カトリック情報 Catholics in Japan

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カナダ、パナマ、グリーンランド・・・

2025-01-25 06:46:15 | 時事

 トランプが、カナダ、パナマ、グリーンランドをほしがっています。パナマとグリーンランドに至っては、軍事力を行使しても獲得したいと声明しています。

 国際協調を一切拒否し、近隣の目先の領土を欲しがっており、モンロー主義そのものです。このようなことが罷り通るなら、中国の台湾併合も正しいことになってしまいそうですが。間接的にも直接的にも、中国やロシアの拡張主義を勇気づける物だと言えましょう。その分、国際協調は、これまでよりも遥かに手を抜くわけですし。



トランプ大統領の就任

2025-01-24 22:05:22 | 時事
 最近、ブログの投稿に時間が割けず、すっかりご無沙汰していました。スケジュール管理を上手にして、なんとか書き続けていこうと思います。これまでも、非常に多忙の時期は、半年お休みしたり、一年休止にしたりなどあったのですが・・・。

 さて、トランプ大統領が正式に就任しましたね。就任式は、勿論、見ていました。大統領就任、おめでとうございます。

 トランプ政権についての私の関心事は、モンロー主義と保護主義の問題(つまり軍事面と経済面)、そして、仮想通貨政策です。前者は何度も何度もこのブログで話題にしたと思います。ですので、今回は最後者についてのみ、書きたいと思います。

 トランプ大統領、ビットコインを連邦銀行の外貨準備にすることを検討し、ビットコインやイーサリアムなど信頼できる仮想通貨運用の制度作りを本格的に行うと声明しています。どうして、ビットコインが信頼されるのか、そして、どうしてビットコイン価格が上がるのか、それも複数回書きましたが、以下のような理由によります。私の過去の記述を再掲します。

それ自体は無価値ですが、希少性、安定性、公正性があるようです。発行量が決まっていて、システム的に量が限られています。また、世界中の多くのパソコンがマイニングしているので、改ざんは不可能に近く、同じ理由で存在が安定しています。どこかの国や会社が消えれば、存在が消えるわけではありません。世界中のマイナーやノードのPCの中にバックアップがあるわけだから。そういうわけで、一旦価値が認められてしまうと、引く手あまたになるシステムのようです。

ビットコインがどうして高値を付けるのか
 なおビットコインは、世界中の多くのパソコンがマイニングと呼ばれる取引計算を常時しており(その報酬として彼らは微量のビットコインを貰える)改ざんは不可能に近く、かつシステム的に存在できる量が決まっており、送金や携帯は、貴金属の金よりずっと容易ですので、そこに資産価値がついてしまい、いまや資産保全の手段となっているようです。マイニングによって、一応数は増えるのですが、その報酬は決まった量の発行ごとに半減していき(予定総量2100万BTCのうちの、半数が発行されるごとに半減期を迎える)、やがてゼロになります。半減期と呼ばれ、だいたい4年おきに訪れます。そして、手数料報酬だけになりますが、その頃には大きな資産価値になっているので、手数料報酬だけでもマイナーは仕事が成り立つであろう、というコンセプトのようです。そして、今のところ、その通りになっており、要するに、存在できる量が決まっているからインフレ耐性があり、かつ扱いやすいので、資産保全の手段になった、という結果です。発行主体は、世界中にいる何百万人というマイナーのパソコンであり、特定の企業や国ではありませんので、どこかの会社が倒産したり、国が潰れても、ビットコインが消えてなくなることはありません。というように、在来の株やもしくは法定通貨を凌ぐかもしれないと言えるほどの、非常に強い存在の安定性があるのです。1BTCが高額過ぎるから通貨としては使いにくいのではないか、という批判もあるようですが、0.001BTC、0.00001BTCというように理論上、いくらでも細分化できるシステムになっていますので、その心配は全く杞憂と言えます。


 私自身が、保有をしたり、扱っているのは、言うまでもありません。また、何度も購入を勧めたこともあると思います。

 ビットコインへの偏見は捨てましょう。希少性、安定性、公正性のあるシステムですので、一度値がつくと、価値を失いにくいのです。際限なく発行される円やドルよりも、今はむしろ、信頼されつつあります。

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 なお、トランプ大統領は、ビットコインの成功にあやかろうとしたのか、自分の経営する会社に「TRUMP」という仮想通貨を作らせて、大統領に就任する直前に売り出したようです。価格は、販売開始後、2日くらいで数十倍になり、その後は、半減して今は低迷しつつあります。これは、危ないですね。トランプの資金調達の手段でしかないでしょう。





ロサンゼルスの火災

2025-01-11 06:40:10 | 時事
 Robert Cooper神父様が祈りを呼びかけておられます。余力のある方は、お祈り下さい。

 ロサンゼルス全域で発生している山火事の光景は、想像を絶するものです。危険にさらされているすべての人々、命を救うために働いている消防士たち、そしてこの悲劇で亡くなった人々のために、どうか共に祈ってください。聖母が、この災難に遭っているすべての人を急いで助けてくださいますように。

These scenes from the wildfires across Los Angeles are unimaginable. Please join me in prayer for all those who are in harm's way, those firefighters who are working to save lives, and those who have died in this tragedy. On this Solemnity of Our Lady of Prompt Succor, may She hasten to help all those who are enduring this calamity.


 カリフォルニアの山火事による壊滅的な被害を終わらせるために、共に祈りと断食に参加して下さい。家、教会、生活の糧が焼き尽くされるのを目の当たりにした家族の慰めのために、消防・救難隊員のために、亡くなった人々のために、そして痛みに揺れる地域社会のために。私たちの慰めと憐れみの神が、希望と癒しと新しい命をもたらしてくださいますように。

Join me in a Day of Prayer and Fasting for an end to the devastation caused by the wildfires in California. For the consolation of families who have watched their homes, churches, and livelihoods burn down, for first responders, for those who have died, and for a community reeling in pain. May our God of consolation and mercy bring hope, healing, and new life.

Fr. Robert Cooper




 ロサンゼルスの火災は物凄いですね。現時点での被害総額は既に日本円にして20兆円を超えており、主に高級住宅街を焦土にしているようです。同時に5箇所で火災が発生したようです。放火説もあり、一名のホームレスが現地の住民に拘束され、警察に引き渡されましたが、証拠不十分となり、現在は別の容疑で拘留されているようです。

 平年であれば、カリフォルニアはこの時期、雨季ですが、今年は例外的に雨が少なく乾燥していたところに、サンタアナと呼ばれる時速150km以上の突風が吹いており、そこに火の手が上がったものだから、瞬く間に延焼してしまいました。

 ニューサム知事ら現地の民主党政権が、防火対策を怠ったことも被害を拡大したという批判もあります。いわく、2019年にトランプ大統領が署名して、連邦が管理するダム湖の水をロサンゼルス市が防火に使っていいことになったものの、知事らは、天然記念物の保護にその水を回してしまい、今回の火災では、消防隊が水不足の状態だったとか、バス・ロサンゼルス市長が消防隊の予算を27億円も削ったとか・・・。

 さらには、カリフォルニア州では、高騰する火災保険料の抑制政策が行われており、州の定める率以上の火災保険料の徴収は禁じられていたようです。最近の気象や火災のデータを保険料試算の根拠に使うことも禁じられており、結果、火災保険の不更新を表明したり、カリフォルニア州から撤退する保険会社も続出しており、被害に遭った家屋の何割かが無保険状態だったとか。

 日本の日本海側や米国東部では、猛烈な積雪で、被害が甚大だそうです。世界中が、異常気象で、災害だらけですね。

 祈りましょう。両方の問題のために。ひとつは、災いから守られるように、もう一つは、それらを招いているであろう私達の罪のために。



イスラエルのシリア侵攻

2024-12-12 04:47:05 | 時事

 前回の記事の追記部分にも簡単に書きましたが、本当にひどいですね。

 イスラエルがシリアの重要施設300箇所以上を空爆したばかりか、ゴラン高原を越えて、シリア領奥深くに侵攻しているようです。緩衝地帯を多めに設定したいのだろうという推測もあれば、どさくさに紛れた領土欲だろうという見解もあり、シリアを国境沿いに縦断し、レバノンとシリアの関係を絶ちたいのだと解説する方(青山教授)もいます。いずれにせよ、無法が過ぎます。

 まるで、150年前の行動様式です。というよりも、これから、世界はそういう時代に逆戻りしていくのでしょうか。ベルサイユ条約以後に提唱され、二次大戦後にほぼ確立された「領土不可侵の原則」は、遠からぬ将来、忘れ去られ、世界は過去の元来た時代に戻っていくのかもしれませんね。






シリア・アサド政権の崩壊

2024-12-10 21:12:00 | 時事
 アサド政権の崩壊は、シリアの為に幸いなことだと思います。私は最近はイスラエルに批判的な記事を載せることがありますが、だからと言って、イスラム教を支持するものでも、バース党を支持するものでもありません。特にシリアのそれとは別問題です。
 例えば、反米でも、北朝鮮は支持できないという人はそれなりに多いと思います。似たようなところが、シリアのアサド政権にはありました。

 アサド政権では、刑務所事情と恐怖政治がひどく、2016年頃から、その凄惨な記事を沢山、読んでいました。
 シリアの刑務所はこの世の地獄であり、ある者は、収監されるとペニスを縛られ、2リットルの水を飲まされて、性器が壊れ、性的不具になり、常に小便等を尻から漏らすオムツ生活になったとか・・・刑務所は収監者ですし詰めで、疥癬など、あらゆる皮膚病が蔓延し、壁まで死んでいたとか・・・。

 カトリック的に言うならば、教理以前に自然法に大きく反するあり方でした。今後のシリアがどうなるかはわかりませんが、シリアから、暴君が退陣したのは、とりあえずは歓迎したいし、祝福したいと思います。

 シリアの恐怖政治は、先代から継承されたようで、バシャール・アサドは父から政権を継承後、一度は緩めようとしたものの、困難とわかり、再び先代の路線に戻してしまったようなのです。

 彼はジャスミン革命以後、こうした強権的な統治に加えて、ロシア軍の支援によって、かろうじて国の半分を支えていました。
 ロシア軍は、彼の要請によって、シリアの反政府勢力の支配地域を町ごと焼き払い、シリアの国土の多くが廃墟になりました。
 650万人が難民となって国外に出国し、同数の難民が国内難民となって、国中をさまよいました。私は、たまに西側に批判的な感想を持つこともありますが、それでも、これが、シリアを支持することができなかった理由です。

 今後のシリアも、とても心配ではあります。
 まず、シリアは統一されておらず、4つ以上の勢力に分割されてます。アサド政権を打倒したHTS、これは前の名称がアル・ヌスラ戦線で、元アルカイダのシリア支部です。
 続いて、SDF(シリア民主軍)などのクルド人勢力。大きく分けて、今のシリアはその大部分をHTSとクルド人勢力が二分していますが、その他にも、トルコの肩入れするSNA(シリア国民軍)やISIL(イスラム国)などが割拠していますので、これで内戦が終わったとは、とても言えないでしょう。

 アサド政権の崩壊は重大な経過点ではありつつも、ここからがシリアの問題のスタートラインであると言う識者もいるくらいです。シリアが存続できるかもわかりません。高い確率で、北西部を支配するクルド人勢力は、クルディスタンとして、シリアから独立してしまうかもしれません。

 シリアの問題はまだ山積ですが、それでも恐怖政治だけは終わりますように、シリアの明日は、この14年よりはましになりますように、願いたいものです。

(追記)どさくさに紛れてのイスラエルのシリアへの侵攻が物凄いようです。この二日間で300回もの爆撃を行い、シリアの陸海空軍の兵器・物資・施設を壊滅させ、ゴラン高原を越えて、ダマスクス県南部にまで侵攻をしているようです。先が思いやられますね。