山形建築研究所-BLOG-休憩室

ここは建築設計事務所-山形建築研究所の休憩室です。
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山形建築研究所-BLOG-休憩室にお越しいただきありがとうございます。 私たちは、首都圏北部の中核と言われる宇都宮市に事務所を置き、栃木県全域をはじめ、関東近県を設計業務範囲の核として、住宅設計を主として行っている建築設計事務所です。 このブログは山形建築研究所の休憩室です。 イベント情報や現在進行中の建築現場のレポートをはじめ、住まい、建築にまつわる諸々の話、事務所や我が家での出来事等、日々感じた事などを趣味の写真を交えながら気の向くまま、勝手気ままに綴っていきます。 よろしくお付き合い下さい。

変化

2016年02月24日 | 宮上野のすまい
内部、外部共に順調に工事が進行中の<宮上野のすまい> 道路面ファサードのモルタル塗が終わり仕上材の吹付下地の完了となりました。


先週は塗装色を決定するためにすまい手Eさんと打合せ。あらかじめ選んで頂いていた色見本を並べて協議。 GR DIGITAL Ⅳ 適宜トリミング。


足場に張られたメッシュシートで解りにくいかもしれませんが、決定した色は↑
ちなみに足元を浮かせた逆L字型の壁は道行く人の視線を遮ると同時にエントランスを『内露地』とするための設えです。


写真左:L型壁のディティール。 写真右:吹付け仕上の表情


以前の記事<木ずり下地>で紹介したアングルからちょっと寄って・・・GR DIGITAL Ⅲ ノートリミング

どこの工事現場でも外壁などの外回り工事している期間中はメッシュシートや防音シートに覆われていて中の様子はわかりにくいものです、
それでもよく見ていると工事期間を通して外壁の色が時々大きく変わる事に気づかれるかもしれません・・・この<宮上野のすまい>の場合もそうです。
耐力壁合板の薄茶色にはじまり→透湿防風防水シートの白色→通気層胴縁取付を経て<木ずり下地>で再び薄茶色→アスファルトフェルト張で黒色。
さらにラス張でメッシュ状の銀色→下地モルタルの灰色→そして今回の仕上の色と変化して行きます。
この変化の回数が多いほど、それだけ手間が掛かっているとも言えます。
住まいづくりに興味があってお近くに工事現場がある方などは、注意して見られると面白いかもしれません。



一坪階段

2016年02月12日 | 宮上野のすまい
着々と工事が進む<宮上野のすまい>では大工工事が大詰めといったところで、階段のかたちが見えてきました。(^^
<東原のすまい>でもお話ししましたが、今回も『五段回りの一坪階段』で・・・今回も大工職には苦労をかけています。
中心部分の段板が取り合う部分を前回の70mmから35mmへと半分に、手摺部分をちょっとスッキリと納まるように工夫しています。
同じような納まりに見えますが、少しづつ変えていくようにしています。(^^)


上り下りしてみると、心地よい『リズム』です。 GR DIGITAL Ⅲ ノートリミング。

うちの事務所の標準となる『一坪階段』ですが、まだまだこだわるところはありそうです。

立春大吉

2016年02月04日 | 宮上野のすまい
今日は午後から<宮上野のすまい>の定例打合せ。外壁の板金工事がほぼ完了というところで、検査と云うと大げさですが工程毎の確認を。

ガルバリウム鋼板小波板の出隅部分 以下 GR DIGITAL Ⅲ
東原のすまい>でも板金職にお願いして施工して頂いたコーナーの納まり同様に小波山の部分を折り曲げて角を出す納まり。
現場では仕上がりが気になっていたようですが、丁寧な仕事をして頂ける板金職方のおかげで今回もスッキリとした仕上がりです。(^^)v

今回の現場での初めての試み、アルミサッシュを使った引込み窓の工夫。
木造住宅の設計で開いたり引いたり動く窓のデザインを考える場合、意匠面だけで考えれば既製品のアルミサッシや樹脂サッシを使うより
木製建具やスチールサッシを採用した方が空間に即した様々な形やディテールを工夫する事ができ
空間デザインにとって開口部の設えが特に重要な要素の一つであるが故に、空間全体の演出という点からも優れていると言えます。
でも、その場その場で一から造る木製建具の場合には、よほど凝ったディテールと厳選された木材を使わない限り(⇒ドカッとコストアップ)気密性に問題を抱えますし、経年変化による劣化も気になります。
また、スチールサッシの場合には製作費がこれまたドドーンと掛かる上に、ヒートブリッジによるサッシ枠(表面だけでなく内部共)での結露はよほどの対策を講じない限り避けられませんし
ディテールによってはかなりの重量ともなるため構造が木造の場合には構造体への負担も増します。
近年は木枠を使って半ば既製品化されたいわゆる木製サッシも様々なメーカーで造られ多く出回るようになってきており
なかには木の素材感を生かした空間であればかなりマッチする優れたデザインのサッシも見受けられるようになってきましたが
開口はできるだけシンプル、といった空間デザインの場合にはたとえ単体のデザインとしては優れていようともその大きな木枠(障子框といいます)はやはり不粋なものとなります。

ちょっと余談気味な話ですが、建築雑誌に掲載されるような住宅にやたらとFIX窓が多用されているのは、
簡単なディテール=ローコストで枠を消し去ったシンプルな開口部が造れるから、でもあります・・・もちろんその窓は開きませんから
そんな窓ばかりで設えられた住宅は、私の場合、写真を眺めているだけでもなんだか息苦しく感じたりも。(^^;

でも、そんな開閉可能な窓にはしたいものの、時には、ココは障子框が見えないシンプルな開口として見せなければ空間が締まらない・・・という場面が出てくるときがあります。
あぁだけれども予算は限られているし、気密性の確保や経年変化も考えないと・・・
そんな時にウチの事務所で採用する定番のディテールが、アルミサッシ(樹脂サッシでも同じ)の中でも最もローコストな引違い窓を使った引込み窓です。


和室地窓に採用した片引き・引込みの窓は小窓ですが、アルミサッシュ、障子を引き込んだ時のスッキリとした感じはなかなかのものとなるはずです。


網戸、ガラス戸、ガラス戸のクレセント操作の工夫、障子と納まりは若干複雑になります。
引込窓納まりは、ウチの事務所オリジナルディテールというわけでもなく、昔からある工夫ですが
ここまで徹底してやっている事務所はあまり見かけない(←たぶん)・・・その辺が、まあ、その、ちょっとした自慢かも(^^)、です。
ただ、気密性・耐久性に優れながらも超ローコストな住宅用アルミサッシ引違い窓を使っているとはいえ、ディテールを実現するための大工職の手間はそれなりに・・・で
全体のコストバランスを考えると要所でしか使えないのが難点ではあります。

外壁や開口部の納まりなど、コストを掛けずにできるだけスッキリと見せよう・・・そんなことを考えながら現場はすすんでいきます。


本日は<立春>ということで、立春大吉のおまじない。

スッキリと晴れた現場からの眺め。前回の記事<朝の空>ではモノクロでしたが今日はカラーで。(^^
立春は冬が終わり春が始まる節目の日、暦の上では一年の始まりです。今節季もまた幸あらん事を祈願して。


朝の空

2016年01月23日 | 宮上野のすまい
<宮上野のすまい>では朝早くから現場での打合せ。
すまい手、施工者、設計者の三者の予定を合わせた結果←とはいえ、早朝になったのは私の都合にあわせて頂いた結果だったのですが。(^^;
(予定を合わせていただきましてありがとうございました。)

現場に到着したときには誰もいませんで、中に入れずに・・・足場を上って

冬の澄み渡った空!・・・というわけには行きませんでしたが、足場越しに広がる日光連山を。GR DIGITAL Ⅲ モノクロ 露出補正-0.3
宇都宮界隈では夕方から雪がチラホラと・・・<大寒>を過ぎて冷え込む週末です。ブログをご覧の皆様、くれぐれも御自愛のほど。(^^)


木ずり下地

2016年01月08日 | 宮上野のすまい
松の内もあけて正月飾りを外して今日から本格的な仕事始めです。進行中の<宮上野のすまい>の現場は6日から作業が始まり、外部の工事が進行中です。


東側道路面の外壁左官仕上の部分では<木ずり下地>がほぼ完了。GR DIGITAL Ⅲ ノートリミング 露出補正-0.7

下地のざら板が張られた状態も、これはこれで美しい状態です。(^^
木ずり下地とは・・・モルタルを塗るための下地として杉などの小幅板(巾60~90mm、厚さ7~9㎜)を、10mm程度の隙間で水平もしくは垂直に釘で打ち付けた下地
この下地の上にアスファルトフェルトとラス網を張りモルタルを塗ます。荒(粗)木のままで使われる。木裏を外側に向けて張ります。




<いまいすみのすまい>完成見学会 ご参加ありがとうございました

<いまいすみのすまい>完成見学会を開催し無事終えることができました。 お越しいただきました皆様、まことにありがとうございました。 詳しくはこちらから… -山形建築研究所-ウエブサイト