Netflixの動画でずっと話題になっている
「イカゲーム」(ファン・ドンヒョク監督が演出・脚本 )
何だか残酷そうで観ようとは思っていませんでしたが
先日、いつものモーニングショーで、女性のコメンテーターの方も含め
目を背けたいシーンも多いけど興奮したという風に感想を述べていたので
やっと腰を上げて観た所です。
「イカゲーム」とは、イカの形をなす、円、三角、四角の図の上で
最後の攻撃者と防御者が一対一で対峙するというゲーム(全9話) です。
いわゆる「デスゲーム」といった類いのドラマは、あまり興味が無く
イメージが想像出来ませんでしたが、ドラマ視聴後読んだ投稿コメントには
藤原竜也さんらが出演している「カイジ」(私は観ていません)のパクリだとか
このドラマと比べても、それよりずっと面白い。
イッキ観してしまったという方が多かった、期待を裏切らないドラマです。
ドラマの最初から最後まで殺戮シーン満載なので、こういう類いが苦手な方は
観ない方が良いと思いますが、視聴後は
ドラマのシナリオの精密さや、人間の強欲さ、惨さ、優しさなどが描かれていて
目を背けず観る勇気が要りますが、深く考えさせられる内容で
観て良かったと思わせてくれました。
コン・ユ演じる謎のセールスマンが、多額の借金を抱えて返す当てもなく
死ぬしか無いような者たちに、このゲームの仕組みと賞金について話して
参加を募ります。
コン・ユは最初と最終話2回の出演です。
画像お借りしました
この話を受けた参加者たちは、全員、目隠しして知らない孤島に連れて行かれ
ここで、謎の集団が取り仕切る中、凄惨なバトルに参戦する姿を描く
サバイバルスリラードラマです。
主人公ソン・ギフン(俳優イ・ジョンジェ)ら、多額の借金を背負い
人生の崖っぷちに立たされている人たちが、100億ウォン(約10億円)の
莫大な賞金を目指して、勝てば天国、負ければ即死、そしてゲームに負けて
一人が脱落すると、天井に吊されているカプセルに
脱落者の一人分の命の代償?1億ウォン(1千万円)がつぎ込まれていきます。
最後にゲームに生き残った勝利者一人は、この貯金の全額をもらうという
恐ろしいデスゲームに挑んでいきます。
イ・ジョンジェは「白夜」という1998年に放映されていた
古い韓国ドラマで知りました。
この時は、まだ若手俳優の一人だったイ・ビョンホンや
韓国の国民的女優さんのイ・ヨンエとイメージもよく似ていて
人気を二分していた、今は財閥に嫁いで引退している
シム・ウナという、私が好きだった女優さんも出演している
韓国と北朝鮮の国事情を背景にした硬派なドラマでした。
イ・ジョンジェは、どちらかというとこういう類いのドラマで
スパイや、国家情報員というような役柄が多いベテラン俳優さんです。
さて、ドラマの中のゲームの殆どは
子供の時遊んだ「だるまさんがころんだ」や「飴の型抜き」や「ビー玉遊び」など。
1つのゲームで先ず、半数ほどが脱落(死ぬ)し、勝ち残ると次のゲームへ進みますが
対戦者となる者同士の懐疑心や、下心のある親切心、人間の強欲さなどが
あからさまに描かれていき、あまりの凄惨さに、辞めたいと言う者が続出し
途中で辞めるのは死に値するが、この対戦でのルールの中にあった
「多数決で、過半数を超える意見が認められるというのがあった。
辞めたいという意見が多ければ辞められるのではないか」という
参加者からの指摘が通り、一旦このゲームは中断します。
それぞれの元いた場所へ帰ることはできましたが
大方はこの死闘のバトル会場を出ても地獄という現実です。
結局またこのゲームを募る再度の誘いに、半数ほどは挑むことになりますが、、。
途中で、世の中の脱略者が何故たくさん集められているのか
主催者側の意図も徐々にわかってきます。
ドラマの最後の最後に、究極の選択を決断しなければならない展開や
思いもかけない人物が明かされたり、本当にドラマが終わるまで目が離せない
「人間の本質」をえぐり出し「人間の幸せとは何か」というテーマを突きつけた
怖くて面白いドラマです。
俳優陣は他には、主人公の幼なじみチョ・サンウを
「刑務所のルールブック」で主演のパク・ヘスが 演じています。
また、このドラマの最後の核になるのか。
脳腫瘍があるため余命が長くないと告白する老人オ・イルナムを演じる
オ・ヨンス というベテランの俳優さん。
脱北者カン・セビョクを演じる、元はモデルが本業の
俳優デビューしたチョン・ホヨン
ヤクザのリーダー格チャン・ドクス役をホ・ソンテ。
この人はいろんなドラマで、殆どこういう悪役が多い俳優さん。
等々、役者揃いで、殺戮シーン、喧嘩のシーンなど満載で
演じる役者さんは実際に傷だらけにもなるだろうし
相当、体力的消耗や、あるいは心理的にも追い込まれて
辛い芝居もあるだろうと想像しながら観ました。
ご興味をもたれたら、一度覗いて観るのも良いかもしれませんよ。