青春の片隅に木漏れ陽はいつまでも柔らかである

惹かれた人がいる
姿を見ることもなく声を聞いたこともなく
夢の中でだけ会えたその人は
内村邦彦に似ていたっけ
素顔を知らないまま惹かれた人がいる

あの人にだけ見せられる詩があったな
人気者のあの人にヤキモチを焼き
ときに才能に嫉妬し
とても夢中だった

恋でもなく告げることもなく
お会いすることもなく
それは永遠に
けれど私は忘れることはないでしょう

淋しかった私を見つけてくれた人
私の青春を輝かせてくれた人
愛おしい時間をくれた人
今だから想うのは
あの人も淋しかったのかもしれませんね

あの人にとってもあの時間が
あたたかで柔らかなものであったのならいいのにとふと思うのです

どうぞお元気で
けして会うことはないけれど
それでいいのです それがいいのです
さようなら青春

私あの頃よりも強くなりました
前よりも人を好きになりました

ありがとう青春 ありがとう あなた