としません。したがって、後からの書き込みが可能であり、しかも究極的には現時点での参加者がこの世から去った後にも、誰かが書き込み続けることは可能です。
この空間的時間的な条件からも解放されたエクリチュールによる対話は、「音声」によるものとは別の姿を実現するのではないか。
そんな思いつきから実験的に試みることにしました。
コロナですることもなくなった年末をお過ごしの皆様、ぜひこの実験に乗っかってみて下さい。