子供の頃は変わった名前だと思っていた。同級生にも「何て読むの?」とよく訊かれたりしたものだ。数字の名前はたまに見かける。一二三(ひふみ)さん、ニ三子(ふみこ)さんなど。
父がまだ動けて普通にしゃべっていた数年前、名前の由来を初めて知った。
「父の父(おじいちゃん)が34歳の時に生まれた二男」だそうだ。兄弟、姉妹の四番目で、おじいちゃんは名前を付けるのが面倒になったのだろうか?
実家にいたころには、住所と間違えられて、○○町三四二番地。○○一二三様なんていう宛名のはがきや手紙が時折届いたりしたものだ。
私が大学4回生の時、市で開いていた「短歌教室」に通いだして2年間ぐらい続けたことがあった。
短歌は、中学2年の時の担任が国語の先生で、毎日10首作る宿題を出したことがあって、それ以来時折自己流で作ったりしていた。
クラスメートで、後に小学校の先生をしていた友人が、この時の宿題で私が作った短歌を、自分のクラスの授業で生徒に聞かせたりしたらしい。他人の歌なのによく覚えていたものだと、彼女の記憶力に感心した。
中学の時の短歌は駄作ばかりだったとは思うが、彼女はこの2首を授業で披露してくれたそうだ。
「ぐるぐると母のまわりを回りつつかばんも置かずしゃべる妹」
「市役所の十時を告げるオルゴール大きく小さく秋の夜ふけぬ」
地元の市役所のオルゴールは、早朝6時は「あさ~はふ~た~た~び こ~こ~にあ~り~・・・」という尋常小学校唱歌(戦前の文部省唱歌)の曲が流れていた。
正午は「靴が鳴る」夕方6時は「荒城の月」夜10時が「ブラームスの子守歌」だった。
そういえば最近オルゴールが聞こえないなあ。
「オルゴール」の短歌から10年近く経って、この教室にしばらく通って、上田三四二という歌人がいたと言うことを知った。みよじさんと言う。
そして今日岩井三四二という作家が居ることも知った。ちょっとした発見ではあるが吃驚(びっくり)。
活動を終了した「女声合唱団風」のこと、「コーラス花座」のこと、韓国ドラマ、中国ドラマなど色々。
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