イロイロ。。。

   四国 愛媛の松山に住んでます

父のこと

2020-11-10 13:55:26 | 実家のこと 介護のこと

庭のクジャクアスターが満開だ

早いもので父が亡くなって2年が過ぎた
父の晩年は哀れなものだった
自分勝手な生き方をしたのだから自業自得ではあるが。。

父は長身で見てくれの良い男だった
ゆえに結構モテた
知らない女性と歩いてる父を何度も見かけた
知らない子どもと手をつないで歩く父も何度か見かけた
私と弟を連れた母が知らない家の前で何時間も立ち尽くす事もあった

我が家は今思い出しても涙が出るくらい貧しかった
それなのに飲む打つ買うの三拍子揃った父が
私や弟の給食費まで持ち出す
父が家に帰ると夫婦げんかが始まる
後ろめたさで暴れる父と気性の荒い母の喧嘩は派手だった
物が飛ぶ、割れるは当たり前でご近所さんも手がつけられず
警察が来ることも何度かあった
父は母だけじゃなく私や弟にも容赦なく手をあげる人だった

若い頃は父に貢いでた女性たちも歳をとる
父も年をとる
見てくれも悪くなり懐事情も悪くなった父の周りから人がいなくなる
それでも父は相変わらず家族には大きな顔をして偉そうだった
大きくなった私はもう父のことは怖くなかった
弟も父と同じくらいの背丈になっていた
母は父と別れ自分の里に帰った

母も弟も他県に住み私だけが地元に残った
父は私の放っておけない性格をよく知っていた
私が独身時代に貯めたお金のほとんどを父に使った
おかげで夫に金銭面で迷惑かけることがなかったのが救いだ
昼も夜も働いて貯めておいてよかった

母とも弟とも何十年も会うことなく
一人ぼっちでボロ家に住み
酒浸りになり足腰が立たなくなり
認知症になり最後はガンで死んだ
私は最低限の面倒はみた、と思う
父が息を引き取るひと月ほど前に一度だけ母が見舞いに行った
母のことは分からなかった
目をパチパチさせて不思議そうな顔で見てたが
すぐに興味なさそうに私の方に顔を向けた
何故か私のことは最後まで認識していた
わがままで常識のない父はしょっちゅうトラブルを起こした
そのたびに駆けつける私を救いの神と思って頼りにしてたのかな?

こんな親子関係でも
娘に看取られながら最期を迎えられたと
少しでも父が感じたなら良かったなと思う
父の命日が過ぎ父の晩年の孤独さを少し考えてみたりした
ちょうど夫が入院中でひと月近くひとりで家にいる事もあり
淋しくて心細くていろいろ思うことがあった
思えば私には子どもも身内もいない
晩年が孤独なのは私も同じじゃないかとひしひしと感じて悲しくなった
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16 コメント

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お疲れさま (ひまわり♪)
2020-11-10 19:59:56
そうなんだ…そんなことがあったんだ…と、読みながら胸が詰まりそうになりました。
決して心地いい経験をしたわけでもないのに、
「娘に看取られながら最期を迎えられたと
少しでも父が感じたなら良かったなと思う」
と言えるちょびママさんは、なんと心の広い女性なんだ…と、泣けてきました。
2年も過ぎたこととはいえ、お疲れさまと言いたくなりました。

「晩年が孤独なのは私も同じじゃないかとひしひしと感じて悲しくなった」
うん…そっか…そうかもしれないね。
息子がいても、私もそうかもしれない。
家族がたくさんいるから、孤独ではないとは言えないし、家族がいないから必ずしも孤独とは限らない。
ただ、死を迎える瞬間に「よかった」と思えて死ねたら幸せだろな…なんて思っています。
その為に、心の底から湧き出ることに残りの時間を費やしたいと思うようになりました。

ちょびママさんとは、ブログを通してだけのつながりだけど、ずっとお友達のような気がしています。
返信する
こんにちは (ポージィ)
2020-11-11 10:41:42
せつないなぁ‥せつないよ‥ って思いながら拝見しました。
自分だったら、憎んで縁を切ってしまったかもしれないとも。
でも、そのような生き方となってしまわれたのも、ひとしれず
深い苦しみや闇を抱えてて自分ではどうしようもなかったからなのかも
しれないのですね。
ちょびママさんは、受けとめ理解しようとなさり、さらに今なお深く
思いやっていらっしゃる。
あらためて、ちょびママさんの優しさと愛情深さに心打たれます。
晩年の孤独、これは自分もそうなるかもしれないと思っていますが、
こればかりは分かりません。分からないけれど、できるだけ
誠実に生きていけたらと思います。
と書きつつ、自分という自己中人間は、その時々の感情の爆発に
流されて、後悔しながら最晩年を過ごしそうな気もしています。


返信する
コメントありがとうございます (ちょびママ)
2020-11-14 19:21:50
★ひまわり♪さんへ

ひとりでいる時間が長く誰とも喋らない日が続いたもので少しおセンチになっちゃいまいました。
心が広いなんてとんでもない!諦めた挙げ句に許してしまうというだけなのですよ。
他の人に迷惑をかけてしまうというのが嫌で無理を通されたら道理を引っ込めてしまうヘタレです。
20代の頃に胆嚢炎と腸炎で病院に行ったら入院して下さいって言われた時
保証人になってくれる人がいなくてしんどい思いをした事があるのですよ。
今、夫が入院、転院の折に保証人欄を記入する時にね
夫がいなくなったら私はまた誰もいなくなるんだなぁって思ってね、ちょっと悲しくなったのです。
夫もそういうところを心配してくれて住むとこだけは保証人で困らないよう確保してくれた。
これだけで分不相応に幸せなことだと心底思ってます。
けど仲良しの友だちもいなくて夫なきあとは寂しい老後だろうなって想像がついてね
町内活動も夫任せで引きこもった生活してたから自業自得なんだけどね。
おっしゃるように子どもがいてもいなくても家族がいてもいなくても孤独かどうかは関係ないですよね。
私は夫に依存した生き方をしてるから情けない想像しか出来なくて恥ずかしいです。
やっと甘えられる人に出会ったから二人でいる間は甘えさせてもらおうと思ってます。
で、夫を見送る時は夫が心残りを感じないよう大丈夫だよって言おうと思います。
多分、夫の介助が必要になるかもなので、その間に自分を立て直します。
「心の底から湧き出ることに残りの人生を費やしたい」って思うひまわり♪さん、素敵でまぶしいです。
私はまだまだ迷走中です。
その中でコレってものに出会えたらいいな、見つけられたらいいなって思います。
文章なら自分の気持ちを出しやすいのに口から出る言葉だと多かったり少なかったりで難しいなぁ
人を傷つけたり傷ついたりで言葉は難しくて臆病になります。
文章だと消したり足したりとやり直しが出来るから本音が言いやすい。
だから外で人に会うのが怖くて緊張するんだけど、そんな事いつまでも言ってられませんよね。
そんなダメダメな私を友だちだと言ってくれて涙がこぼれました。
ひまわり♪さんみたいにありがたいって思える言葉をかけられる人間に私もなりたいです。


★ポージィさんへ

それほど自分に自信も力もないのに世間体を考えて放っておけない性格って厄介ですよね。
子供の頃から、そんなもんだって諦める癖がついて諦めると楽になることに気づいちゃったんですよね。
期待するから悔しかったり腹が立ったり悲しかったりする。それをやめたら何も感じなくなるというか。。。
父の心の闇を見抜くとはポージィさん、するどい!
父は読み書きができなかったんです。自分の名前すら書けなかった。
子供時代が戦時中だったし父親が若くして亡くなって母親も子沢山でやんちゃな父は放置気味だったそうな。
車の免許も取れず仕事も限られるし見下される事も結構あったんじゃないのかなぁ
その反動で家で威張ったり外でいい顔をすることでプライドを保ったりしてたのかなって今は思ってます。
足腰が立たなくなって人の手を借りなくちゃ生きられなくなっても偉そうでズルくてね、困った人でした。
でもね、認知症になってからは自分がなくなっていく恐怖もあったのか変わったんですよ。
私の顔を見ると泣くんですよ。大粒の涙をこぼし鼻水たらしながら嗚咽するんですよ。
迷子になって心細い時に母親を見つけた時みたいな感じで子どもみたいに泣くんです。
あの父が、と思ったらすごく哀れに思えて昔のことはもうどうでも良くなりました。
そういえば義父も認知症になってからはよく泣いてました。子どもが泣くみたいに。
そう思うと偉そうにしてたのは弱さの裏返しだったのかもしれませんね。
あの頃は義父にも父にも振り回されてお先真っ暗な状態だったのですが
時間が立つと当時は見えなかったものが見えたり感じられたりして感慨深いです。
自分の晩年、最晩年、想像すると怖いような。。。
できるだけ誠実に生きていけたらっていうのポージィさんにぴったりな気がします。
いつも思うけどご自分のブログの言葉も、コメントの返しも、ブログ友へのコメントも実に誠実です。
だからかなぁ、ポージィさんがすごく身近に感じられて私には心丈夫な存在です。
返信する
ちょびママさーん (まほ)
2020-11-15 07:15:37
おはようございます。
そんな辛い中、お父さまのことを思えるってすごいな、、、と、どうしたら許せるのか、、、
ちょびママさんの、無償の愛だと想像しました。

でも、コメントへのおふたりのご返事を読んで、
更に深く理解できたような気がします。
どうしてそういう生き方だったのか「裏返し」という言葉に納得しました。

このバカヤロウの腹立ちを抑えるものがあるなら、
相手がどうしてそうせねばならなかったかと考え始めて、
思いやれ、赦しに近い状態に感情が変わる。
相手への赦しよりも、不満に感じた自分への赦しかもしれませんね。

ちょびママさん、最悪を考えられ不安な気持ち一杯にさせましたね。
わたしは暴言婆さんで徘徊するってもう言ってあります。
わたしは超健康体だったので、病気になることなど、テレビドラマの話であり、
大病後は絶望感だけでした。
でもあれから21年、何とか、みなさんに助けられ生きてこられました。

70歳のたしなみを読むと孤独を愉しむとありました。
ひとりで生まれひとりでみな全員死んでいくことにかわりありません。

ちょびママさんがパパさんと仲良く寄り添っている姿が見えます。
おひとりの時間にせつなくされましたね。
でも、そのどん底の気持ちの中で思われたお気持ちが尊く美しいです。

みんなつながっています。支えられ、誰かを支えています。
支えられてばっかりの人も支えてばっかりの人もいません。

お辛い時、空を見てね。
そばにいなくても、大勢のちょびママさん応援団がいますから。。。

※わたしブログ閉じました。11年5か月に生きがいをもらえました。
でも何も変わりませんから。
ちょびママさんが好きな木に、ご両親・義両親が化身となって見守ってくださっていますよ。

あ、11/5は私の父も命日。ブログ始めた年と一緒で11年。
わたしたちのこと喋ってるかな。いい娘だったと。(わらい)

まほっち ふぁいとう
返信する
心配しないで (まほ)
2020-11-15 07:53:21
わたし、入院中、これからどうなるんだろうとそればっかりだった先に。

「心配しないで」

心配しても
どうしようもないことまで
心配して
結局心配ごとを増やすだけ

ならば
どうにかなるさと
腹をくくったほうが
かっこいい  

まほ
返信する
コメントありがとうございます (ちょびママ)
2020-11-16 15:16:48
★まほさんへ

ブログ、お疲れさまでした。
まほさんファンがたくさんいらしたので皆さま、さぞや残念に思ってることでしょうね。
でも仰るようにこの空の下、皆つながってます。
今見上げてる空を誰かも見上げてる、そう思えばなんて素敵なことでしょう。
暴言婆さんになったまほさん、ちょっと見てみたい気がします(笑)
まほさんは熱量があってすごい!
私はやりたい事も熱量も何もなく、ただぼんやり生きてるだけです。
そしてその狭くて何の変化も挑戦も冒険もない世界に満足してしまってます。
いや、満足じゃなく安心ですね。
人の死に何度か立ち会って思うことはいつも一つ。
息を引き取った瞬間が一番幸せじゃないのかなって思っちゃう自分がいるのですよ。
いろんな思いからすべて解放されてやっと無になれる。
ちょびもそう長くないと思います。
夫も80歳が近いですからね、一緒にいられる時間は限られてます。
ちょびと夫を見送ったら私の使命は終わってしまいます。
その後はどうしましょうって感じです。
自分の人生なのに自分がないんですね。
やることがなくなったら迷惑にならないうちに消えてしまいたいとさえ思っちゃう。
そんな事しか思いつかない自分の情けない晩年がただただ悲しいです。
そうは言っても命が続く限り生きていかなくちゃならないですからね
まずはこの引きこもりの生活から一歩踏み出す事から始めなければ。
他の皆さんからみたら簡単なことが私にはなかなか難しくて結構勇気がいるのですよ。
何かまた最近こころの風邪を引きそうな気配があって怖い。。。
ダメだ!頑張らねば!の繰り返しです。
いい年して甘ったれてますよね。
まほさんが記してくれた詩のようにどうにかなるさと腹をくくって頑張ります。
まほさんのブログはなくなってもメールとかでやり取りしましょうね。
返信する
誰もがそう思う時がある (まほ)
2020-11-16 15:57:03
あんまりつらく、ひとりぼっちを感じたらだれでもそうなる。
頑張らなくっていいよ。きもちがあれば大丈夫。
まずは庭の花や木にお水やって、ちょびママさんも太陽を浴びる。

わたしね。決めてるの。
応援している人、応援くださっている人を悲しませないって。
ひとに「なぜなぜなぜ・・・」と叫ばせたくない。
やくそくしたよ。まほと出会った人は長生きするのよ。

メールボックスから送ったよ。ダメだったら、またする。
気持ち聞かせてくれてありがとう。
熱量あるようにみえるのなら、ちょびママさんや皆さんのおかげ。。。

まほっち


返信する
暴言ばあさん (まほ)
2020-11-16 15:59:30
絶対見てよ。自信ある。抑制できなくなったら口悪いよ。
そのためにも長生きして。
返信する
いいの、いいの (まほ)
2020-11-16 17:07:44
『自分の人生なのに自分がない』

これってちょびママさんはそうしないと生きてこられなかったの。
みんなが迷惑ばっかりかけたから、そうやって思い込ませふんばってこられたの。

心も交感神経と副交感神経のバランス。
迷惑かけられてばっかだったから、これから、迷惑掛けていいの。
そうしてほしいちょびママファンばっかりよ。
そのこと忘れないでね。

ちょび君だってそう思って踏ん張ってくれてるよ。
いつでもメールくださいね。

まほっち
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コメントありがとうございます (ちょびママ)
2020-11-16 17:44:55
★まほさんへ

心配かけるようなこと書いてごめんなさい。
大丈夫です。
ご飯もいっぱい食べてます。
庭の花も愛でてるし水もやってます。
メダカも元気です。
太陽も浴びてます。
空も見上げてます。
干し柿も作りました。
チューリップの球根も植えました。
気にかけて下さりありがとうございます。
ホントに大丈夫です。
おセンチが過ぎました。
申し訳ないです。
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