〜かたることばが歌になる風になる〜

「長くて短い六つの歌」『時(とき)』

2003年の「風」2回目のコンサートの最後のステージは、
林光さんの「長くて短い六つの歌」だった。
私が風のメンバーになって初めて立ったステージで、この曲のピアノを担当した。
大学卒業以来それまで、自分なりにはピアノの活動はしていたが、
久々に責任ある大舞台ということのプレッシャーだったのか、自覚していないつもりだったのに、
本番の前日夜から翌朝まで一睡もできなかった。
本番当日、私の伴奏の前の第3ステージの一番最後のソング・谷川俊太郎さん詩の
「空に小鳥がいなくなった日(合唱版)」という曲は、全力で歌うとほんとに酸欠になるので、
声は半分ぐらい使って自分のピアノの担当に挑んだのを思い出す。
客席で聴いていた心配性の主人は、私が倒れないかと気が気じゃなかったと話したことも懐かしい。
この曲を今年の5月21日に恵子ちゃんのピアノでまた歌う。

この曲集の作曲者林光さんが、楽譜の見開に書いておられることを要約する。
『長くて短い六つの歌」(東京放送児童合唱団初演)は1984年3月から12月にかけて作曲した。
女性詩人の詩5篇を選んで曲をつけ、イギリスの伝承なぞなぞ詩による「時(とき)」を添えてしめくくった。
5篇はそれぞれ、時間あるいは歴史のながれとかかわっていることが、
最後のなぞなぞ詩を選んだ理由にもなっている。

1 「幾千年」(茨木のり子詩)
2 「キリストの顔」(石川逸子詩)
3 「春の土 秋の土」(新川和江詩)
4 「声」(吉原幸子詩)
5 「降りつむ」(永瀬清子詩)

6 「時(とき)」(イギリスのなぞなぞ詩による)

この広い世界のあらゆるもののなかで
いちばん長くていちばん短いもの
いちばんはやくていちばんおそいもの
いくつにでも細かく分けられて
どんなにでも大きくひきのばせる
いちばん無視されていちばんくやまれて
それなしではなにもできぬ
卑小なものをすべてのみつくし
偉大なものをすべて生かす

曲集のタイトルは、この詩によるものだということは明らか。

1999年に合唱団が発足して「時」は過ぎた。
16回目の今年のコンサートをもって「女声合唱団風」は解散する。
私の最初と最終のステージに、奇しくもこの曲集を演奏することになったのも
不思議な気がしている。

活動を終了した「女声合唱団風」のこと、「コーラス花座」のこと、韓国ドラマ、中国ドラマなど色々。

コメント一覧

ヘリテージ
こちらこそありがとうございます
5月21日(土)午後2時開演です。
場所は同じ川西市みつなかホールです。
大森先生もとても喜ばれると思います。
お会いできるの楽しみにしています^_^
ケニチ
メッセージありがとうございました
http://blog.goo.ne.jp/maruness2002/
アッコ様

 ご無沙汰しております.メッセージありがとうございました.メールアドレスへお返事したのですが,エラーで跳ね返ってきてしまいましたので,こちらへ書き込みさせて戴きます.

 大森先生引退されるのですね.何度か聴きに伺っただけの僕でも,少し寂しい気分です.よろしければ次回のコンサートの日程をお知らせ下さい.都合を付けて久々にお邪魔したく思います.
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