「女声合唱団風」が歌う林光さんの作品は、芝居の中の劇中歌(ソング)が多い。
今回は劇中歌ばかり集めてみた。
賢子(やすこ)さんのピアノで「ギョウザの夢」(加藤 直詩/林光曲)
このソングは、アングラ劇団黒テント公演「アメリカ」の中で歌われる。
黒テントは、山元清多らの「六月劇場」や佐藤信らの「自由劇場」
寺山修司の「天井桟敷」らとともに60年代後半~70年代前半の
アングラ演劇ブームを代表する劇団。
「アメリカ」という芝居は実際知らないので、指揮者の指導の下歌ったソング。
小学校低学年だった私の孫が「ギョウザの夢だって!」と笑っていたのを
思い出している。
これも賢子さんのピアノ。
「ブランキ殺し上海の春」という喜劇の中のソング「三十五億年のサーカス」
この劇は、佐藤信の「喜劇昭和の世界三部作」の一つで、若いインチキテロリストの
どじな暗殺仕事の始まりから終わりまでの成り行き話。
※ルイ・オーギュスト・ブランキは、19Cのパリ民衆蜂起と革命の殆どすべてに
直接、間接に関わったフランスの革命家。
このソングも同じ「ブランキ殺し上海の春」から「あばよ上海」
演歌調のけだるいソング。 ピアノは私。
次は、東京演劇アンサンブル公演「銀河鉄道の夜」(宮沢賢治作/廣渡常敏脚本・演出)の
私が好きな劇中歌「旅のうた」(廣渡常敏詩/林光曲)と劇中歌「銀河鉄道のうた」(〃)
ジョバンニは幻想空間へ旅立つ。
銀河の夜を走る軽便鉄道の旅の彼方に、本当に幸せを、そして自分の価値を
見つけ出すことができるのだろうか? ピアノは私。